Tellurは、……現在色々物色中です。

「おうむの夢と操り人形 年刊日本SF傑作選」(大森望編、創元SF文庫、2019)

2019年9月30日  2019年9月30日 
このシリーズも今巻で終わり。結構当たり作が多かったアンソロジーシリーズなので寂しい。ラストなので丁寧に読み込もうと思いつつ、集中力が切れた作品はつまらないと思ってしまうのだ。  始めの「 わたしとワタシ 」(宮部みゆき)はSF的にはタイムスリップなんだけど、人工知能かなんかによる過去の自分の模写との対話と表現したほうが実態に近い。だって過去の自分が未来にタイムスリップしたなら、未来の自分(=現在の自分)が覚えていないほうがおかしいもん。このタイムパラドックスを回避するために色々な作品で平行世界だとかタイムスリップで経験したことは元の時代に戻ると忘れてしま…