tag:blogger.com,1999:blog-52911432429347154952024-02-08T08:04:05.260+09:00TELLURTellurは、……現在色々物色中です。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comBlogger676125tag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-16708639103485364502023-12-21T21:04:00.006+09:002023-12-21T21:04:54.135+09:00ダークアプライジング一考<p> https://drive.google.com/file/d/1JzkO1vYKYRnLWsfS6w0JdFJYVUWT27s1/view?usp=sharing</p><p><br /></p><p> ネクロムンダのダークアップライジングキャンペーンは初めてネクロムンダキャンペーンに参加した、ということもあって思い入れは深い。ただし、当時のキャンペーン、コロナ禍か何かが起こり、第三フェイズ(ダウンタイム後のフェイズ)が丸々なくなった記憶がある。</p><p> ちょうど、ネクロムンダ自体のルールも更新され、そしてダークアップライジングキャンペーンも書籍に再録された記念に、僕的にやってみたいダークアップライジングハウスルールを書いていきたい。</p><p> いや、ダークアップライジングキャンペーン、面白いけど、バランスの悪さがちょくちょく言われているのだ。</p><p><br /></p><p>・ダークアップライジングの特徴</p><p> 第一フェイズ(領土を奪い合ったりリソースを集めたりする通常のネクロムンダキャンペーン)と第三フェイズ(補給が行いにくくバトルするたびにギャングが減っていく)で異なるゲームデザイン</p><p> テリトリー奪い合いは他のキャンペーンに比べ緩やかなゲームシステム</p><p> 勢力ごとの争いというフレーバー、かつ優勢な勢力に応じてキャンペーン全体に適用される特殊ルールの存在</p><p> 第三フェイズでのギャング崩壊のリアリティ(ゲーム的には人数スパムができるコーダー対策が可能)</p><p>が挙げられる。第一フェイズと第三フェイズでゲーム性が変わるのは中々面白く、ダレることが少ないはず(前述したとおり僕は体験してないからわからない)。</p><p><br /></p><p> ・さて以降はハウスルール。</p><p>①2023コアルールとアポクリファ本を利用したアンダーハイブ戦闘(=ビークルなし)としてキャンペーンやバトルルールを更新する。特にシナリオはクルーのハイブリッド選択、ピッチブラックルールの更新、セントリールールの更新を導入したい。</p><p>②Book of Ruinに載っていたRise of the four-armed emperorルールを導入。勢力がオーダーとケイオスだけだとダレるので、スパイスとしてゼノも入れてみる。もちろんゼノプレイヤーがいなくても構わない。なお、ゼノの覇権が目的ではないので、ゼノプレイヤーの数はオーダーやケイオスに比べて少なくしたい。</p><p>③オーダーとケイオス勢力のバランス。RAWではケイオスはオーダーに比べてギャングの種類が少なく、ケイオスプレイヤーが極端に少なくなる可能性がある(というか僕の参加したキャンペーンはケイオスがほとんどいなかった)。ダークアップライジングキャンペーンはオーダーとケイオスの争いという側面があり、Ascendencyポイントなどに現れているので、ケイオスプレイヤーを増やすハウスルールを導入したい。</p><p>④アンダードッグ救済ルールの充実。ネクロムンダにおいて一般的に人数が負けていると勝ち目は薄いし、個々のファイターの能力(=クレジット)が負けれいても勝ち目は薄い。レート差の影響を緩和させたい。</p><p>⑤シナリオ選択表やシナリオの修正。ネクロムンダのキャンペーン、放っておくと同じシナリオで何回も戦うことになる場合があり、もう少しバリエーションを増やしたいとプレイヤーの立場から思っていた。また、ダークアップライジングシナリオは戦闘バランスや報酬が悪いものがあり、初週必ずアタッカーになるオーダーがそのままシナリオで勝ち続け、報酬も得て優位のまま、というケースがあった。</p><p>⑥キャンペーン目的の誘導。ネクロムンダのキャンペーンはいくつか褒賞があるけど、それをゲットできないプレイヤーもいっぱいいる。そんなプレイヤーのモチベーションを保つ目的を作りたい(例えばプレイヤーの分身であるリーダーをいかに生き残らせる、など)</p><p> </p><p>各論①</p><p>・トレポスは2023コアルールブックの内容のみ、第一フェイズなら使える(ベネター・アウトキャスト・他ハウスリストが弱いギャングのため)。ただし2023コアルールブックに載っていないアイテムでドラマティスペルソナなどが持っていたら、都度そのアイテムのルールを適用する。</p><p>・InjuryロールでのOoA出目の数だけLasting Injury表をロールするのはなし。OoAになったら常に1回のみLasting Injuryをロールする。これは、paired武器で攻撃回数が増えることでInjuryロール数も増えやすいこと、複数回Lasting Injuryをロールするとファイターが出目になる危険が高く、正直このキャンペーンで第三フェイズによる理由以外でファイターを使い物にならなくするのは避けたい(つまらない)から。</p><p>・サブプロットは非推奨。理由は、ゲームが複雑になること、サブプロット報酬で金が入るけど、第三フェイズでは何のメリットもないため。ただしd6×10クレジットごとに1肉potに換算して良いなら、サブプロット導入可能かも。</p><p><br /></p><p>各論②③</p><p>・勢力数:オーダー・ケイオス・ゼノに分かれさせるため、無所属のメリットをゼノに変える。(そもそもネクロムンダ的に無所属っていわゆるオーダーでは?)</p><p>・オーダーはローとアウトローがあり、ギャング的にはケイオスとゼノ以外。エンフォーサーは強制オーダーかつ強制ロー。</p><p>・ローとアウトローの違いは、アライアンス先・トレポスのイリーガルアイテムへの規制・雇い入れられるハンガーズオンの種類・6大ギャング専用ハンガーズオン・ブルート・エキゾチックビーストを雇えるか。</p><p>・ケイオスは強制アウトローでCGC、Helot Chaos Cults、ケイオス堕ち6大ギャングが所属。ハウスルールとして、6大ギャング以外もケイオス堕ち可能(ケイオス堕ち6大ギャング扱い)だがInsaneにならないルールはなくなるとする(ケイオスプレイヤーを増やすため)。</p><p>・ゼノはGSCとGSC堕ちギャングのみでローとアウトローが選べるが、ローを選んでもハウス専用ブルートとハンガーズオンとエキゾチックビーストが雇えなくなる。初期にゼノの数が多すぎても困るため・・・・・・。</p><p>・キャンペーン中にGSC堕ちすると、ハンガーズオンやブルートが全て失われる。</p><p>・ゼノはAscendencyがなく勝ってもキャンペーンに与える影響は少ない代わりに、GSCとGSC堕ちギャング以外の全ギャングがゼノ勢力になると勝利。GSCとGSC堕ちギャングがゼノ勢力でないギャングと戦い、白兵攻撃でOoAさせると、OoAさせられたファイターはポストバトルでWilチェックを行い、失敗すると「感染」する。「感染」者が3人以上になったギャングのリーダーは各キャンペーンウィーク末にWilチェックし、失敗するとゼノ勢力になる。→問題として、「感染」から回復することができない、ゼノ勢力が少なすぎると「感染」の拡大が遅くなりすぎる、第一フェイズなどでゼノ勢力が増えすぎた場合Ascendencyルールが無駄になる、かと言ってゼノ勢力の拡大速度が遅すぎたらゼノ勢力で遊ぶ人が詰まらなくなる。→第三フェイズでゼノ勢力を拡大させるルールを増やす。ケイオスやクルセイドなどフレーバーとして信仰を持つギャングは「感染」から回復させるポストバトルアクションを作る?</p><p>・勢力バランス:オーダーとケイオスとゼノの勢力バランスが不均衡の場合、数が少ない側が勝利したらAscendencyポイントに補正を入れたり、報酬を多くしたりする。ゼノが少なすぎたら第三フェイズで肉を保証するなどゼノが滅びないようにし、ゼノが多すぎたらWilチェックに補正を入れて「感染」しにくくする。</p><p><br /></p><p> 各論②‘ </p><p>・ケイオスやゼノは神のために戦うため、オーダーはクルセイドギャングとして神のために戦っても良い(オーダー・ケイオス・ゼノの争いならクルセイドギャングはぜひとも入れたい)。なお、クルセイドギャングになると、アライアンスは組めない。ケイオスは代わりにクリミナルアライアンスから自動的に代表団なしでアライアンスを組める(アウトキャストの未所属アフィリエーションは当然アライアンスは組めない)。ゼノは増えすぎても困るのでメリットを薄くするためアライアンスは組めないものとする。なお、この方法で組むと、代表団は得られない。</p><p>・オーダーも一定の簡易な条件の元、代表団は得ずにアライアンスを組める。これは、クルセイドギャング(代表団なし)との整合性を取るため。また、グーンハンマーのラズルダズルはあまりにテクニカルであるため、フレーバー性は薄れるが、もう少し簡易な方法でアライアンスを組めれば良いのではないか(代表団のミニチュアを使いたい人には申し訳ないけど)。</p><p><br /></p><p>各論④</p><p>・ネクロムンダにおいて重要なアンダードッグ救済は、クルーレート差に対しHouse Patronageシステム(グーンハンマー)を検討。さらに、第三フェイズではHouse Patronageシステムで一時的に雇ったファイターも食べられるが、食べることができるのは雇ったギャング側のみ。第三フェイズでのHouse Patronageにおいてファイターを雇う場合は2倍のコストになる。第三フェイズでクルーレートが負けている方は報酬として5肉potが保証される。(キャンペーンを楽しむため、最低5人のメンバーを保証する。T5以上だと最低2~3人は保証)</p><p>・T5以上だと消費肉potが1個ではなく2個になる(ハウスルール:ゴライアスのT5スパム対策、ブルートスパム対策、Tアップを抑制)</p><p>・第三フェイズは非常にギャング運営が厳しいが、緩和すべきでは?→。第三フェイズでクルーレートが負けている方は報酬として5肉potが保証される。</p><p><br /></p><p>各論⑤</p><p>・シナリオ:グーンハンマーの修正シナリオテーブル</p><p>2D6 結果 シナリオのオプション</p><p>2-5 混乱 Meat Harvest / Blood Rites / Search & Destroy</p><p>6-7 破壊 Takeover / Sabotage / Border Dispute</p><p>8-9 デスマッチ Stand-off / The Trap / Ambush</p><p>10-12 弱者 下位プレイヤーはシナリオを選択する(ハウスルール:House Patronageを導入しているのにアタッカー・ディフェンダーを選択できるのは強すぎ)</p><p><br /></p><p>Show of Force・Hit and Run・ギャング専用本のシナリオを修正して入れ込む</p><p>レスキューミッション及び同等のシナリオは必要?(RAWでは捕虜を取られると、まずレスキューミッションで取り返す試みを行い、取り返せなかったら捕虜を取ったギャングが好きにするが、ほとんどの場合、捕虜を取ったら即交渉が始まる。プレイヤー的にも捕虜を取られて同一対戦相手と再び対戦しなければならないのは面倒だと思われる)</p><p>ダークアップライジングシナリオはそもそもディフェンダーの報酬がないシナリオも多いので、修正する。</p><p>第三フェイズ(ダウンタイム後)でシナリオテーブルを変更しよう。</p><p><br /></p><p><br /></p><p>……続くかも?</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-12562983055251164572023-02-10T17:26:00.001+09:002023-02-10T17:26:46.516+09:00タイタニカスにおける白兵戦及び変異の追記<div style="text-align: left;"> <a href="https://tellur.blogspot.com/2023/01/blog-post_31.html" target="_blank">前回</a>と<a href="https://tellur.blogspot.com/2023/01/blog-post.html" target="_blank">前々回</a>の記事は<a href="https://www.goonhammer.com/category/core-games/adeptus-titanicus/" target="_blank">グーンハンマー</a>やらredditやらで見つかる一般的な内容を書いており、正直、僕の感覚では本当か? と思う内容もあったりする。<br /> 今回は僕のバイアスを含めた補足を書いていきたい。なお、あくまでもこれは僕が普段遊ぶ環境での経験則であり、遊ぶ環境が異なれば下記の内容も色々変わるだろう。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>そもそも「白兵戦」とは?</li></ul> 射撃フェイズ白兵フェイズのある40kと異なり、戦闘フェイズ一本しかないアデプタス・タイタニカスにおいて白兵戦はこれだ、という定義が作りにくい。<br /> 私見だが、タイタニカスでは白兵戦にも白兵度の濃淡があり、ほぼノーダメージの敵に白兵武器で倒したい(トレイターが有利)、射撃で削りつつ白兵武器でフィニッシュしたい(ロイヤリストもトレイターも普通に可能)、射撃を普通に行いつつ撃ち漏らした敵に対し白兵武器を持たずスマッシュアタックによるフィニッシュを決めたい(レギオン能力次第。補足すると、この場合は白兵戦武器を持たないので普通に射撃戦ができる。白兵戦は能力で強化されたスマッシュアタックで倒す戦い方)、など色々ある。<br /> より細かく言うと、両手白兵武器のタイタンを何体も入れたいのか(たぶん長距離火力タイタンも入れて支援させる必要があるだろう)、皆で白兵武器と射撃武器を持ち柔軟に白兵戦を仕掛けたいのか(結構使いやすい気がする)、両手白兵武器を持ったヒーローを作って他のメンバーでそれをサポートしたいのか(前2つよりよりロスターとして使いやすそう)、囮として白兵武器と射撃武器を持ったタイタンを1体だけ入れて隙を見て白兵戦による暗殺を決めたいのか(ロスターの動かし方的にはこれが一番汎用性高そう)、シールドが面倒だから接敵して射撃してスマッシュアタックで倒したいのか(レギオン次第)……など色々ある。<br /> どれも「白兵戦」だとプレイヤーからは認識されるだろうが、白兵戦を実際に行う人間からすると全て別々のアプローチになるわけで、自分がどういう「白兵戦」を望んでいるのか具体的なイメージを持った方が、ロスターにも反映できて良いだろう。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>白兵戦と勝利条件</li></ul> 白兵戦が役に立つのは、目標確保戦で〇〇mv以内に居なければ確保できないとき、相手を排除しつつ自分が確保する、というパターンである。エリアを確保する系は広いエリアを守るために射撃が必要だから、白兵戦は厳しいかな……。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>先攻の価値</li></ul> アデプタス・タイタニカスは他のスカーミッシュゲーム(ウォークライとネクロムンダしか知らない)のように交互アクティベーション制だが、他のスカーミッシュゲームと異なり、1ラウンドが移動や攻撃などのフェイズに分かれており、各フェイズ内で交互アクティベーションなのがタイタニカスの特徴だと考えている。<br /> 他のスカーミッシュゲームだと、先攻を取れればそのまま移動したり相手に攻撃できるので、先攻有利のバランスだと思うんだけど、タイタニカスの場合、移動フェイズが終わった後、攻撃フェイズになるため、相手の移動を見てから射角から逃れる移動が行なえ、必ずしも先攻有利ではない。もちろん各ラウンドのほぼ一番最初のフェイズである移動フェイズで射撃できるファーストファイアの指令は、先攻を取っていれば極めて有効に使えるからその意味では先攻有利だが、ファーストファイアを絶対にしたいわけでないなら先制権が必ず必要というわけではないことに注意。特に白兵戦を行いたいならむしろ相手より後でアクティベーションする必要も出てくる。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>先攻と指令</li></ul> 先攻問題で考えなくてはならないのが戦略フェイズでの指令の出し方。指令は、移動フェイズで撃てたり、戦闘フェイズで移動したりできるんだけど、その代わり何かができなくなる代償がある。この特性を利用して自分の狙いが読まれやすく、戦略フェイズ終了後の移動フェイズでそれに対して対応されたりする。いくつか代表的な例で説明しよう。<br /> 移動フェイズで撃てるファーストファイヤの場合、そもそも射撃は相手との距離があるので、移動できなくても問題ない。ファーストファイアを見てから相手が選択するのは、撃たれるのを嫌がって射界から逃れさせるか、射界に入っていないユニットで撃とうとするか(ファーストファイアは移動できないので、確実に撃てる)、だ。相手に狙い(誰を撃つか)を読まれたとして、ファーストファイヤは比較的選ばれやすい指令なので、意図がバレていても正直問題ないと思う。相手を動かしたいからわざとファーストファイヤを選ぶ選択すらあるわけで……。<br /> 戦闘フェイズで移動できるフルストライドの場合、なかなか問題である。後述するがフルストライドの特性上、眼の前が更地でないといけないため、どこに行きたいかを相手に読まれやすいし、大抵フルストライドで向かう先は敵タイタンか目標なので、やりたいことすら相手に読まれる問題が発生する。相手が全員にオーダーを出してからフルストライドの指令が出せたら良いのだが、フルストライドの指令を出してから相手が対策できてしまうとかなり効果が失われる。<br /> 移動フェイズで移動+白兵攻撃ができるチャージの場合、そもそもチャージするということは基本的に移動距離圏内の直線上に敵がいるわけで、その敵の方が戦略フェイズのアクティベーションが遅ければごく普通に対応されてしまう。もちろん自分がイニシアチブを取っており、移動フェイズで一番最初にチャージできるなら無駄にはならないが……まあ相手にもそれはバレバレだろう。後述するがチャージ1発程度ではノーダメタイタンは倒せないので、仮にチャージできたとしても相手を倒せないケースというのは存在する。できればチャージするなら移動できない指令を出した相手に対して行うほうが、事故らなくて済む。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>フルストライドは使えるのか? </li></ul> 個別の指令を見ていく。<br /> フルストライドは戦闘フェイズで真っ直ぐ進む指令で、<a href="https://tellur.blogspot.com/2023/01/blog-post.html" target="_blank">以前の記事</a>でも白兵戦に必須と書いた。<br /> だが、白兵戦のためにフルストライドを使うと言うことは、相手に向けて進むと言うことで、つまり相手から基本的には丸見えになる。……撃たれるよ?(と言うかグーンハンマーの言うとおりに動かしてた頃は撃たれまくったよ)</div><div style="text-align: left;"> 例えば図1参照(灰色はテレイン、赤いAが自分、青いAが相手で、Aの先端が正面を示す)。</div><div style="text-align: left;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhnwZLcxmrvylksFRoXS94-VM6CYyb0wBlVagIH4qk5q-erQ1t0RN3vIEBH3SJcQLzwavZhGSrKm4LLgXQnsDiiebC_d2fSJNfIQ6FIzaBzXkQKqKj4-sgXJN4ZD6reNHuyMUAnvMpKqwhAeWSqsvp2ypd3_JjJSyZnDZd5KeJbrpHcaYIeBiD4-a80" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="" data-original-height="260" data-original-width="232" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhnwZLcxmrvylksFRoXS94-VM6CYyb0wBlVagIH4qk5q-erQ1t0RN3vIEBH3SJcQLzwavZhGSrKm4LLgXQnsDiiebC_d2fSJNfIQ6FIzaBzXkQKqKj4-sgXJN4ZD6reNHuyMUAnvMpKqwhAeWSqsvp2ypd3_JjJSyZnDZd5KeJbrpHcaYIeBiD4-a80" width="214" /></a></div><br />かなり誇張しているが、白兵戦用にフルストライドを使うのはこういうこと。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEi_WlmYtvtcSbeteDPiLu908Ec_zynRSUXko5teI9TUFvfcBjnyG3Od6WQ4pr5cM_ErkjG68HCsU2HvzKf8Ssdfu8SUjh-VfYQ-qIpUBFzL7og_eTmKz_XuqMOMYIqX_vMZBYzj9fJl_e87ptjxiHCLrc_m5FpcZ-a9sLonrmTYhNPBX7zs1Ux_pJg2" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em; text-align: center;"><img alt="" data-original-height="265" data-original-width="232" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEi_WlmYtvtcSbeteDPiLu908Ec_zynRSUXko5teI9TUFvfcBjnyG3Od6WQ4pr5cM_ErkjG68HCsU2HvzKf8Ssdfu8SUjh-VfYQ-qIpUBFzL7og_eTmKz_XuqMOMYIqX_vMZBYzj9fJl_e87ptjxiHCLrc_m5FpcZ-a9sLonrmTYhNPBX7zs1Ux_pJg2" width="210" /></a></div><div style="text-align: left;">図2はテレインに隠れて移動できるから便利だが、移動するために必要なラウンド数が長くなる。</div><div style="text-align: left;"> しかも上で書いたようにフルストライドの指令を出した時点でどこに向かうのかある程度見当が付いてしまうのも問題である。</div><div style="text-align: left;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEitz5L5t5lWPx1Z-9y32Ey8KRw0YTFcZ2d0VHNTdzxPHEMTg546TVQeINQ3Qmr7AVBlrpcPlvmJiH4Xx45XgagLvx6OlzO9GoAD0J7KtZMV_e_BqEEzZCrD4kP2wMxWEevDwg6VcAaupjfQyG7trnAWRc3LPaaEcgaz6U_SXHfTqMSQKr5LG-dY21WJ" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="" data-original-height="265" data-original-width="251" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEitz5L5t5lWPx1Z-9y32Ey8KRw0YTFcZ2d0VHNTdzxPHEMTg546TVQeINQ3Qmr7AVBlrpcPlvmJiH4Xx45XgagLvx6OlzO9GoAD0J7KtZMV_e_BqEEzZCrD4kP2wMxWEevDwg6VcAaupjfQyG7trnAWRc3LPaaEcgaz6U_SXHfTqMSQKr5LG-dY21WJ" width="227" /></a></div><br />図3のようにテレインの影に隠れながらフルストライドできれば有利にはなるが、そのラウンド中は攻撃ができないので次のラウンドで相手に対抗手段を与えてしまうのだ(①でチャージするも良し、②③でテレインに隠れるも良し)。<br /> 正直、一般的にはフルストライドが役立つらしいが、白兵戦を行うためにフルストライドをするというのはリスクが大きいのではないかと思っている。つまり、<a href="https://tellur.blogspot.com/2023/01/blog-post.html" target="_blank">以前の記事</a>と真逆のことを書いてしまうが、僕個人としてはフルストライドは重要ではないと考えている。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>近づき方、あるいは相手との距離</li></ul> じゃあフルストライドなしでどうやって相手に近づくの? アデプタス・タイタニカスのバトルフィールドは40インチ以上あるから、戦場の端に配置されたらリーバーでも通常移動だと6ラウンドかかったりするよ?<br /> その疑問はもっともだ。その上での回答としては、「実際のゲームでは意外と相手との距離は近い」というのが答えだ。どういうことかと言うと、まず初期配置についてはルールブック等(今は<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/at-matched-play-guide-eng-2022" target="_blank">マッチプレイガイド</a>)で定められているが、結構相手との近くに初期配置できる。正直、1移動~2移動分は初期配置エリアの広さで稼げてしまうくらいだ。僕が見たゲームだと、両手クローのウォーロードタイタンが敵を撃破していた。<br /> さらに今は単純に互いを殲滅する遊び方ではなく、ミッションをランダムに選んだりする遊び方が主流なので、全員で高台に陣取ってひらすら長距離砲撃してれば勝利! なんてケースはあまりない。長距離砲撃は依然として有効だが、必要に応じて勝利条件を満たすために移動することもあるし、長距離砲撃だけするユニットは少なくして前線でミッションを満たすロスターもいる。通常移動だとテレインで隠れながら近づくこともできるわけで、フルストライドが必須ではないというのはこういう理由だ。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>白兵戦と先攻</li></ul> 白兵戦を行うのに先攻を取る必要があるか? 結構難しい。<br /> 確かに先攻であれば移動範囲内にいる敵に対しチャージによる先制攻撃が可能だ。ただ、ここに穴があって、タイタンはクリティカルダメージを3発までは耐えられるのだ。リーバーチェインフィストは基本3回アタックで、チャージによるボーナスをフルに活用(9mv移動)すると合計6回アタックできる。おお、チェインフィストは2+でヒットするので6回も殴れるならノーダメの敵でも倒せるかも。……とはならない。なぜならS8だから。ノーダメのリーバー相手に最低でもダイレクトヒットになるアーマーロールの出目は2、クリティカルはRending特性込みでやっと行ける。おや? 6回フルでヒットしても倒せないかもしれないぞ。ノーダメウォーロードに至ってはアーマーロールで5が出ないとダイレクトヒットにすらならないし、クリティカルヒットはRending特性で5・6を出さねば到達できないのでさらに難しい。意外とチャージしても倒せないことがわかるだろう(そもそもチャージ時にPower to Locomotors距離をフルで動けるというのが滅多にない)。<br /> 一方、ウォーロードやウォーマスターイコノクラストではどうかと言うと、ウォーロードのクローとウォーマスターのドリルは3回アタックなので、チャージでPower to Locomotorsすれば+2回、合計5回のアタックができる。ただしヒットは3+。期待値通り3回のヒットが起こるとしよう。Sは12(クロー)と13(ドリル)なのでダメージは出るが、それでもノーダメリーバーにすらクリティカルを出すにはドリルで2+、クローで3+必要。3回のヒットが全てクリティカルだったとしても、先に書いたようにタイタンはクリティカルダメージを3発までなら耐えられるので、この攻撃ではリーバーを倒せない。期待値的にはチャージでのワンパンは不可能だとわかる。<br /> それではチャージで仕留めきれなかったらどうなるかと言うと、図4のように相手は当然逃げるのだ(オーダーで移動できない状態以外の場合)。</div><div style="text-align: left;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhWyWDbj9USk897UaOL1toSFOHQkfAowByNy6be7czg1O6mbNMzoEbvW0oum3GLYDbfFw-lAZI7oVCr1GosEsDDOIkLaqYOURI3TgLJ4ggfwRPlcWAY9zq0ysu9uqgIyd42HlWGkW8mnYAbdCUS8KdMXeaMlsv8mvObfdWDrnZ1j9XPs5LyWLQIlxV7" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="" data-original-height="262" data-original-width="235" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhWyWDbj9USk897UaOL1toSFOHQkfAowByNy6be7czg1O6mbNMzoEbvW0oum3GLYDbfFw-lAZI7oVCr1GosEsDDOIkLaqYOURI3TgLJ4ggfwRPlcWAY9zq0ysu9uqgIyd42HlWGkW8mnYAbdCUS8KdMXeaMlsv8mvObfdWDrnZ1j9XPs5LyWLQIlxV7" width="215" /></a></div><br />もちろん相手はボロボロだが、それでも逃げて射撃したり、最悪ボイドシールドが残っていれば囮になったりする。こちらがウォーロードで相手がリーバーの場合、下手するとこちらの背面に回られて一方的に攻撃を受ける可能性すらある。こちらは相手が逃げなければ戦闘フェイズで倒せていたのに! <br /> これがアデプタス・タイタニカスというゲームにおける先攻・後攻のポイントだ。チャージ1回だとノーダメタイタンは倒せないため(ウォーハウンドを除く)、移動フェイズですでに相手がアクティベーションしていなければ逃げられてしまう。逃げたら回復フェイズで相手は回復する。その後の戦闘フェイズで自分は射撃しかできないため、よほど運が良くない限りは倒せなくなる。<br /> ファーストファイアの指令なら先制権があると有利なのは確かだ。でも白兵戦は相手を確実に倒すことを求められる(ルール的にそうってわけじゃなくて、わざわざ射程の短い武器を抱えて接敵したのだから、相手を倒し損なうと大損だよ、ってこと)。できるだけ相手の後でアクティベーションしよう。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>チャージは使えるのか?</li></ul> と言うわけで、先行後攻の話から個別の指令であるチャージの価値にも飛び火する。<br /> チャージの指令は強い。<a href="https://tellur.blogspot.com/2023/01/blog-post.html" target="_blank">以前の記事</a>でもそう書いた。だけど、チャージ中は真っ直ぐにしか進めない。</div><div style="text-align: left;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhcc0Zg-8SHlHhA-1-hqU3kS1UtMwsp8uyFjyuF9ZRGryTEheKaJAwkBXKxiPoIA2Pi_cw-oMjE-yssFK8CV1V4ToudKvHmwcwop_s95UoDuIzeBU7DqQ7acbylffAGS4aU_bNpNEE47f-jUyA-Gvu9BNxoSCY_5ktJRmzGiJAEzCeeh3vmEqY2SQKw" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="" data-original-height="263" data-original-width="234" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEhcc0Zg-8SHlHhA-1-hqU3kS1UtMwsp8uyFjyuF9ZRGryTEheKaJAwkBXKxiPoIA2Pi_cw-oMjE-yssFK8CV1V4ToudKvHmwcwop_s95UoDuIzeBU7DqQ7acbylffAGS4aU_bNpNEE47f-jUyA-Gvu9BNxoSCY_5ktJRmzGiJAEzCeeh3vmEqY2SQKw" width="214" /></a></div><br /> そもそもチャージが発動する場面って、図5のように自分と相手が一直線に並び、かつ相手が移動範囲内にいて、さらに相手が逃げないこと、というある意味で相手のミスや相手がユニットを捨てたことで使えるものと認識している(基本的にこのゲームはレギオン能力以外は相手もデータを熟知していることに注意しよう)。<br /> むしろチャージせずに普通の移動で肉薄して、戦闘フェイズ及び次のラウンドでチャージを行うのも1つの手。これならテレインの影から右折/左折しつつ相手に接敵できるわけで、僕が好む戦法である(図6参照)。<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEgxh3AyOWULjGZxZ-7UqthTuR0_D26qAwWl2AOsbZ1w8Wn6cygtIeR_TEbNcxviO7_UCgSfdeQ50El1G1ziFneqUHyX-iJJ6NkKFU1MUey-bbgQLSM-6RVmF9Fn5RJw036hcW_aTceeZFp66jiDm9jsz84oxCownMr2gsvc-4KbVOkZosnrgaOrAS91" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="" data-original-height="264" data-original-width="241" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/a/AVvXsEgxh3AyOWULjGZxZ-7UqthTuR0_D26qAwWl2AOsbZ1w8Wn6cygtIeR_TEbNcxviO7_UCgSfdeQ50El1G1ziFneqUHyX-iJJ6NkKFU1MUey-bbgQLSM-6RVmF9Fn5RJw036hcW_aTceeZFp66jiDm9jsz84oxCownMr2gsvc-4KbVOkZosnrgaOrAS91" width="219" /></a></div><br /><br /> そしてチャージが成功しても、1つ前の項目でも書いたように、今度はチャージ一発ではノーダメの敵は倒せない問題が発生する。このゲーム、アーマーロールの合計値が一定以上だと、どんなに高い出目をだしてもクリティカルダメージ止まりになってしまうのだ。なので、個人的にはSが多少高いよりも攻撃回数がある方が便利だと思っている。<br /> それはともかく、こういう色々な事情があるため、チャージが絶対的な王者かと言われると、ちょっと首をかしげてしまう。僕だけじゃなくて、他の人のゲームでもそこまでチャージ多用のバトルはなかった気がするし……。<br /> なおストラタジェムでチャージの指令を出しやすくするものがあって(特にトレイターはチャージに極めて有利なものがあるため、白兵戦をやりたいならトレイターだよね、って言われるのだが)、ストラタジェム頼りは危ないと思う。なぜなら、白兵戦を行いたい全員が同じラウンドで白兵戦の準備が整っているとは限らないから。僕の経験および見た他人のバトルでも、同じタイミングで白兵戦に突入できるか否かは正直運頼みだと思う。テレインの数と配置、相手のレギオンやマニプルズ、ゲーム序盤に足並み揃えて相手の側まで近寄れるか(フルストライドは全員発動できたか。Power to Locomotorsは全員発動できたか)などに左右されるので、ストラタジェムを使ってのチャージはもったいないと考えている。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>変異についての私見</li></ul> 変異とは本質的には防御的なものである、というのが僕の結論だ。もちろん一部は攻撃のために用いるが、例えば修理ダイスを増やす/移動フェイズでブーストする/相手からのヒットロールを減らす/ダメージを軽減する……など防御的に用いるものが多い。攻撃的な変異にしても、Sを高めたり、ヒットボーナスを与えたり、攻撃回数を増やすなど直接的に火力を増やすものはなく(例外はスマッシュアタックを強化するOrganic Protrusionsくらい)、相手を妨害する攻撃的な変異にしても相手との距離が12mvまでと制限が強い。<br /> つまり、白兵武器を抱えたタイタンを相手に肉薄させたり、長距離砲撃を行うタイタンを守ったり、Draining武器を多数運用するタイタンにバフを与えるなどリスクを排除する目的が、変異の本質だと考えている。<br /> そう考えると、例えば戦略の要でもないウォーハウンドタイタン(220pt前後)に相手からのヒットロールを1下げる変異(40pt)を与えるのは、ウォーハウンドの安全のためには良いが、果たしてそこまで必要か? ウォーハウンド自体の脆さもあり、同じポイントをかけるならリーバータイタンに変異を付けるほうがより長く変異を活かせると思う(もちろん同様の理由から、リーバーよりウォーロードの方が防御面では良い)。<br /> とは言え変異を付けるとコマンド値にペナルティが課せられるのは大きい。変異1つ(基礎変異)で▲1、変異2つ以上(追加変異1つ以上)で▲2。元々ウォーハウンドはコマンド値があまり良くないので▲2でも別に平気だし、リーバーは変異を付けるメリット(要は白兵戦)が大きいと判断できればコマンドチェックが失敗するようになっても、ストラタジェムなどでカバーしてやると切り替えられる。問題はウォーロードやウォーブリンガーで、優秀なコマンド値にペナルティを付ける必要があるのかとか、変異で防御しなくても素の防御力で何とかなるのではないか、と頭を悩ませる。<br /> この項目に結論はなく、変異を付ければ何かができるけど、確実に何かができなくなる。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>白兵相手の狙い方とコスパの話</li></ul> 感覚的な問題。40kでも時々聞くが、安いユニットを最低人数入れて、相手への妨害が成功すると、そのユニットのコスパが高い的な評価は聞いたことがあるだろう。<br /> アデプタス・タイタニカスでも同じようなコスパ問題は起こる。タイタニカスの場合、リーバーがウォーハウンドに攻撃を捌かれるのはコスパ悪いねぇという話だけではなく、長距離砲撃ウォーロードタイタン(アポカリプスミサイル+ベリコサ+ベリコサ)という仮想敵がいるため倒しやすい敵ばかり狙っていると長距離砲撃を受けて即死するというジレンマまで付随する。<br /> タイタニカスのゲームで白兵武器を装備する意味は、もちろん白兵武器で相手を倒すことが目的ではあるが、もう1つガンガン近寄ってくる白兵ユニット(先に見たように白兵ユニットは2ラウンドあれば相手を倒せる)と長距離砲撃するユニットのどちらを優先的に対応させるかのジレンマを相手に与える目的もあるのだ。<br /> そのため、白兵ユニットを運用するならどの敵を狙うのか、という問題が出てくる。<br /> 結論を言うと、近くて、よりデカくて、よりポイントの高いユニット。まず、白兵ユニットが近い敵を狙うのは当たり前の話だ。ゲームは5ラウンドしかない。相手の元にたどり着けなければ本末転倒なので、まずは近い敵が第一目標。その上で、よりデカいユニット、できれば自分より大きいユニットが良い。なぜなら、このゲームはデカいと機動性が悪くなるので追い詰めやすいのだ。確かにリーバーでウォーハウンドを狙うと、簡単に倒せそうな気がするが、リーバーでウォーハウンドの機動力に追いつくのは至難の業だ。さらにカラパス武器は一定の距離以内だと自分より小さいユニットには撃てないので、白兵戦での火力が下がる。そういうことから、多少遠くてもデカいユニットを狙うことをおすすめする。そしてデカいユニットが複数いれば、狙うのはよりポイントの高い方。ポイントが高ければたぶん相手のキーユニットだろうし、それを潰せた方が良いということになる。</div><div style="text-align: left;"><br /> 問題は、格上狙いをすると、大抵サクッと倒されることだ。<br /> 対処法は簡単で、2ユニットで近づけば良い。相手が500ptのウォーロードなら300ptのリーバー2体。ポイント的にもったいないと思うかもしれないが、これが相手のウォーロード2体に対し、自分の300ptのリーバー3体ならどうだろう? そう、囮として運用するなら1体で相手2体を引き付けることができる、動かし方にもよるけど。そして格上を狙うということは、自分のほうがユニット数が多くなるはずなので相手を翻弄できる。それゆえコスパも良くなる。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>対戦相手への敬意は忘れずに! </li></ul> 最後に。数多あるゲームの中からわざわざタイタニカスを選んで自分と戦ってくれるなんて恵まれたことだ。白兵戦は特定のトリックに依存しているため、それが失敗した時点でゲーム自体の敗北が見えやすいが、投げやりにならずプレイしよう。そもそも白兵戦が失敗する可能性を頭に入れてロスターを組もう。実際にゲームをしている人が両手白兵武器持ちなんてロードアウトを使わないのは、失敗する可能性に備えるからなのだ。。。</div>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-22531906414554843772023-01-31T13:31:00.001+09:002023-01-31T13:31:30.507+09:00ディーモンタイタン<div style="text-align: left;"> 2022年より、トレイターレギオンは「変異」(Mmutations)というアップグレードを付けられるようになった。<br /> この「変異」とは結構面白く、ポイントと引き換えにタイタンの性能を強化したり、通常のルールではできないトリックを行ったりする。一方、ポイントコストはかなり高く、変異を付けるよりもタイタンをもう1体入れたほうが良いという場面も多々ある。そのジレンマが面白い。<br /> さて、僕自身はアデプタス・タイタニカスというゲームで白兵戦を好んでおり、<a href="https://tellur.blogspot.com/2023/01/blog-post.html" target="_blank">その手の記事</a>も書いたわけだが、変異は白兵戦を行うにはかなり重要な要素となっている。<br /> この記事ではあまり白兵戦闘という視点は重視せず、できるだけフラットな視点で一般的なことを説明したいと思う。とは言え私見もかなり混じっているのでそのつもりで。</div><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">1.変異のルール</h4><div style="text-align: left;"> 変異のルールは極めて簡素だ。トレイタータイタン1体に対し、基本変異(Base Mutations)を1つ持てば良い。変異そのものはウォーギアなどと同じようにアップグレードするパーツと捉えて良い。基本変異の他に追加変異(Additional Mutations)があり、基本変異を持っていればタイタンの種類によって定められた数まで追加変異を持てる。ただし、いくつかの追加変異は特定の基本変異を必要とする。なお、変異を持つとコマンド値にペナルティが発生したり、プリンケプス特性が専用のものになったり、機械精霊の覚醒が専用のものになったり、その他ちょっとした場面で変異したタイタン(Corrupted Titans)に向けたルールとなる。</div><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">2.変異の説明と感想</h4><div style="text-align: left;"><ul style="text-align: left;"><li>基本変異(1つしか選べない)</li></ul><b>Preternatural Grace</b>:ラウンド毎に無料で1回Power to LocomotorやPower to Stabilizerができる。移動を強化するので、柔軟性が高い。<br /><b>Overwhelming Rage</b>:白兵武器の火力を高めつつチャージの指令が必ず出せるのは大きいが、白兵専用といった感がある。<br /><b>Warp Conduit</b>:ゲーム中1回、射程12mv、S10、ダイス1、Bypassかつ任意の部位を選べる的な射撃武装。白兵戦の前にダメージを与える武器として使える。<br /><b>Corrupting Presence</b>:シールドセーブダイスを増やさせるのだが、敵味方関係なかったり、対象範囲が近距離射撃武器より狭いといまいち使いにくい。<br /><b>Frozen Soul</b>:使用用途が限定されているが修復ダイスを2つ増やすことができる。<br /><b>Unholy Vigour</b>:クリティカルダメージ関連。ちょっと効果が限定されすぎている気がする。<br /><b>Aetheric Conduit</b>:コマンドチェックにペナルティを与えるのだが、敵味方関係なかったり、対象範囲が近距離射撃武器より狭いといまいち使いにくい。</div><div style="text-align: left;"><br /><ul style="text-align: left;"><li>追加変異(種類によっては特定の基礎変異が必要)</li></ul><b>Writhing Carapace</b>:カラパス武器を交換できるが、戦略フェイズの起動扱いになるので、指令が出せなくなるデメリットもある。リーバーの場合、カラパス武器よりポイントコストが高くなってしまうのもデメリット。<br /><b>Daemonic Bile</b>:戦闘フェイズ毎に1回ずつ射程T、S5、ダイスd3、Firestorm、Fusionを放てる武装。ダメージを与えるのは難しいがシールド削りに使えないこともない。<br /><b>Empyrean Shroud</b>:相手に近づきすぎると効果が失われるが、それ以外の制限もなく相手のヒットロールを下げる変異といえばコレ的なやつ。<br /><b>Preternatural Regeneration</b>:コストは高いが修復ダイスを2つ追加する。ただしコストは高い。<br /><b>Organic Protrusions</b>:スマッシュアタックを強化する。スマッシュアタックに有利な特性を持つレギオンならあっても便利かも。<br /><b>Immaterial Shield</b>:シールドが残っていれば相手のヒットロールを下げ、さらにシールド無効の攻撃に対しても5+でシールド防御する。強いが、ウォーロード並のシールド数と修復ダイスがないと厳しい。<br /><b>Aura of Fury</b>:Overwhelming Rageを取らねばこの変異は取れないが、この変異の性能があまり良くないのが欠点。Overwhelming Rageだけでも十分かな。<br /><b>Gelid Aura</b>:敵味方関係なしにバフを与える。熱管理の要。脚部のクリティカルダメージには要注意。<br /><b>Daemonic Ichor</b>:自分が倒されたとき、特定の結果で被害を大きくする。倒された後の結果自体、ランダムで決まるので、いまいち安定しない。<br /><b>Chitinous Carapace</b>:Power to Locomotorができなくなるのと引き換えに、攻撃を受けてもアーマーロールにペナルティを与える。強い。<br /><b>Pestiolence Cloud</b>:修復ロールにペナルティを与えるのだが、敵味方関係なかったり、対象範囲が近距離射撃武器より狭いといまいち使いにくい。<br /><b>Maliicious Cacophony</b>:コマンドチェックにペナルティを与えるのだが、敵味方関係ない。対象範囲は近距離射撃武器程度には広くて良い。</div><p style="text-align: left;"><br /></p><h4 style="text-align: left;">3.変異に向いている例</h4><div style="text-align: left;"> 以上、見てきたように色んな変異があるが、当然変異に向いているタイタンや戦い方と向いていないものがある。今まで自分が遊んだ中で、人のゲームを見た中で変異に向いたロードアウトを考えたい。<br /><ul style="text-align: left;"><li>近距離用途リーバー</li></ul> リーバータイタンそのものが機動力・耐久力・火力のバランスが優れているので、変異との相性も良い。特にメルタキャノンを装備したリーバーはできるだけ相手に近づきたいので、変異を付けると便利だろう。<br /></div><div style="text-align: left;"><ul style="text-align: left;"><li>白兵戦リーバー</li></ul></div><div style="text-align: left;"> 変異を付けなければ高難易度と考える。もちろん昔は変異がなくても何とかしていたが、白兵戦タイタンは移動途中に落とされたりして勝率が低かった。変異ルールが現れて、自分のタイタン全員が白兵戦に入れたりとガラッと様子が変わった記憶がある。<br /><ul style="text-align: left;"><li>白兵戦用ウォーマスター(イコノクラスト)</li></ul> ウォーマスターイコノクラストタイタンは白兵戦を行わないとどうしようもないので変異を付ける第一候補となる。幸いPreternatural GraceでPower to Locomotorを無料で行いつつ、Immaterial Shieldで自分にアタックするヒットロールを下げることができる。もちろんFrozen Soul+Gelid Auraで熱管理を行うも良し、Overwhelming Rageで白兵武器を強化するも良し。武器射程の短さ故にバニラのウォーマスタータイタンとは異なり、白兵武器を使わなくても積極的に動かなければいけない関係上、変異との相性は極めて良い。<br /><ul style="text-align: left;"><li>プリンケプスのウォーハウンド</li></ul> ウォーハウンドに変異を付けるのは僕はもったいないと思うが、ウォーハウンドがプリンケプスなら生存率を高めるために仕方がない。プリンケプスはコマンド値+2が付いたり、プリンケプストレイトを持っているので、プリンケプスが倒れるくらいなら一般タイタンを犠牲にした方がよいだろう。<br /><ul style="text-align: left;"><li>自分含めた周囲でDraining武器を使用するタイタン</li></ul> Frozen Soul+Gelid Auraの組み合わせを必要としているのだろう。この場合はウォーハウンドも含めて誰でも変異させれば良いと思う。<br /><ul style="text-align: left;"><li>機械精霊をコントロールしたいタイタン</li></ul> 変異すると、ウォーギアのSingular Purposeを付けることができる。これは機械精霊の暴走を任意のものに固定できるため、ボルケーノキャノン装備のリーバーのように機械精霊が暴走しても撃ちたい、または白兵武器を持ったリーバーのように機械精霊が暴走しても殴ったり前進したい、という目的があるなら変異しても良いだろう。ただし二段階変異+Singular Purposeは60pt近くのポイントコストになることは注意。</div><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">4.変異を行うべきでない例</h4><div style="text-align: left;"> 変異もポイント消費のアップグレードなので、当然変異分のポイントのコスパが問われる。ちょっと変異分のポイントがもったいないと思う例をあげよう。<br /><ul style="text-align: left;"><li>火力支援型かつコマンド値の高いタイタン</li></ul> 具体的には長距離用途のウォーロードやウォーブリンガー。確かに固いタイタンに変異を付けてさらに固くするのは理にかなっているが、長距離火力が目的のウォーロードやウォーブリンガーは、ファーストファイアの指令に依存しているのでコマンド値が下がるのは致命的欠点。ウォーロードやウォーブリンガー自体、元々固いので必要ないと思う。なお、ウォーロードやウォーブリンガーでも中近距離仕様にすると変異とも相性が良い。<br /><ul style="text-align: left;"><li>ウォーハウンド</li></ul> 変異が役立つとは言え、ウォーロードが撃ってくるアポカリプスミサイル10発には押し負ける。ウォーハウンドの場合、シールドもリアクターも、構造ポイントすら猶予がないため、確率で押されてしまうのだ。個人的にウォーハウンドは変異を付けないほうが使える(囮にできるし数を入れられるし)と思う。</div><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">5.ポイントのジレンマ</h4><p style="text-align: left;"> 意図的に変異の説明にポイントは書いていないが、変異はどれも15~20ポイント前後はあって、二段階変異すると強めの武器1つ分くらいのポイントになる。インペリアルナイトすら入らない余剰ポイントを変異に割り振るなら効果が高いが、わざわざユニットを1つ諦めて全ユニットに二段階変異を配るようだともったいない。<br /></p><div style="text-align: left;"> 変異がなくとも問題ないユニット、変異がない方が仕事をしやすいユニット、変異分のポイントの仕事が期待できないユニットなど変異を行わない選択肢も多々あるため、自分のレギオンやマニプルズと相談するしかない。これは感覚的な話になるが、変異を付けまくったせいでマニプルスにリーバーが入れないため、マニプルス外でウォーハウンドを追加するみたいなダウングレードは正直もったいないと思う。また、変異を付けまくったせいで1ユニット(ウォーハウンドでもセラスタスナイトでも)諦めざるを得ない状況ももったいないと思う。変異を愛用しているが、変異を持つよりユニットを入れるほうが強いとしばしば思うし、当然マニプルス外のタイタンやナイトを入れるくらいならマニプルス内で追加した方が便利である。<br /> アデプタス・タイタニカスというゲームは、1ラウンドに22発(ファーストファイアのアポカリプスミサイル、戦闘フェイズでのアポカリプスミサイルとベリコサ2発)が3+以上でヒットする(全部当たったら24ヒットだ!)のに対し、3+セーブでシールドの猶予がウォーロードですら6個しかないのだ。多少変異が優れているとは言え、防御は変異頼みにできない。タイタニカス初心者はゲームの感覚を身につけるために変異なしでゲームをした方が良いかもしれない。<br /> なんにせよ、変異は意外と高くなるので、ご利用は計画的に。</div><p></p><div><br /></div>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-30479338550100537902023-01-28T09:10:00.003+09:002023-01-28T09:10:42.514+09:00ゴッドエンジンの白兵戦闘<div style="text-align: left;"> アデプタス・タイタニカスの主役は射撃である。<br /> これは射撃関連のルールの多さや、射撃武器の数の多さに比べて白兵武器の数が少なく、ルールもシンプルなのが物語っている。実際にアデプタス・タイタニカスを遊んでみると、撃ち合い合戦になる傾向があり、下手に白兵武器を持つと移動途中でやられることも多い。射撃武器にはボイドシールドがあるから大丈夫などと思っていると、ウォーロードタイタンたったの1体からアポカリプスミサイルでシールドを割られ、ベリコサボルケーノキャノンで破壊される、なんてことはよくある話だ。そうしてプリンケプス達はみな、白兵戦は難しいと悟る。<br /> とは言え、白兵武器の格好良さや白兵戦を行うための色々な検討、そして実際に相手を白兵戦で沈めた時の快感は何にも勝るものがある。<br /> 僕はアデプタス・タイタニカスで白兵戦に魅せられた一人であり、何回か戦って白兵戦タイタンをメインで運用している。僕の経験から白兵戦の行い方について考えていきたい。</div><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">1.白兵戦を行うメリット</h4><p> そもそもなぜわざわざアデプタス・タイタニカスで白兵戦を行うのか。ロマンや格好良さなど感情面を除外して考えてみる。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>ボイドシールドを貫通</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> これはかなり大きい理由で、相手に肉薄できればシールドの影響を受けずにダメージを与えられる。大威力の武器は弾数が少ないので、射撃戦だとシールドに阻まれるが、白兵戦中はダメージを与えられ、その後に白兵武器でフィニッシュすることができる。そう、白兵武器は・・・</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>部位指定が可能</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> アデプタス・タイタニカスの射撃で相手のタイタンがしぶとい理由は、射撃武器だと基本的に命中部位がランダムだからだ。一応テンプレートを使わない射撃武器で部位指定はできるが、ヒットロールが下がる。白兵武器だとペナルティなしで部位指定ができるため、一度白兵戦に持ち込めばかなり短時間で倒せるのだ。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>威力が高いため1~2ラウンドキルが可能</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> そう、白兵武器は威力が高い。後述する白兵武器がなくても行える体当たり(スマッシュアタック)でもウォーハウンドタイタンでS7・d3回とウォーハウンドの割には強い。白兵戦闘の花形であるリーバータイタンに用意されている武器はS8、S9。ウォーロードタイタンやウォーマスターイコノクラストタイタンだとS12とかS13とかなのでノーダメージの相手に対しても1ラウンドキルが夢ではない。それを可能にするのが・・・</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>突撃指令(チャージオーダー)による火力増強</li></ul><p></p><p> 突撃は移動フェイズで移動後攻撃が可能という単純に1ラウンドでの戦闘回数を増やせるし、突撃自体も突撃で移動した距離に応じて攻撃回数が増える。強い。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>スマッシュアタックによる追加攻撃ができる</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> そして白兵武器を持っていなくても可能なのがスマッシュアタックという体当たり。体当たりではあるが自分の被害はないので(これはネクロムンダのビークルアタックと異なる)、気軽に使える。戦闘フェイズで持っている武器と併用してスマッシュアタックを行うことも可能なので、相手に肉薄するメリットがある。ウォーハウンドタイタンでのスマッシュアタックは甘く見ると大ダメージを受ける。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>相手に背面から肉薄したらそのタイタンからは攻撃を受けず、一方的に殴れる</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> 最後に、白兵戦というか、相手に肉薄するメリットだが、特にリーバータイタンがウォーロードタイタン背面から肉薄すると基本的に攻撃を受けなくなる。ウォーロードタイタンの旋回能力が低いので、背面を攻撃するのは難しいのだ。仮にウォーロードタイタンが逃げても、リーバータイタンの機動力なら追いかけて背面から肉薄することもできる。</p></blockquote><p><br /></p><p> 以上がアデプタス・タイタニカスでの白兵戦のメリットと言えるものだが、では一方でデメリットはどのようなものかと言うと・・・</p><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">2.白兵戦のデメリットというか課題</h4><p></p><ul style="text-align: left;"><li>選択肢の少なさと白兵武器を入れると射撃武器が減るジレンマ</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><div style="text-align: left;"> スマッシュアタックを除くと、リーバータイタンは2種、ウォーロードタイタンは1種、ウォーマスターイコノクラストタイタンで3種類の白兵武器しか用意されていない。射撃武器に対して圧倒的に数が少ないし、複数の種類があるリーバーやウォーマスターイコノクラストでも、コストが似たようなもので、これにしようと決めた武器から別の武器を選ぶインセンティブに欠ける。ポイントは低いが比較的弱い武器、ポイントそこそこで性能そこそこの武器、ポイントは高いが火力が高い武器などが用意されていれば、ロスターに一通り入れる選択肢もあったのだが、</div><div style="text-align: left;"> タイタンにしても、ウォーロードやウォーマスターイコノクラストは、その機動力と当たり判定のデカさでどうやって相手の元まで行くの? と頭を悩ませる。タイタンでの白兵戦と言われてリーバーが出てくるのはそういう理由なのだ。なお、リーバーやウォーロードは3箇所しか武器スロットがないので、1つ白兵武器を持つと残りの2箇所でシールド破壊とアーマー破壊用の射撃武器を持たねばならず、射撃で貢献しづらくなることに注意すべきだろう。</div></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>他のスカーミッシュゲームと異なる移動の難しさとリスク管理</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> また、アデプタス・タイタニカスというゲームはネクロムンダやウォークライと異なり、旋回する回数に制限がある。……それだけならそれはそれで問題ないのだが、Power to LocomotorsやPower to Stabilizerという移動時の能力アップがあることが逆にジレンマとなっている。 </div></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> どちらも熱の発生や最悪の場合は機械精霊の覚醒リスクがある移動時の能力アップなのだが、相手に近づくためだけにここまでのリスクを受ける必要があるか? このタイミングでPower to LocomotorsやPower to Stabilizer(あるいは両方)を使うべきか? </div></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> 選択肢があるためにかえって考えることが増えてしまっており、白兵戦を試みる中で絶対に起こる悩みなのだ。この判断は何回かゲームをしないとわからないだろう。</div></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>射程が短いため砲撃をかいくぐって相手に肉薄する必要がある</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> 単純に白兵戦とはそういうもの。アデプタス・タイタニカスはウォーロードタイタン1機で1ラウンド(下手すると1フェイズでも)でシールド破壊からのユニット撃破ができてしまうゲームなので、相手の砲撃を何とかする算段は考えたほうが良い。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>指令(オーダー)に依存する</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> 実際に移動する際、当然相手に肉薄したいのだが、できれば早い段階で肉薄したい(1ゲーム5ラウンドなので相手の位置取りが上手ければ相手の元にたどり着けないままゲームが終わる可能性すらある)。 </div></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> そのためにはフルストライドの指令が必要である。また、1ラウンドキルを達成するためにはチャージの指令が必要である……、と指令への依存度が極めて高いのが白兵戦闘の特徴なのだ。</div></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>タイタンのWSは悪いため、武器にヒットボーナスがないと厳しい</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> そしていざ白兵戦闘が始まると、基本的に白兵武器にはヒットボーナスが付いているし、カバーなんてないだろうから3+以上にはなる。逆に言えばスマッシュアタックはヒットボーナスがないので、ウォーハウンドやリーバーで4+、ウォーブリンガー以上で5+ヒットになってしまう。正直、バニラのスマッシュアタックしか白兵手段がないなら白兵戦はおすすめできないし、白兵武器を持っていたとしてもスマッシュアタックを考慮に入れる戦い方はすべきではないだろう。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>相手も同様に反撃する</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> 自分のターンが終わると相手がアクティベーションするかもしれない。相手が白兵武器を持っていたら、結構ピンチ。相手が射撃武器のみだとWSで射撃するのでそこそこ安全だが(そうやって甘く見てると意外と当たったりする。特にブラスト武器はワンチャン命中するし、命中したら被害が大きい)、自分もボイドシールドを抜けて攻撃を受けることは考えておいたほうが良いだろう。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>相手の爆発やら転倒やらに巻き込まれやすい</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> 僕の経験上、白兵戦で相手を倒したらそこそこの確率で巻き込まれて相打ちになる。……別に白兵戦を行ったからと言って一方的にメリットを受けられるわけではないのだよ……。</p></blockquote><p><br /></p><p> このような感じで大なり小なり白兵戦にはリスクがある。では、どうやってこのようなデメリットを乗り越えて白兵戦を行うかと言うと・・・</p><p><br /></p><h4 style="text-align: left;">3.白兵戦の実践</h4><p></p><ul style="text-align: left;"><li>テレインの利用、できれば対戦相手と高いテレインを多めにすることを合意しておく</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> シンプルかつみんなが幸せになれるアイデア。相手にとってもこちらからの射撃を防げるのでメリットが大きいはずだ。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>トレイターになる(ストラタジェム、トレイター専用特性、変異)</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> トレイターレギオンは比較的近距離戦、近接戦にメリットがある能力持ちが多いし、トレイター専用特性は完全に白兵戦向けだし、ストラタジェムは白兵戦を行ってくれと言わんばかりのものがある。忘れちゃいけない、変異の存在も白兵戦に役立つものが多い。 </div></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> ロイヤリストも悪くはないが、トレイターほど直截的に白兵戦向きの能力ではないだろう(これはロイヤリストは白兵戦を諦めるべき、という意味ではなく、白兵戦と射撃戦どちらも行うハイブリッドな戦い方を目指した方が色々な能力と合う、という意味で理解してください)。</div></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>レギオンやマニプルズを移動にボーナスがあるものを選択</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> 白兵戦を行う上で一番大事なのは「どうやって移動するか」であるため、移動距離を伸ばしたり、指令のコマンドチェックにボーナスを与えたり、旋回能力を強化するレギオン能力やマニプルズ能力があればより良い。個人的には攻撃関係の強化よりも移動強化の方が白兵戦の役に立つと思う。</p></blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li>自分のレギオンとタイタンに愛を持つ</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> 今まで色々書いたが、 白兵戦のためだけにレギオンを変えたりタイタンを変えたり武器構成を意にそぐわないものにするのは本末転倒。そもそも昔は変異やトレイター特性なんてなかったし、ストラタジェムも少なかった。レギオン能力すら特に白兵戦に役立たないようなレギオンで何とかやっていたし、何とかできたりもした。</div></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> 正直テレインだけは大盛りにしてもらわないとキツイけど、バニラなタイタンでも頑張れば白兵戦に持ち込めるし、白兵戦で戦果を上がられたりもする。</div></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><div style="text-align: left;"> 好きなレギオン・タイタン・武器で何とかする。これが白兵戦の醍醐味で、その上でボーナスとして色々な能力があるわけで、だからレギオンやタイタンは好きなものを選んだ方が良いよ。どんなに白兵強強タイタンを作っても長距離ウォーロードから撃破されるのは変わらないし。 </div></blockquote><p><br /></p><p> 以上のように白兵戦は大きなメリットと大きなデメリットがある。僕もまだまだ白兵戦を研究する必要があると感じている。この記事を読んでアデプタス・タイタニカスで白兵戦をやってみたいな、白兵戦も悪くないな、と思ったプリンケプスが現れたなら、嬉しい。</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-18592327817718761292021-11-16T21:08:00.003+09:002021-11-16T21:08:26.687+09:00Adeptus Titanicusの遊び方④ーマニプルズについて<p> Adeptus Titanicusで一番やっかいと思われるマニプルズという概念。レギオンもプリンケプス能力もウォーギアもストラタジェムも他のゲームで似たようなものがあるが、マニプルズだけはAdeptus Titanicus独特の概念である。ここでは個別のマニプルズの解説ではなく、ゲームにおけるマニプルズの意義について解説する。</p><p> マニプルズとは、</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li>タイタンの構成を決め、構成するタイタンは特殊能力を得る。</li><li>ただしロスターを作るときはマニプルズ化せずに各タイタンを単体で任意の数だけ入れても良い。</li><li>一部のタイタンやナイトはマニプルズ毎に1体と数が決められており、それらを入れるならマニプルズ化する必要がある。</li><li>ロスターのポイントとはタイタンやナイトのポイントの合計であり、マニプルズそのものはポイントは0である。</li><li>ただし一部のマニプルズは最小構成であっても小ポイントゲームでは使えないほど高コストだったりもする。</li></ol><p></p><p><br /></p><p> という特徴がある。それぞれ解説すると、</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li>全てのマニプルズではタイタンは最小3体、最大5体まで構成が決められている。例としてルールブックに載っているAxiom Battleline Manipleでは、最小構成だとウォーロードタイタン1体、リーバータイタン1体、ウォーハウンドタイタン1体。これはAxiom Battleline Manipleを作るなら絶対に必要な構成である。そしてロスターのポイントが許すなら、これに加えてリーバータイタン1体、ウォーハウンドタイタン1体の計2体を加えることができる。最小構成+リーバーもしくはウォーハウンドの4体構成も可能だし、ウォーロード1体、リーバー2体、ウォーハウンド2体の5体構成も可能。3体未満、6体以上は不可なのがマニプルズのルールである。タイタンの構成が要件を満たしてAxiom Battleline Manipleを編成することを宣言すれば、自動的に特殊能力が付く形になる。なお、ロスターで6体タイタンを入れたい場合はどうすれば良いかというと、3体構成のマニプルズを2つにするか、4体構成のマニプルズと2体のマニプルズなしタイタン、または5体構成のマニプルズと1体のマニプルズなしタイタンという構成となる。総じてマニプルズは強力であり、マニプルズを入れるペナルティは存在しないため、できるだけマニプルズ化したいところではある。</li><li>上で書いたとおりマニプルズなしタイタンで任意のタイタンを任意の数だけ入れても一切構わない。この場合、唯一の欠点は、下で書かれるようにマニプルズ毎に1体の制限があるタイタンやナイトをロスターに入れられないことである。</li><li>具体的にはウォーマスタータイタン、ウォーマスターイコノクラストタイタン、アカストゥスナイトPorphyrion、アカストゥスナイトAsteriusは所持マニプルズの数だけロスターに編成できる。注意点としてはマニプルズには入らない形(=マニプルズ能力は得られない)でロスターに編成されるということ(将来的にウォーマスタータイタンなどがマニプルズの一部となるマニプルズが作られたらその限りではない)。</li><li>1でマニプルズをどれだけ入れてもペナルティはないと書いたが、マニプルズそのものはポイントが0である。そのため例えばロスターでウォーロードタイタン2体、リーバータイタン1体、ウォーハウンドタイタン1体あれば、バトル毎に<b>Axiom Battleline Maniple(ウォーロードタイタン1体、リーバータイタン1体、ウォーハウンドタイタン1体)&マニプルズなしウォーロードタイタン1体</b>、<b>Myrmidon Battleline Maniple(ウォーロードタイタン2体、リーバータイタン1体)&マニプルズなしウォーハウンドタイタン1体</b>、<b>Regia Battleline Maniple(ウォーロードタイタン2体、ウォーハウンドタイタン1体)&マニプルズなしリーバータイタン1体</b>の中から好きなように宣言してもポイントは変わらない(さすがにウォーロードタイタン2体、リーバータイタン1体、ウォーハウンドタイタン1体をまとめるマニプルズはなかった)。</li><li>まあ、とは言え、タイタンのコストがマニプルズのコストなのでそれこそMyrmidon Battleline Maniple(ウォーロードタイタン2体、リーバータイタン1体)なんかは1000ptゲームでは出てこれなかったりもする。</li></ol><p></p><p></p><p><br /></p><p> 基本的にAdeptus Titanicusはマニプルズの選択を増やすために2000pt(ウォーマスターを考えるとできれば2500pt)くらいでバトルするのが面白いと思う。</p><p> 各マニプルズは使える特殊能力からあまり有用でない特殊能力まで様々であり、これとレギオン能力を組み合わせてあーだこーだ考えるのは楽しい。</p><p> レギオンとマニプルズの組み合わせを考えるときが一番Adeptus Titanicusでワクワクするところかもしれない。</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-91381665670274905772021-11-16T21:00:00.000+09:002021-11-16T21:00:48.347+09:00Adeptus Titanicusの遊び方③ーロスター編成上のファクションについて(レギオン/ハウスホールドとallegiance)<p> Adeptus Titanicusは書籍ごとにどんどんルールが追加され、正直、意味不明になっていたが、ようやくロイヤリスト本とトレイター本の発売によってロスターを組むときに適用されるルールが整理された(考えてみるとすごい混沌としたゲームだったんだな)。</p><p> ここではロスターを組むときに適用されるルールを階層化して整理する。なお、個々のレギオンルールは各種本を読んで欲しい。</p><p>①allegiance(ロイヤリストorトレイター)</p><p> ロイヤリストかトレイターかで適用される追加能力、選択できるウォーギア(アイテム)、選択できるストラタジェム、選択できるタイタンが異なる。各ロスターはロイヤリストかトレイターか、完全に分かれる(性格にはブラックシュラウドとかいう連中もいる)。</p><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>②レギオン</p><p> 各種レギオンごとに固有能力、プリンケプス能力、ウォーギア、ストラタジェムが異なる。ロスターの中で複数のレギオンが混在することも可能(ただし自分の所有するレギオンの数だけ相手に指令ポイントを与えるルールとなっている)。</p></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>③マニプルズ</p></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> マニプルズとしてタイタンを一定の数だけ編成するが、マニプルズによっても能力が付与される。なお、マニプルズに入れずに好きなタイタンを編成することも可能ではある(マニプルズ能力が得られないのでもったいないけど)。ロスターの中で複数のマニプルズを入れることは可能。マニプルズについては別記事で。</p></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>④プリンケプス能力</p></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> 40kやAoSでおなじみのウォーロード能力。自軍から1体のタイタンを選びプリンケプスに指定すると特殊能力が得られ、さらにコマンドチェックにボーナスがかかる。マニプルズ毎に1人プリンケプスを指名できる。</p></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>⑤タイタン</p></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> 武器を持った各種タイタン。一部のタイタンはマニプルズ毎に1体だけというルールとなっている。</p></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> 基本的にロイヤリストとトレイターでタイタンや武器の種類は共通だが、トレイターのみウォーマスターイコノクラストタイタンというユニットを採用できる。</p></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> さらに、トレイターは各タイタンに対してmutationというアップグレードを行うことができ、コストと引き換えにタイタンをヴァニラの状態から強化できる。</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>⑥mutation</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> トレイターは各タイタンに対して、base mutationを選択し、さらにbase mutationを持つタイタンに対してadditional mutationを選択できる。いきなりadditional mutationを付けることはできない。また、タイタンの種類によってadditional mutationをつけられる数は異なる。</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> 全体的にmutationは強力だが、コマンドチェックにペナルティがかかるなどトレードオフはしっかりある。</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>⑦ウォーギア</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> コストがかかるけど任意で付けて良い。</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p>⑧ストラタジェム</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><blockquote style="border: none; margin: 0px 0px 0px 40px; padding: 0px; text-align: left;"><p> いわゆるストラタジェム。Adeptus Titanicusのストラタジェムはバトル開始時に使用するストラタジェムを「購入」して、「購入」したものしかそのゲーム中では使えないシステム。</p></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote></blockquote><p><br /></p><p> ロスター作りはこんな感じ。</p><p> 上ではタイタンレギオンのロスターを例に解説したが、ナイト(ハウスホールド)のロスター構成もマニプルズとウォーギアの選択ができないだけで同じようなもの。ただし僕はハウスホールドの作り方は詳しくないので解説できないのだった。</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-11460242987336095962021-11-16T20:54:00.001+09:002021-11-16T20:54:22.649+09:00Adeptus Titanicusの遊び方②ー武器について<p> Adeptus Titanicusは武器の用途が他のミニチュアゲームでは考えられないほどはっきりと分かれており、使い方を誤るとダメージが通らないことがままある。</p><p> ここでは武器の</p><p>分類を行い、最適な戦い方を考えたい。</p><p> 武器は大きく分けて近接武器と射撃武器に分けられ、射撃武器はさらに<a href="https://www.warhammer-community.com/2019/09/24/princeps-pointers-the-warlord-titanfw-homepage-post-1/" target="_blank">対シールド武器、対アーマー武器、ハイブリッド武器に分類できる</a>。</p><p> 近接武器は独自で特徴があり、まずは攻撃力が高い。その分ダイス数は少なめ。近接武器の性質上シールドは貫通し、また攻撃箇所を選択できるというメリットがある(ただし2mvより離れて近接武器を使うと特殊ルールがない限りシールドに阻まれる)。デメリットは、やはり射程が短いため近づかないとどうしようもないこと、タイタンの場合、近接中にヒット判定するWSは近接外で使用するBSに比べて悪い(ただし多くの近接武器はヒットロールボーナスを持つ)ことである。基本的に近接武器は特殊ルール含めてもバリエーションが少なく、相手を倒すことに専念したような性能を持つ。総じて高リスク高リターンを体現した存在である。</p><p> なお、ナイトの武器も基本は同じ。</p><p><br /></p><p> 射撃武器は近接武器に比べてバリエーションが豊富である。デバフを与えるようにシールドを破壊する武器から、タイタン本体にダメージを与える高攻撃武器まで様々。射撃武器の特徴としては、射程があり、近接外で使用するだろうからBSを使用できる。代わりによほど近づかない限りシールドを削る必要もある。また基本的にはタイタン本体にダメージを与える際、攻撃箇所を選択できない。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>対シールド武器:バルカンメガボルターやガトリングブラスターに代表される攻撃力が低くて弾数(ダイス数)が異様に多い武装。シールドが生きている間は攻撃力に関係なく、シールドで防がれるので、タイタン戦はまずはシールドを削り切るのが基本となる。多くの対シールド武器はタイタン本体にダメージを与えることはほぼ不可能だが、そのお膳立てをしてくれる縁の下の力持ち的存在。</li><li>対アーマー武器:メルタキャノンやベリコサキャノンやプラズマブラストガンに代表されるシールドを失わせた後でタイタンにダメージを与えるための、攻撃力が高くてダイス数の少ない武装。ダイス数は1~2発がほとんどなのでシールド破壊にはあまり役に立たない。攻撃力の高さからアーマーロールでそこそこの確率でタイタン本体にダメージを与えられる。ただ、攻撃力がトップクラスに高い武器はダイス数が1発しかないのでヒットロールに失敗する可能性と隣合わせである(とはいえそのような武器はブラストが付いているので完全にミスファイアになる可能性は低い)。</li><li>ハイブリッド武器:ターボレーザーデストラクターやレーザーブラスターに代表される対アーマー武器クラスの攻撃力の高さと多少のダイス数、リアクターに過負荷をかけるとシールド削り能力を発動させられる武装。言ってしまうとどっちつかずの能力であり、数値上はシールド削りはリアクター過負荷後でも専門の対シールド武器にはかなわず対アーマー武器としてもまあまあそこそこレベルではある。ただ、戦闘フェイズはタイタンの武器を全て撃てるため、理論上、対シールド・対アーマー両方を削れる武器はシチュエーションによってどちらでも使えて便利なはず。。。</li></ul><p></p><p><br /></p><p> タイタンはこれらの武器を基本は両腕に1つずつ、リーバー・ウォーブリンガーはさらに背中に1つ、ウォーロード・ウォーマスターは両腕の他に背中に1つと両肩に1つずつ装備する。単純に大火力の構成をしようとすると、武器によってはリアクターに過負荷をかけて射撃するのですぐにリアクターがオーバーヒートしてしまったり、敵のシールドを全然削れなかったり、コストが高すぎるなど色々デメリットがある。弱くてもシールドを削れる武器と相手にダメージを与える武器をペアにして装備したり、白兵武器を持つなら相手に接近する間に射撃できる武器を持つ、などビルドを行う段階で戦略を立てる必要がある。</p><p> ユニット数が少ないこともあって、適当にビルドしてしまうとまともに戦えなくなるためそこが楽しいのだが、シビアなバランスだなと思ったりもする。そこが面白いんだけど。</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-70363486669424592952021-11-16T20:51:00.005+09:002021-11-16T20:51:55.023+09:00Adeptus Titanicusの遊び方①ーユニットの種類<p> これから数回に分けてAdeptus Titanicusの遊び方について簡単に解説する。詳細はルールブックを見て欲しい、というか、ルールブックを読んで多少しってること前提になると思う。</p><p> 今回はゲームに絶対に出てくるユニットの解説。</p><p>①タイタン</p><p> このゲームの花形であり基本ユニット。ルールもタイタンで遊ぶことを想定して書かれている。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>ウォーマスタータイタン:2021年9月時点で最高価格、最強性能の機体。ウォーロード2体分のコストでさぞ強かろうと思いきや、ちょっとコストパフォーマンスが悪いかなーと感じてしまう。最大の特徴は射程の短さ。強いんだけどどの武器も射程が短い(近距離~中距離撃ち合いを想定している機体か)。ウォーロードのアポカリプスミサイルアレーがとかベリコサボルケーノキャノンが欲しい! と切に願う。ウォーハウンドタイタンの武器を肩の武器としているので非常に巨大であり、その意味でロマンはあるんだけど、ウォーマスタータイタンの武器は射程が短いのでしわ寄せがきちゃったなーという感じ。</li><li>ウォーマスターイコノクラストタイタン:2021年11月発売のウォーマスタータイタンのマイナーチェンジバージョン。ヴァニラのウォーマスタータイタンよりさらに射程が短い……というか白兵戦用機体というトンデモユニットである。ウォーマスタータイタンのステータスはいろんな意味で白兵戦に向いてないのに……。ウォーマスターイコノクラストタイタンはトレイターしか使えないので、せっかくだからトレイター諸君は使ってみると良い。</li><li>Psi-タイタン:フォージワールドモデルであり、それもあって情報が極端に少なく詳細が不明。コストが高く、サイキックが使え、リアルマネーが異常にかかるという特徴がある。</li><li>ウォーロードタイタン:最初に出たタイタン3兄弟の中で一番コストが高く、耐久性も火力も射程も高い。見晴らしの良い位置に立たせてひたすら射撃させるだけでシールドもアーマーも削ることができる。近接武器も持っており、さすがにウォーロードの運動性では使いこなすのが難しいが、当たればほぼ勝ち確定のロマン武器。コスパが良く立派。</li><li>ウォーブリンガータイタン:コスト的にも役割的にも性能的にもリーバーとウォーロードの中間のような性能。長距離射撃リーバーの上位互換であり、ウォーブリンガーがいるならリーバーで長距離射撃ビルドは必要ないと思う。ウォーロードとは役割が重なる上、ウォーブリンガーはシールド破壊武器の性能が悪いので下位互換という評価になってしまうか。唯一の欠点はシールド破壊武器が他の武器とのシナジーが薄いこと。</li><li>リーバータイタン:最初に出たタイタン3兄弟の中で中間のコスト、中間の機体性能、充実した射撃武器・近接武器という楽しいユニット。タイタンは近接用途としては作られておらず、WSや武器にそれが反映されているが、唯一リーバーは近接用途が成り立つタイタンである。ウォーロードほどではないが長距離からの射撃もできるし、中距離からの機動戦を絡めたシールドの削り合いも可能。武器のバリエーションが幅広いためカスタマイズできる楽しいユニットであるが、特化した分野ではどうしてもウォーロードやウォーハウンドのパフォーマンスには勝てないと思われる。リーバーならではの特色を活かすなら、やはり近接戦闘だろうか。</li><li>ウォーハウンドタイタン:タイタンの中では一番コストが低く脆い代わりに運動性能の高い機体。対アーマー・対シールド共に及第点の武装を持っており、スパムさせれば強そうな予感がする。近接武器は……まあ見なかったことにしよう。安かろう悪かろうなユニットかと思いきや、スカドロン化を使うことで数値以上のコマンドチェック・シールドセーブ・アーマーロールを叩き出せる。ウォーハウンドタイタンを出すなら2体以上でスカドロン化しないともったいない。</li></ul><p></p><p><br /></p><p>②ナイト系</p><p> シールドが残量の概念のないイオンシールドとなり、複数モデルで1ユニットを構成する。機械精霊の暴走はないが、リアクター過負荷による性能強化を行えず、ダメージ回復もできない。移動力は全タイタンに比べて高い。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>インペリアルナイト:安くて使い捨てな基本ナイト。武装によってバリエーションは豊富。一部の武器はタイタンのシールドを割れない罠がある。</li><li> メカニカムナイトStyrix:おフォージ様だ! Volkite Chieorovileを両腕に付ければコスパの良いシールド削りユニットになれる(日本語ルールブックのVoidbreakerルールは訳に誤りがあることに注意)。通常のインペリアルナイトより耐久性がある。</li><li> メカニカムナイトMagaera:おフォージ様2つ目。 正直、性能が良くないのであまり解説しようがない。</li><li> セラストゥスナイトLancer:ゲーム中最も高い移動力、良好なコマンドチェック、ナイトにしては高めのコストを持つ大型ナイト。ほぼ完全に近接ファイターであるが、近接専門家として運用すると結構使える。他のセラストゥスナイトがどれも癖のある武器なので近接武器と対シールド武器のLancerは目標確保後射撃する役割としても使えると思う。</li><li> セラストゥスナイトAcheron:フレイマーで武装する。テンプレートなので射程が短く、味方ユニットが範囲内にいると撃てない。とはいえ、自動ヒットはBSの悪いナイト系にとっては便利であり、夢が広がる。</li><li> セラストゥスナイトCastigator:ボルトキャノンの攻撃力は3。以上。</li><li> セラストゥスナイトAtrapos:おフォージ様である。StyrixやMagaeraの持つ耐久強化能力のあるセラストゥス。グラビトンキャノンやラスカッターも使えるのではないかと思うが、そのコストの高さから使用をためらってしまう。いちおうセラストゥスナイトなので他のLancerやAcheronなどと共にユニット(バナー)を形成できるはずだが、Atraposは専用能力が付いているのでこれも発動できるの? ちょっと怪しくない? と思う。</li><li> アカストゥスナイトPorphyrion:ナイトにしては高い耐久と長距離射撃能力を持ったユニット。エラッタでコストと編成ルールが変わったことに注意。エラッタ後は一気にコストが高くなり、マストテイクではなくなりました。</li><li> アカストゥスナイトAsterius:公式モデルが2021年中に発売する可能性がある。Porphyrion以上に高コスト・高射撃能力に特化している。長距離射撃のため撃たれないこと前提ならコスパは良いかもと思える能力だと思う。</li><li> アーミジャー系:2021年11月15日にWarhammer Commnityから<a href="https://www.warhammer-community.com/2021/11/15/run-rings-around-towering-god-engines-in-adeptus-titanicus-with-these-cute-but-scrappy-knights/" target="_blank">記事</a>が出た。まあ性能はアレだが、マスコットとして可愛いかも。</li></ul><p></p><div><br /></div>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-76552195453374819342021-11-16T20:46:00.008+09:002021-11-16T20:46:57.589+09:00Adeptus Titanicusの特徴<p> ゲームズワークショップ製のゲームとしては、40kやAoSと異なるのはもちろんのこと、ネクロムンダやウォークライなどともまたまた異なる特徴を多数有している。40kやAoSなどのミニチュアゲームとの違いや共通点をあげつつ、Adeptus Titanicusについて説明しようと思う。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>プレメジャー禁止→ネクロムンダと同じくプレメジャーは禁止されている</li><li>基本ユニット数3体→何とこのゲームの最小限のロスター(マニプルズがサポートするという意味)ではタイタン3体の構成となっている。戦場に自分のタイタン3機と相手のタイタン3機しか存在していない。それでもなぜ遊びごたえがあるかというと、そもそもタイタンは武器の威力に対していわゆるヒットポイント的なものを大量に持っている上(シールドポイントと部位ごとのストラクチャーポイントとクリティカルポイント)、後述する回復フェイズによってタイタンが回復するからだ。ユニットがすぐに倒されるゲームではないので、かなり戦略に集中して遊べると思う(結果として互いのタイタンを1体ずつ集中攻撃するバランスに仕上がる)</li><li>フェイズ制→ネクロムンダやウォークライのように自由に組み合わせられるアクション制ではなく、AoSや40kのように特定のアクションに紐付いたフェイズがある(キルチームは2版になってからアクション制になった)。個人的にはスカーミッシュ系のゲームならアクション制が良かった……。</li><li>指令→Adeptus Titanicusの売りその1。特定のフェイズで行えるアクションであり、デメリットはあるものの任意に追加の移動、射撃、白兵を可能とする。40kやAoSなどフェイズ制のゲームで遊ぶと、1ラウンドで各アクションが1回しか行えないことに嘆く場面が多々あるが(往々にして特定のファクションなら特殊能力やストラタジェムによって追加でアクションできる仕組みで、ゲームのバランス問題に発展するのだった)、Adeptus Titanicusでは誰でも「指令」システムによって何らかのアクションを1ラウンドに2回行えたりできるのだ。重要なのに基本ルールには入っていないのはなぜ? なお、Adeptus Titanicusは「指令」の他にストラタジェム(40kの戦略、AoSのコマンドアビリティ)システムもある。</li><li>ユニットの向き→ユニットには向きの概念があり、通常の移動では正面向きにしか移動できない。向く方向を変えるにもユニットのステータスを使用する。また、側面や背面の概念があり、ダメージを受けるときに不利になる。そのため移動速度や旋回性能の高い機体が特に白兵戦等では強い。うーんロボットシミュレーション。こういうのを面倒だと思わず、ロマンを感じるならAdeptus Titanicusをぜひ遊ぶべきだと思う。</li><li>シールド→日本的には「バリア」。機体本体がダメージを受ければデバフがかかったり破壊されたりするが、攻撃をシールドが受けると機体本体へのダメージを防ぐ。Adeptus Titanicusのシールドシステムの特徴は、どんなに威力の強い攻撃でもシールドが残っていれば完全に防ぎきれることだ。そのため防御系のステータスが低くとも、高攻撃力の1発で落ちることはない(が、シールド破壊攻撃と組み合わせて2発、3発喰らうとやはり簡単に破壊されてしまうけど)。</li><li>回復フェイズ→ルールとしてタイタンを回復させるフェイズがデフォルトで用意されている。それも何だかんだ撃ち合っていればダメージの方が多くなるような回復量ではなく、ちゃんと戦略をもって利用すれば敵の一番強いタイタンを落とす手段がなくなってしまうレベルで回復できる。し、しぶとい……。シールドの存在と合わせ、これらによって少ないユニット数でも遊びごたえがある。</li><li>リアクター過負荷→Adeptus Titanicusの売りその2。このゲームは敵味方で同じユニット・同じ武器を用いるため、手の内が基本的にバレているが、リアクター過負荷によるパワーアップの存在が相手の裏をかくことができる。暴走する危険はあるがリアクターを任意で過負荷(overcharge)させることで移動力だったり武器の性能だったり、シールド能力だったりが一時的に性能が強化される。もちろん何回か過負荷させた後のリアクターは危険極まりないことこの上ない。リアクターはあまり過負荷させたくないが、要所要所で過負荷させないとゲームには勝てないジレンマがある。そう、タイタニカスとはリスク管理ゲームだ!</li><li>暴走→Adeptus Titanicusの売りその3。タイタンはマシンスピリットという意志を持っており(僕が受けた説明ではエヴァンゲリオンと同じだろうだ。わかりやすい)、リアクターに過負荷をかけると時々暴走する。確かにリアクター過負荷でパワーアップはできるが、勝手に行動して戦略をズタズタにするトレードオフがある。悩ましい。</li><li>マニプルズ→AoS的にはバタリオン能力。Adeptus Titanicusは好きなタイタンを適当な数入れて遊ぶこともできるが、指定された種類のタイタンを指定された数で編成する(マニプルズ)ことで特殊能力を獲得できる。遊びたいレギオンと使いたいタイタンから求められるマニプルズがいまいちレギオンの能力と合致しない……という悩みもAdeptus Titanicusの醍醐味である。</li><li>敵味方でユニットは(ほぼ)共通→ゲームズワークショップのゲームとしては最大の特徴なのかもしれない。レギオン(ネクロムンダで言うハウス、40kで言う船団、FBで言うアーミー)固有のタイタンは存在せず、一部のレギオンで使えないユニットですら1つ2つくらいしか存在しない。それくらいタイタンもナイトも誰でも使えるのだ。ちなみに敵味方で共通なのはユニットの他に、ストラタジェムだったり「指令」だったり。レギオン固有なのが、固有能力・固有ストラタジェム・固有武装・固有プリンケプス能力くらいしかないので、バランスは結構良い感じだと思う。これが、例えば40kやAoSの場合、特定の勢力に対する対策は固有ユニットのスパムと固有能力などのシナジーというまさに「研究」を要するものになるが、Adeptus Titanicusの場合は先に挙げた固有能力などだけを考えれば良いので負担が少ない。</li></ul><p></p><p><br /></p><p> 以上がルールから見た概略で、実際に遊んでの感想は以下の通り。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>結構みんな持ってる強力な射撃攻撃→Adeptus Titanicusの射撃武器は大きく分けてシールド破壊武器(バルカンメガボルターなど)とダメージ稼ぎ武器(プラズマ○○やボルケーノキャノンなど)に分かれるが、ダメージ稼ぎ武器はどのクラスのタイタンでも1つは用意されているのでガンガン飛んでくる。もっと言うと、ダメージ稼ぎ武器はblastトレート(範囲攻撃ルール)を持っている場合が多く、複数体が巻き込まれるしblast武器のヒットルールによって外れにくい。シールドを失うと本当に死が待っているゲームである。でもblast武器で撃ち合うのはロボットシミュレーションしてる気になって楽しい。</li><li>強力だが使いづらい近接攻撃→上で見たように射撃攻撃が協力なので近接攻撃はいまいち使いづらいものがある。ルール上、射撃攻撃で相手を倒すのは結構時間がかかるが、近接攻撃だと早めに倒すことができる、とはなっている。が、やっぱりみんな射撃攻撃しまくるよね。むしろ近接攻撃は射撃攻撃を受けたくないからあえて相手の懐に飛び込むついでに行うものの気がする(ルール上、blastやフレイムテンプレートは自分を含む味方を巻き込めないので、相手と近接していればblast射撃は受けずに済む)。</li><li>○○スパムについて……:タイタニカスにもポイント比でお得な武装・ビルドは存在する。ただ、それが自分の戦い方に合っているかはまた別。このゲームはプレメジャー禁止のため、距離と射角を目で測定して判断する必要がある。いくらポイント比で強くとも、距離判定がシビアな武器は人によって使いづらいかもしれない。また、このゲームは一部の武器能力を使うためにリアクターに過負荷をかける必要があり、そのリスクをどこまで許容するか人によって異なる。結果として一般的に最適(スパムの価値がある)な構成は存在するけど、ゲームのギミックの重要なの部分をプレイヤーの能力や価値観に依存するため、個人にとって最適な構成かはまた別なのだ。そのため○○スパムは起こりにくい仕様かと思っている。</li></ul><p></p><p> こんな感じで、軍隊同士で戦争する40k・AoSとは全然違うし、スカーミッシュとはいえ10人程度のギャング団同士で戦うネクロムンダともまた異なる感覚である。3~6体程度の巨大ロボットが激突して市街地をぶっ壊す楽しさはやってみないとわからない。</p><p> Adeptus Titanicus、おすすめです。</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-50436685064273329762021-04-21T21:23:00.001+09:002021-11-16T20:39:57.844+09:00Adeptus Titanicusを遊ぼう!(2021年11月16日改訂)<h2 style="text-align: left;">改訂履歴(2021年11月16日追加)</h2><p> 下記記事(2021年4月執筆)を書いてから、ルールを統合したロイヤリスト本とトレイター本が出ました。</p><div style="text-align: left;"> そのため必要な書籍など大幅に変更になったので、改訂いたします。</div><h2 style="text-align: left;">①どんなゲーム?</h2><p> ゲームズワークショップのスペシャリストゲームという位置づけである「Adeptus Titanicus」。舞台はHorus HeresyというWarhammer 40kの中でも外伝的(Horus HeresyそのものはForge Worldでしかミニチュアゲームとして遊べない)な時間軸。帝国が忠誠派と大逆派で相争った中で、プレイヤーはタイタンミニチュアを操り、自分のアーミー(バトルグループってAdeptus Titanicusでは呼ぶのだ)を指揮して敵を倒す、というゲーム。</p><p> 僕の感想としては、スーパーロボットであるタイタンの操縦シミュレーションとして思うように動かないさまを楽しみつつ、対戦相手とミニチュアゲームしたり、自分のユニットが破壊されて玉突き的にフレンドリーファイアするのをゲラゲラ笑ったり、タイタンがダメージを受けて部位が破壊されるのに一喜一憂するゲーム。コンペティティブなゲームというより、ナラティブな遊び方(好きなレギオンでのごっこ遊び)がフィーチャーされてるっぽい。</p><p> とはいえ、意外とルールはしっかりしており、またバランスも取れている。忠誠派も大逆派も使えるタイタンが共通で、各レギオンは特殊ルール・専用武装・専用ストラタジェムのみが異なるという仕様のため、40kやAoSみたいにバランス取りにやっきになる必要が低く、のんびりと長く遊べると思う。また、最初はネクロムンダとかと比べて武器やユニットのバリエーションが少ないとか思ってたけど、不要なデータがないことでもあるので、少ないのにも少ないなりにメリットは大きいと思う。少ないとはいってもナイトの種類は多いし。なお、このゲームの主役はタイタンたちで、40kで憧れのインペリアルナイトたちは非力なホードになってしまっている……。</p><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">②必要キットや書籍、サプリメント</h2><p> のっけからハードルの高い話をしてしまうが、ミニチュアゲームとしてAdeptus Titanicusを勧めるには、どの書籍を買えば良いのかのアドバイスが非常にし辛い……が2021年4月17日以前の状況だったが、4月17日にロイヤリスト勢力のまとめ本が出たのでロイヤリストの方々はそれを参考にすると良い。トレイターの面々も、使えるルールはロイヤリストと対比すれば検討がつくので、どんなルールが最新版なのかを確認するために下記で紹介するロイヤリストの本を買うべきである。</p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;">(2021年11月16日追加)2021年11月6日、待望のトレイター本が発売された。これでトレイター共も整理されたルールで遊べる。また、トレイターはCorrupted Titanという変異ルールをつけられるので、ぜひともトレイター本を買うと良い。(2021年11月16日追加終)</p></blockquote><p> まずは必須であるルールブックキットとして</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Rules-Set-2018-jpn" target="_blank">Rule Set(日本語)</a>:アデプタス・タイタニカスのルールブックと専用ダイス、ユニットデータ一式他諸々が入っている(ミニチュアはなし)。専用ダイスとコマンドターミナル(ユニットデータ)、射界グッズは持っていた方が対戦相手や自分のためにも便利。入手必須。</li></ul><p></p><p>を買う必要があるのは確か。</p><p> 次に前述したロイヤリスト勢力のまとめ本。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Loyalist-Legios-2021" target="_blank">Adeptus Titanicus: Loyalist Legios</a>:ロイヤリストもトレイターもマストバイ。この本は確かにロイヤリストのためのファクションブックである。ただ、どの勢力も共通である編成ルールとマニプルズルールが載っているため、トレイターも購入する価値はある。ストラタジェム(40kていう策略、ネクロムンダでいう戦術カード)も共通のものとロイヤリストのものが載っているため、トレイターも共通のストラタジェムを使えば良い。</li></ul><p></p><p><br /></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;">(2021年11月16日追加)トレイターの方々は下記のルールブックを買うと良い。</blockquote><p></p><ul style="text-align: left;"><li> <a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/adeptus-titanicus-traitor-legios-2021" target="_blank">Adeptus Titanicus: Traitor Legios</a>:ついに発売。ロイヤリストもトレイターもマストバイ。トレイター用のファクションブックで、ロイヤリストが使える追加ルールはない。ただしロイヤリストにとっては宿敵であるトレイターの戦略を学ぶために買うべきだろう。トレイターにとっては、ファクションルール、トレイター専用のウォーギア、そして何とCorrupted Titanのルールが追加された。Adeptus Titanicusがもっと楽しくなるぞ!</li></ul><p></p><blockquote style="border: none; margin: 0 0 0 40px; padding: 0px;"><p style="text-align: left;"> なお、以前の様々な書籍が一切使えなくなるわけではなく、ロイヤリスト本・トレイター本どちらにもゲームシナリオだとかキャンペーンとかは収録されていないので、それらが必要なら下記書籍は必須となる。(2021年11月16日追加終)</p></blockquote><p> どの書籍もレギオン(③参照)ルール、マニプルズ(③参照)ルール、ストラタジェム(40kていう策略、ネクロムンダでいう戦術カード)が小出しに載っており、自分が使いたいレギオン、マニプルズ、ストラタジェムがあれば入手必須、載ってない本は事実上ハズレ状態(ミニチュアゲーム的には)である。少なくともルール・マニプルズはロイヤリスト勢力のまとめ本で整理されたけど、レギオンとストラタジェムとナイトハウスはまだ各本を参考にしないといけない。</p><p> そのため各書籍に収録されているレギオン(ロイヤリスト・トレイター問わず)、マニプルズ、ナイトハウスと、その他のアピールポイントを書く。もちろんレギオンとかマニプルズとかナイトハウスって何? って人は次の「③アーミーの作り方」を先に見てほしい。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Titandeath-sb-2019" target="_blank">Titandeath</a>:アデプタス・タイタニカスのキャンペーンルールが書かれている本。収録レギオンは、Astorum、Defensor、Atarus、Solaria、Mortis、Krytos、Fureans、Vulpa。収録マニプルズはCorsair、Janissary、Regia、Lupercal。キャンペーンで遊びたいなら必須。</li><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Doom-Of-Molech-EN-2019" target="_blank">Doom of Molech</a>:ナイトハウスのルールを拡張しており、ついでにMolechキャンペーンというのも遊べるらしい。収録レギオンは、Crucius、Fortitdus、Vulcanum、Interfector。収録マニプルズはFortis、Ferrox。収録ナイトハウスは、Devine、Donar、Indra、Kaska、Kaushik、Mamaragon、Tazkhar。</li><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Shadow-And-Iron-EN-2020" target="_blank">Shadow and Iron</a>:Psi-Titanのルールや既存タイタンの追加武装、キャンペーンルールを収録。収録レギオンは、Praesagius、Oberon、Lysanda、Infernus、Mordaxis、Audax。収録ナイトハウスは、Orhlacc、Vornherr、Vyronii、Mordred、Malinax、Ærthegn。収録マニプルズは、Canis Light(Legio Audax専用)、Arcu、Ruptura、Mandatum。</li><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Defence-Of-Ryza-2020" target="_blank">The Defence of Ryza</a>:複数のナイトバナーをまとめて特殊能力を持たせるナイトランスルールや、オラザクならぬオラレギオンの作り方、忠誠派・大逆派・ブラックシールドのいずれに属するかのallegiancesルールを収録。収録レギオンは、Honorum、Osedax、Crucius、Magna、Vulturum、Mortis。収録ナイトハウスは、Sidus、Taranis、Zavora、Morbidia、Ioeden、Oroborn。収録マニプルズは、Perpetua、Extergimus、Firmus Light、Dominus。ナイト中心で遊びたいならナイトランスは必須だと思うし、自分だけのレギオンに憧れる人は是非とも買うべき書籍。また、allegiancesルールは全レギオンに適用されるルールなのでやはりAdeptus Titanicusプレイヤーは購入必須。</li><li><a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Crucible-of-Retribution-2020" target="_blank">Crucible of Retribution</a>:収録レギオンは、Atarus、Astraman、Ignatum、Venator、Laniaskara、Kulesaetai、Damicium、Tritonis。収録ナイトハウスは、Col'Khak、Moritain、Gotrith、Vextrix。収録マニプルズは、Ignus Light、Precept。</li><li>ホワイトドワーフ460号(2021年1月):一部マニプルズの日本語訳と解説が収録されている。ただし誤訳または誤表記あり(僕が使うマニプルズで致命的な誤訳または誤表記を発見したのだった……。たぶん探せばまだまだ誤表記または誤訳っぽいのがあるかもしれない)</li></ul><p></p><p><br /></p><p> 書籍以外のサプリメントは、</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>コマンドターミナル:<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Titan-Command-Terminals-EN-2020" target="_blank">タイタンズ</a>、<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Adeptus-Titanicus-Acastus-Knight-Terminal-Pack-EN-2019" target="_blank">アカスタスナイト</a>、<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Knights-Command-Terminal-Pack-2018-eng" target="_blank">インペリアルナイト</a>。ゲームで使うならやはり純正サプライが使いやすい、自分で作るならA4コピー用紙に印刷してボード紙に貼り付けて要所要所に穴を開けよう。なお、コマンドターミナルを販売していないユニットの情報は、当該ミニチュアの箱の中に入っている(Knight AcheronやKnight Castigator、フォージのKnight AtraposやKnight Styrix、Knight Magaeraなど)。</li><li>ウェポンカードパック:<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Warlord-Weapons-Card-Pack-2018-eng" target="_blank">ウォーロードタイタン</a>、<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Reaver-Weapons-Card-Pack-2018-eng" target="_blank">リーバータイタン</a>、<a href="https://www.games-workshop.com/en-JP/Warhound-Weapons-Card-Pack-2018-eng" target="_blank">ウォーハウンドタイタン</a>。これも別になくてもなんとかなる。が、あった方が遊びやすいし、自分で作るならA4コピー用紙に印刷してボード紙に貼り付けることを推奨する。</li><li>オープンエンジンウォーカード(絶版):基本ルールブックや拡張本に載っているバトルシナリオはどうにもバランスがアレなのでこのカードで遊ばないと楽しくないと思う。個人的には必須、ebayで探すのをおすすめする。</li><li>ストラタジェムカード(絶版):ストラタジェムがカード化されているけど、拡張本でストラタジェムが追加されまくってるから今現在は古すぎて使えないんじゃないかな!? 個人的にはわざわざ探してまで使う必要性は薄い。</li><li>インチメジャー:ミニチュアゲームに必須。</li></ul><p></p><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">③ロスターの作り方</h2><p> まずはアーミー(Adeptus Titanicus的にはバトルグループだっけ?)の要素としては以下のものがある。</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>allegiance:忠誠派、大逆派、ブラックシールドのどれかによって能力が付く。The Defence of Ryza拡張本で出たこともあり忘れがちなルールだが、ロイヤリスト勢力のまとめ本が出てようやく正式なルールの一部に書いてもらえるようになった。</li><li>レギオン:ネクロムンダで言うハウス、40kで言うスペースマリーン船団、FBで言うアーミー。上で書いたようにユニットは全レギオンで共通なのでm各レギオンの特色を出せるのはレギオンごとに用意された特殊ルール、独自ストラタジェム、独自ウォーギア、独自プリンケプス能力、カラー見本となる。特殊ルールは割とアデプタス・タイタニカスのルールに影響を与えるものも多く、レギオンによっては別ゲームをしている気分になるらしい。特殊ルールのバリエーションは多いので、レギオンの強弱が直感的に把握しにくいのはレギオン選びには不便だけど、レギオンの「上位互換」「下位互換」的な優劣を生まない良い方法だと思う。戦い方が自分に合っていればどんなに弱そうな特殊ルールも100%の力を発揮できるし。なお、各プレイヤーは2つ以上のレギオンを組み合わせたロスターを作成しても良い(ただしマッチプレイ時は対戦相手のレギオン数分のストラタジェムポイントを貰えるルールになっているため、1レギオンのみでロスターを組めば相手に与えるストラタジェムポイントが最小になる)。</li><li>マニプルズ:40kで言うデタッチメントだが、AoSで言うバタリオンが一番近い。マニプルズを構成するタイタンに制限があるが、それを満たすことでマニプルズごとに特殊能力が付く。なお、アデプタス・タイタニカスのルール上はマニプルズなしでアーミーを組んでも良い(サポート扱いになるはず)が、当然マニプルズで組んだほうが強いと思われる。また、アーミーの中にはポイントが許す限り複数のマニプルズを組み込める。マニプルズ1つにつき後述するプリンケプス能力を得られるので、基本はマニプルズを入れられるならたくさん入れたほうが良い。なお、イレギュラーなことにマニプルズごとに1体しか入れられないタイタンやナイトもいるらしい。</li><li>タイタン:このゲームの基本ユニット。よほどのへそ曲がりでない限り、マニプルズが組める数(3体)のタイタンはアーミーに入れると思う。基本タイタンは3種類、追加で3種類の計6種類だが、ウェポンの選択ができるので遊んでみるとバリエーションが豊かな印象を受ける。</li><li>ナイト:アデプタス・タイタニカスでインペリアルナイトは「ナイトバナー」という形で複数のモデルでユニットを構成している(40kやAoSの一般ユニットと同じ)。行動はナイトバナー単位で行い、ダメージ判定もナイトバナー単位で受ける。コマンドターミナルも複数のナイトをまとめたナイトバナー単位で書かれている。ナイトは、タイタンに比べて明確に脆く、タイタンにおけるレギオンのように、ナイトを束ねるナイトハウスがあるにも関わらず、ナイトバナーを入れただけ(いわゆるサポートバナー)ではナイトハウスルールは使えないというありさま。ナイトハウスルールを使いたいという人は、3つのナイトバナーをまとめたナイトランスという軍団を作成する必要があり、それにはもちろん色々な制限とルールがあり、詳しくはThe Defence of Ryza参照。なお、通常アデプタス・タイタニカスにおいてナイト中心でゲームをする人は珍しいらしく、ナイトランス(およびナイトハウスルール)も通常のゲームでは出てこないと見て良い(なぜなら一番安いインペリアルナイトのみで構成されたナイトランスでも300ポイント超のため何となく程度じゃアーミーに組み込めないのだ)。ちなみにナイト軍団を使ってのタイタンハンタープレイは楽しいらしい。</li><li>プリンケプス能力/セネシャル能力:40kやAoSで言うウォーロード能力。プリンケプスはタイタンのマニプルズごとに1体ずつ、セネシャルはナイトランスごとに1バナーずつ指名する(なんかナイトハウスはハイキングとかいうのもいるらしいがもうわからん)。マニプルズは先に書いたようにアーミーの中に複数入れられるので、40kのウォーロード能力ほど1アーミーでも使う人はレアというわけではない。そんな感じ部隊長に特殊能力を付けられるよ、ってこと。</li></ul><p></p><p><br /></p><p> つまりこれらの要素を組み合わせて拡張本を買いロスターを作成しミニチュアを購入するわけだが、この中で非常にやっかいなのがマニプルズ。Adeptus Titanicusのロスターを組む上でマニプルズは必須だが、ロスターに組み込めるミニチュアはマニプルズに規定されるのでゲームをよくわからない内からマニプルズという抽象的なルールを知る必要があるのだ。失敗してもそれはそれで……という意見もあるけど、まあ極力調べられるものは調べたいじゃない。ちなみに僕の場合は好きなというかメインで入れたいタイタンから逆算してマニプルズを選んだ。所詮タイタンは3~4種類しかないので所有ミニチュアに合ったマニプルズは必ず見つかるはず。どうにもならなけりゃ追加で1体タイタンを購入すれば合わせられるマニプルズの幅は大きく広がるぞ、リアル費用はかかるけど。</p><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">④ミニチュア数やリアル費用</h2><p> 誰もが気になる費用とモデル数。あくまでも参考程度であるが、書き出して見ると……</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>入門用の1000ポイント戦:大体リーバータイタン3機で1マニプルズを構成し、リアルマネーは\8,300×3=\24,900となる。ウォーロードタイタン1機とウォーハウンドタイタン2機で1マニプルズを構成しても、\15,300+\9,400=\24,700。Adeptus Titanicusというゲームは1000ポイントならこの程度しかミニチュアが入らないのだ(代わりにタイタンはしぶとい)。とはいえ、射撃偏重のウォーロードがいたら対抗手段が少なさそう。</li><li>一般的な1500ポイント戦:Goonhammerを読むと基本的には1500ポイントが広く遊ばれてるっぽい。1500ポイントというのは極めてアーミーのバリエーションが広く、ウォーハウンドタイタンのみで構成するなら2マニプルズで6機のウォーハウンドタイタン+ナイトバナーを組み込めるし、ウォーロードタイタン3機編成もできるし、それこそリーバータイタン3機とナイトランス1団みたいな構成も可能である。リアルマネーもアーミーの構成に応じて全然異なるが、ウォーロードタイタン3機編成で\15,300×3=\45,900、リーバータイタン3機とウォーロードタイタン1機だと\8,300×3+\15,300=\40,200、ウォーハウンドタイタン6機とインペリアルナイトだと\9,400×3+\5,900=\34,100くらいが想定される金額。なお、ナイトランス構成にするなら、300~400ポイントのナイトランスだけで\5,900×3=\17,700はかかる。1500ポイント戦でもタイタンのみなら4~5体くらいしか入らないのが常だし、ナイト偏重主義でもない限りは最大でもタイタン3体とナイト3体×2バナーの計9体が上限だと思う。</li><li>大満足の2000ポイント:中軽量タイタン中心ならマニプルズも2つは入れられるし、ウォーロードのみの構成でも4体入れられる楽しい戦い。ミニチュア運ぶのは大変だけど、これくらい盛りだくさんだと写真映えもするし良いんじゃないかな。リアルマネーはそれなりに必要です。</li></ul><p></p><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">⑤実際にゲームを遊ぶにあたってのTips</h2><p> 個人的な意見だが、自分のレギオン情報は対戦相手に事前に伝える方が親切かなと思う。マニプルズは……まあ教えなくとも構わないか。</p><p> というのも、「②必要キットや書籍、サプリメント」で見たとおりAdeptus Titanicusって情報が複数の本に書かれているので全部の本を手に入れている人は多くはないし、また持っていたとしてもよほどの専門家でなければ頭の中にデータが入ってない。そして知らずに遊ぶと初見殺しになるレベルで各レギオンの固有能力は強い。例えば、Legio Vulcanumはプリンケプス能力を2人に与えることができ、さらに通常スカドロンを組めないタイタンでも2体ペアでスカドロン化できるが、こういうことを事前に言わずにいきなりバトルの場で宣言されたら地獄絵図になるだろう。リアルパワークロー沙汰になるかもしれない。</p><p> 知らないレギオンのびっくり能力でゲームにならないことを楽しむのもこの遊び方かもしれないが、もう少しコンペティティブに遊ぼうぜ、ということで最低でもレギオンの固有ルール・固有ウォーギア・固有ストラタジェム・固有プリンケプス能力は教え合いっこすべきかなーとは思う(ナラティブ的にも誇りあるレギオンプレイヤーが自分のレギオン名を隠して戦場に臨むなど臆病の極みだと言えよう)。</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-15937456939229519292020-12-31T23:59:00.000+09:002020-02-20T22:27:56.877+09:00はじめに(2020/Feb/20更新) *Internet ExplorerとGoogle ChromeとFirefoxでの表示確認済。ただし、Firefoxだと一部の表示が乱れます。*<br />
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このサイトはUltima Onlineのプレイ日記とマンガ映画小説の感想とウォーハンマー(ミニチュアゲーム)について書き殴ってます。<br />
趣味に関しては節操ないくらい適当に手を出しては捨てています。更新されていないジャンルの趣味は飽きたと思ってください。<br />
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というわけで、他のギャングと比較しながら雑然とメモを書いていく。</p><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">1.まえがき</h2><p>○スレイブオグリンギャングPros</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>ギャング構成の「リーダー1体・チャンピオン2体まで・ギャンガーはメンバーの半分以上」は新ゴライアス・エッシャー・オーロック同様</li><li>ギャンガーでもS5 T5 W2というネクロムンダにおいては極めて高いステータス</li><li>雇用時にしか採れない白兵武器は性能が高い(コスパが良いかは微妙)</li><li>スキルは全員がBrawnとMuscleがプライマリー</li><li>必ずアウトロー扱いで、アウトローギャングはハンガーズオンがほぼ雇えないという事実を受け入れられれば、雇うお金を他に回せると思える</li><li>ギャンガーのロボスレイブは絶対にPin and Proneにならない!</li><li>上記の特徴から、明らかに他のギャングとは戦い方が違うので対策されにくい(はず)→実際にはCons参照……</li></ul><p></p><p><br /></p><p>○スレイブオグリンギャングCons</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>全員武器はハウスリストに載っているものしか使えなく、しかも一部の武器は雇用時にしか装備できない(グレネードはウォーギアなのでトレーディングポストやブラックマーケットから使用可)</li><li>メンバーも雇用時のみ装備可能な武器も、どちらもコストが高いので、ギャング設立時は5人~6人しか入らない</li><li>性能が高い白兵武器は雇用時にしか付けられず、武器がハウスリストオンリーなので拡張性が低い</li><li>結果としてキャンペーン序盤は1人でも重傷状態になったラウンドからそこそこの確率で潰走状態になる</li><li>ギャンガーでもS5 T5 W2だが、BS5+以下だし、そもそもグレネードを除くと射撃武器が1つしかない</li><li>唯一の射撃武器であるStorm-WelderにRecklessとUnstableが付いてるのは嫌がらせとしか思えない(射程的にもグレネードと変わりないし)</li><li>ToxicやRad-phaseなどほぼ全ての状態異常は使えない(唯一Blazeなら使える。ブラックマーケットからCursed付きグレネードも買える)</li><li>ネクロムンダのアーマーはショボく、良くて4+セーブ止まりなので意外とダメージを受けてしまう</li><li>アウトローギャングで、ローサイドには絶対にならないのでトレーディングポストでレアアイテムを買いにくい</li><li>アウトローギャングなのでハンガーズオンやブルートは雇用に制限がある。ハンガーズオン、大半が雇用できないよ……?</li><li>上記の厳しい制限により、ロスターや戦術での独自性が出しにくい</li><li>良くも悪くも強烈な個性で悪目立ちをし過ぎて対策されまくった(ぶっちゃけ新ゴライアスの方がスレイブオグリンより強いのに)</li></ul><p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://1.bp.blogspot.com/-QP5H5Y-FBdU/X89pQE4s-2I/AAAAAAAADaI/pR6f3fxzxnEFIdbBvKS6NYDa6RsTabYIgCLcBGAsYHQ/s1920/20200927_191318605.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1080" data-original-width="1920" height="333" src="https://1.bp.blogspot.com/-QP5H5Y-FBdU/X89pQE4s-2I/AAAAAAAADaI/pR6f3fxzxnEFIdbBvKS6NYDa6RsTabYIgCLcBGAsYHQ/w592-h333/20200927_191318605.jpg" width="592" /></a></div><br /><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">2.スレイブオグリンギャングサマリー</h2><p></p><ul style="text-align: left;"><li>1人当たりのコストが高いので必然的に対戦相手より人数が少なくなる(ロボスレイブも使い捨ての肉壁として扱っても130クレジットくらいはかかる)</li><li>ロボスレイブを戦闘に参加させないとギャング全体の戦闘力が下がるけど、ロボスレイブはあんまり強くないんだよね</li><li>耐久は高いがセーブが中の上レベルなので、キャンペーン開始時からプラズマとかクラックなどでダメージを受けやすい</li><li>グレネードを除くと白兵攻撃しかできない(白兵戦闘員としては最高で、突撃すれば敵を倒せるし、相手から突撃されても反撃で返り討ちにできる)</li></ul><p></p><p> これらから対戦相手は逃げ撃ちするのが最適戦術で、基本的にオグリンは相手の行動に対処させられる立場となる。だからひたすら前に出てプレッシャーを与えねば一方的に撃たれるだけとなる。幸い前にさえ出れば相手はかなり脅威に感じてくれるらしい。戦術カードについてはPinを防ぐなど強力なカードもあるが相手の行動に対処する防御的なカードより、自分のタイミングで使用できるカード(突撃距離を増やすなど)を使うほうが相手のペースに巻き込まれないためには良いかもしれない。</p><p><br /></p><p> ギャングメンバーを増やすことと装備への投資することのどちらを優先すべきかについては、</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>まず既存のギャングメンバーの装備を最低限強化した後で6人目(チャンピオン)ないし7人目(ロボスレイブ)を追加し、7人全員の装備を強化して、8人目(チャンピオン)</li><li>または最初の5人ないし6人を徹底的に強化してから7人目の追加する</li></ul><p></p><p> の2種類ある。どちらも一長一短で、自分の戦い方や戦術カードの内容、そして収入によってしまう。個人的には、他のギャングが強くなると相対的にロボスレイブが落とされやすくなるので、リーダーとチャンピオンを強化した方が良いと感じた。ただし今回のキャンペーンは収入がかなりあったためにできた戦術でもあり、収入が乏しければロボスレイブが倒されること覚悟で前線に立たせるしかないだろう。</p><p><br /></p><p> ギャングメンバーは10人を目標にしたいところだが、恐らくせいぜい8、9人が精一杯だろう。ロボスレイブを多めにして10人やっと入れられるかもしれない。上でも書いたとおり最低限の役割のロボスレイブでも120クレジットは最低かかり、チャンピオンやリーダーに至っては生存性と突破性能を求め続けると700クレジットくらいにはなるだろう。</p><p> 上で見たとおり、スレイブオグリン(特にリーダーとチャンピオン)は装備への依存度が高い。キャンペーンが進むにつれて他のギャングが比較的低コストで高性能射撃のできる人員を増やせギャング全体の戦闘力を上げられるのに対し、スレイブオグリンギャングは実質的にリーダーやチャンピオンのウォーギアしか購入できないためだ。</p><p><br /></p><p> そもそもキャンペーンゲームは、単に敵を倒すことが目標ではなく(もちろん多くのシナリオでは敵を倒す方が有利なルールはあるが)、より多くのお金や経験値や名声を確保することを目標としている。他のギャングとは異なり、人数は少ないし、射撃は不可能だし、メンバー全員がWilとIntは致命的に低いわけで、仮に人数が十分にいてもなんとかなる的なオールマイティさはないためできないことはさっさと諦めることが重要だと感じた。不利なゲームは諦めるかIntrigatesの達成に注力するなど早期の見切りが大切だと思う。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://1.bp.blogspot.com/-QXjxcndCygA/X89pGTVUuOI/AAAAAAAADaE/ho7Pk73tOuMJ-S8vQJNQ0u0ynKF1F-iggCLcBGAsYHQ/s1920/20201011_134637548.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1080" data-original-width="1920" height="331" src="https://1.bp.blogspot.com/-QXjxcndCygA/X89pGTVUuOI/AAAAAAAADaE/ho7Pk73tOuMJ-S8vQJNQ0u0ynKF1F-iggCLcBGAsYHQ/w589-h331/20201011_134637548.jpg" width="589" /></a></div><br /><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">3.ステータスとスキルと武器</h2><p> チャンピオンのステータスを例に取る。</p><p style="text-align: left;"><b>M5 WS3+ BS5+ S5 T5 W3 I4+ A2 Ld8+ Cl7+ Wil9+ Int9+</b></p><p> 移動距離は平均的で、WSとBSはまあそのようなもの。やはりS5とT5が重要。S5のおかげでS+1のハンドウェポンを持つだけでT3の敵に対してウーンズロールが2+になる。T5もナーガ!と相性が良い上、Tを6にアップグレード(またはサーボハーネスパーシャル)を着るとS3の攻撃に対してウーンズロールが6のみとなる(ついでにローパワープラズマガンが5+に)。ウーンズロールを通させないのでW3は十分な値である。Iは思ったよりも高い。特にリーダーはI3+なので2+にアップグレードできればエッシャーみたいに落下耐性を持つキャラになる。A2はチャンピオンとしては普通、オグリンのイメージ的には低いくらい。Ld・Cl・Wil・Intに見るべきポイントはない。リーダーとロボスレイブはCl5+なので諸々の判定が上手く行くが、チャンピオンは失敗することも多い。シナリオによってはWilやLdやIntを使うこともあるので、その場合は素直に敵を全滅させることに専念すべき。</p><p> スキルはBrawnとMuscle、リーダーは加えてLeadershipがプライマリーとなる。</p><p>Brawnスキルとしては、</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Bull Charge:Las Cutterにノックバックが付くと、ノックバック発動時に接敵していない状況から接敵できてしまう。変なの!</li><li>Bulging Biceps:Unwieldyが片手で使えるだけなので微妙。他のギャングにとっても微妙。</li><li>Crushing Blow:接敵できれば相手は溶けるオグリンならばBull Chargeの方が有用。</li><li>Headbutt:突撃したターンで使えないのは微妙。そもそも接敵した相手は高確率で即死するから実質突撃されたときしか使えない。</li><li>Hurl:Headbutt同様。</li><li>Iron Jaw:オグリンに素手でダメージを負わせる敵なぞいないでしょう。</li></ul><p></p><p>Muscleスキルは、</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Fists of Steel:意外とオグリンは素手で戦う選択もあるのだが、素手だと二刀流にならないからやはり使わないスキルということで。</li><li>Iron Man:重要。少なくとも成長したオグリンは喉から手が出るほど欲しい。フレッシュウーンズが怖くなくなるのはデカい。</li><li>Immovable Stance:ベースサイズが大きいオグリンなら使える場面もあるのだが、他のスキルのほうが使える。</li><li>Naaargah!:最強スキル。Tチェックに成功すればアクション数が1増えるわけで、オグリンは6以外成功する。強い。</li><li>Unleash the Beast:あまり使わないと思う。</li><li>Walk It Off:2回ムーブすればWが回復するかフレッシュウーンズを捨てることができるのは強い。Naaargah!を持っていれば2回mムーブは可能だし、チャンピオンでもWが3あるオグリンとは相性が良い。</li></ul><p></p><p>Leadershipは</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Commanding Presence:オグリンは基本1人しかグループアクティベートできないから、このスキルを覚えると2人グループアクティベートできるんだ。</li><li>Inspirational:クールチェックのリロールは、まあ使えると思う。</li><li>Iron Will:ボトルアウト対策としては有用かな。</li><li>Mentor:Ldチェックが必要なのでオグリンには扱えない。</li><li>Overseer:大定番。オグリンでも非常に有用。というか、オグリンならNaaargah!と合わせてかなり活用できる。</li><li>Regroup:他のギャングでも使っているのを見たことない。</li></ul><p></p><p><br /></p><p> 武器とウォーギアについては、オグリンは雇用時にしかAugmetic Weaponを選択できず、以降追加できるのはHand Weaponのみであることを念頭に置こう。</p><p>Augmetic Weapon</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Augmetic Fist:接敵できれば相手は溶ける。</li><li>Paired Augmetic Fists:強い。しかしコストが高い。Augmetic Fist1つでも十分かな。</li><li>Arc Welder:武器の追加がほぼ必要ないほど強い。Augmetic Fistより明らかに強いのにコストが少ししか増えないのも魅力。</li><li>Heavy Rock Cutter:Arc Welder使おうぜ。</li><li>Heavy Rock Saw:Arc Welder使おうぜ。</li><li>Las Cutter:大本命。ナーガ!と組み合わせて突撃しなくても使える白兵武器。</li><li>Storm-Welder:オグリン唯一の射撃武器……なのだが、RecklessとUnstableが付いている使えない武器。フレンドリーファイアしたいなら一考の余地あり。</li></ul><p></p><p><br /></p><p>Hand Weapon</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Axe:S+1が全て。オグリンはS5なのでこれを持つとS6になり、T3の相手に2+でウーンズ。コストも安くこれでよいかと思う。</li><li>Brute Cleaver:AP1は魅力的だがSの+1がなくなり、コストがSpud Jackerより高いのはキツイ。</li><li>Maul:なんで武器で殴っているのに鎧が固くなるんだろうね! 魚肉ソーセージをフルスイングしても痣はできると思うのに。</li><li>Spud Jacker:スレイブオグリンギャング箱に入ってくるハンドウェポン。Axe同様S+1なので有用。もっとも、Axeに比べてコストは高い。ただ忘れた頃に発動するノックバックが意外と強いんだ、これが。</li><li>Two Handed Axe:コストが高いとか文句はあるが、Accにペナルティあるのはダメでしょう。一応BraunスキルのBulging Bicepsとはシナジーあり。</li><li>Two Handed Hammer:コストが高いとか文句はあるが、Accにペナルティあるのはダメでしょう。一応BraunスキルのBulging Bicepsとはシナジーあり。</li></ul><p></p><p><br /></p><p>Grenades</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Blasting Charges:火力が高いが飛距離がない。とは言え、オグリンなら10mvまで飛ばせられる。</li><li>Demo Charges:シングルショットはキツイです……。</li><li>Frag Grenades:これに限らず、射程がS*3の場合、オグリンなら15mv投げられるのだ。安いのでPinばら撒く目的ならこれでも十分かも。</li><li>Incendiary Charges:大本命。射程15で範囲5mvでBlazeをばら撒ける。最強。これに限らず、S3のグレネードならTを6にアップグレードすると自分が巻き添えになっても6のみウーンズなので被害はほぼ受けない(Blaze対策はハザードスーツ)ことを利用して敵味方が混在している中、後ろから手榴弾を投げまくる戦術ができる。</li><li>Krak Grenades:Blastがないのでゴミ。</li></ul><p></p><p><br /></p><p>Armour</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Furnace Plates:ギャング設立時は安さは大事。</li><li>Hazard Suit:強い。Pinしないロボスレイブに着せるとBlazeによる行動阻害を防げるので絶対に2アクション動けるターミネーターが誕生する。オグリンはウーンズロールで攻撃を弾くものだと聞いた。</li><li>Light Carapace:4+セーブのオグリンは強い。アンダースーツを来て3+セーブにできると本当に敵なし。でもコストは高い。</li></ul><p></p><p><br /></p><p>Personal Equipment</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>Armoured Undersuit:安くセーブを改善できる装備として必須。</li><li>Bio-Booster:キャンペーン中盤くらいからリーダーとチャンピオンには必須となる。ToxinやGasなど不意の崩し対策としてぜひ。</li><li>Drop Rig:Pinしないロボはともかくとして、リーダーとチャンピオンの機動性を上げる。非常に安いので偉い子。でも千石ターフウォーズ、立体マップをみんな嫌うんだよな。なぜ?</li><li>Servo-harness Partial:最強。着せればS7・T6になり、Axeを持てばT4の敵にウーンズロール2+、通常パワーのプラズマガンを喰らってもウーンズロールを5+にできる。Mが下がるのはグラップネルランチャーで手当しよう。</li><li>Stimm-Slug Stash:突撃に必要。オグリンにとってはSやTを上げるよりもMを上げる効果が目当てかな……。</li><li>Suspensor:オグリンにとってはステータスアイテムみたいなもの。ヘビーボルター買ったけどサスペンサーがなくて困っているギャングに見せびらかそう。</li></ul><p></p><p><br /></p><p>トレーディングポスト/ブラックマーケットでぜひとも買いたい</p><p></p><ul style="text-align: left;"><li>スモークグレネード:射撃を受けないために必須。いくらオグリンのステータスが高いとは言え、キャンペーン開始時からプラズマなどで被害を受けるため、単純に射撃させないことが有用な対策になる。</li><li>グラップネルランチャー:移動性能を上げるのに必須。少なくとも、Pinしないロボスレイブは毎ターングラップネルランチャーが使えるため必須。単純に突撃までの時間を早めるだけでなく、箱を奪い合うときなど戦闘以外の使いみちが広い。直線移動なので上階に上がれるのがダブルムーブの上位互換と言える。</li><li>フォルスフッド:ゲーム開始から2ラウンドの間、敵から狙われなくなる(射撃武器やサイキック含めて)強装備。お値段40円。</li><li>フレンゾンカラー:白兵戦士が喉から手が出るスキルを複数付けられる装備。ただしデメリットも強烈で、アクションの内最低1回は敵に向かって移動するか突撃しなければならず(つまりシナリオやIntriguesでのダブルアクションは不可)、さらに全ての武器にRecklessが付いてしまう。グレネードにRecklessが付くと味方に投げる可能性があるので、この装備を持たせるなら誰に持たせるのか考える必要がある。30円と安い。</li><li>Ablative Overlay:バトル中最初の2回の攻撃のみセーブを改善する。安くて強烈な性能。フォルスフッドと組み合わせると極めてダメージを受けにくくできる。</li><li>Mnemonic Inload Spike:オグリン最終兵器。キャンペーンが進むに連れ、単なる重白兵攻撃では捌けなくなるシーンが増える。そんなときに使えるのがコレ。ひたすらロボスレイブに持たせて6が出るまでダイスを振り続けよう!</li><li>Medicae Kit:ロボスレイブに持たせてサポートさせるとか、場合によってはチャンピオンに持たせて前線で互いをサポートするのも良いだろう。</li></ul><p></p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://1.bp.blogspot.com/-jHahl0uT-v8/X89oPmuzymI/AAAAAAAADZs/xliImEQU5mIbHEJ7fJrj61iXYj35-w96QCLcBGAsYHQ/s1920/20201018_170955937.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1080" data-original-width="1920" height="312" src="https://1.bp.blogspot.com/-jHahl0uT-v8/X89oPmuzymI/AAAAAAAADZs/xliImEQU5mIbHEJ7fJrj61iXYj35-w96QCLcBGAsYHQ/w556-h312/20201018_170955937.jpg" width="556" /></a></div><br /><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">4.戦術カード</h2><p> オグリン専用戦術カードは極めて強力で、他のギャングが喉から手が出るほど欲しくなるらしいが、自分のオグリンギャングの戦いかたと合っているかを検討すべき。</p><p> スレイブオグリンギャングの場合、ボトルテストを自動成功させる、Pinしない、射撃をさせない、突撃距離を伸ばす、行動回数を増やす、などのカードを中心に入れると安定する。ボトルテストの自動成功は初期ギャングメンバーが少なくなりがちなスレイブオグリンの欠点を補う良いカードであり、ネクロムンダの戦術カード全体で3~4枚あるので全部投入すべき。また、行動回数を1つでも増やせるとNaaargah!と合わせて4アクションができる計算になるので極めて強力。突撃距離を伸ばすカードは近接しかできないオグリンにとっての有用性は言わずもがな。射撃させない/射撃の対象にならないカード(Pinを回避できるカードではない)は強力な白兵能力を持つオグリンのリーダーが敵に近づく際に蜂の巣にならないために重要。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmPPWZhSjafy2JXu3jyQx_V6OsH7u4L96HuVkCTI3KZVzS7XIqd4L3QD-AEcdpwrn7IwHAqcieqHw-3D0CenTayAjJsjOPykAxBqKcuDp6JTufXwQniVj7C5PxOiGjpKgVDwzJkVsMDfU/s1920/20200927_143623223.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1080" data-original-width="1920" height="351" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmPPWZhSjafy2JXu3jyQx_V6OsH7u4L96HuVkCTI3KZVzS7XIqd4L3QD-AEcdpwrn7IwHAqcieqHw-3D0CenTayAjJsjOPykAxBqKcuDp6JTufXwQniVj7C5PxOiGjpKgVDwzJkVsMDfU/w625-h351/20200927_143623223.jpg" width="625" /></a></div><br /><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">5.ギャング設立時のビルド</h2><p style="text-align: left;"></p><ul style="text-align: left;"><li><b>オーバーボス(リーダー)</b></li></ul><p></p><p>スキル:Commanding PresenceかOverseerかNaaargah!かBull Charge(武器がArc WelderかAugmetic Fist時)</p><p>武器:Axe二刀流(スキルOverseer時)、Las Cutter、Arc Welder、Augmetic Fistなど</p><p>強いけどコストも高い。チャンピオンとの違いは、Clの高さ。Frenzon collarに最適。正直、武器とスキルはチャンピオンも含めてNaaargah!+Las Cutterが定石だと思う。</p><p><br /></p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><b>アンダーボス(チャンピオン)</b></li></ul><p></p><p>スキル:Naaargah!かBull Charge(武器がArc WelderかAugmetic Fist時)</p><p>武器:Las Cutter、Arc Welder、Augmetic Fistなど</p><p>グレネードを持たせて投げるも良し、Stimm-slug stashを打って突っ込むも良しな白兵戦士。グループアクティベーションを行えないが、その分単独で動かしてももったいなさを感じない。設立時が5人のときは1人しか入ってない悲しい子。Wがリーダー同様3なのは優秀。Las Cutterは弾切れの危険はあれど、命中ペナルティが付いておらず高威力で、しかもVersatileという超優秀武器。Naaargah!で行動回数を増やしてVersatileによるレンジ白兵攻撃を行うのがオグリンギャングの基本戦術だと考える。</p><p><br /></p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><b>スレイブオグリン(ギャンガー)</b></li></ul><p></p><p>武器:AxeやSpud-jacker二刀流など</p><p>ギャンガー……なんだけど、後述するロボスレイブが優秀過ぎてメンバーに入らない子。スキルを学べないのもロボスレイブ同様なので本当に使い道がわからない。</p><p><br /></p><p></p><ul style="text-align: left;"><li><b>ロボスレイブ(ギャンガー)</b></li></ul><p></p><p>武器:AxeやSpud-jacker二刀流など</p><p>スレイブオグリン同様のギャンガーで、スレイブオグリンに比べてMが1減っているし、スキルを学べないのもスレイブオグリン同様。グループアクティベーションの対象にはできないというデメリットもある。</p><p>しかしロボスレイブは身を隠すアクションができない代わりにPin and Proneにならないという特性を持っている。炎さえ防げれば行動不可にならずに前進できる白兵戦士が誕生するので強い(2アクションフルに使えるのでグラップネルランチャーが必ず使えるなどメリットは大きい)。WSが4+なのでできれば武器は両腕に持たせたほうが攻撃を外すリスクを減らせると思う。リーダーやチャンピオンの肉壁として最低限のコストで運用するか、戦闘メンバーの一員としていっぱいウォーギアを付けてあげるか、単なるギャンガーとしてはカスタマイズし甲斐があると思う。地味にClとLdが共に5+で高い(グレネードをターゲットプライオリティではない地点に投げる時なんかClの高さは役に立ったりする)。</p><p><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjE9Tc5h_DLJ-zXKV2VB-RMLqWf9O5BAk_Yiyqn_dees5_2rkAxg6Ex6TSP71QtFeTgykmMD_GuMzniY1v19mOCgoZ7e_ua-PXgAXGmM1Zpt413uzkhI70BKJo8rWVf4SDSph12Dty8gs/s1920/20201205_172037385.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em; text-align: center;"><img border="0" data-original-height="1920" data-original-width="1080" height="626" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjE9Tc5h_DLJ-zXKV2VB-RMLqWf9O5BAk_Yiyqn_dees5_2rkAxg6Ex6TSP71QtFeTgykmMD_GuMzniY1v19mOCgoZ7e_ua-PXgAXGmM1Zpt413uzkhI70BKJo8rWVf4SDSph12Dty8gs/w352-h626/20201205_172037385.jpg" width="352" /></a></p><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">6.キャンペーンを経て……</h2><p> はっきり言ってしまうと、スレイブオグリンギャングはキャンペーン序盤は極めて有利である。やはりT5のW2を抜ける手段がなかなか存在しないのが強い。</p><p> もちろんどのギャングもプラズマやクラックグレネードで対抗してくるが、そういうものを持っている人もキャンペーン序盤は1ギャングにせいぜい1人か2人。何とかロボスレイブ数体で対抗できる。</p><p> そんなわけでキャンペーン序盤はギャングの規模を拡大できるのだが、他のギャングが育ってくると武器を追加できないことや射撃武器がないことが影響して相対的に落ちてくる。千石ターフウォーズは偶然、スタートが良かったのでなんとかなったが、序盤に負けていたらその後は本当にダメダメになっていただろう。</p><p> そもそもスレイブオグリンギャングは白兵戦闘以外がからっきしダメなので、一部のシナリオやマップは完全にどうしようもなかった。</p><p> 白兵戦しかできないのでメタるのも比較的用意で、今回のキャンペーンで勝てたのはほとんどの人にとってスレイブオグリンが初めてだったからという他ない。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3KGhxK4S_UMa03A8Kj2cPqQJ1X4S1fvtDF5WsmtsimVjKK_05tm6Ah301rMXzBrbtzqSEj6TPReKnzoZmAejxq0WZ1c37FS4-DA7PQ5qhOkiKRAz197nx4PqjEIF7u3ZclXBApeol8UY/s1920/20201001_182003940.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1080" data-original-width="1920" height="365" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3KGhxK4S_UMa03A8Kj2cPqQJ1X4S1fvtDF5WsmtsimVjKK_05tm6Ah301rMXzBrbtzqSEj6TPReKnzoZmAejxq0WZ1c37FS4-DA7PQ5qhOkiKRAz197nx4PqjEIF7u3ZclXBApeol8UY/w648-h365/20201001_182003940.jpg" width="648" /></a></div><br /><p><br /></p><h2 style="text-align: left;">7.終わりに代えて参考ロスター</h2><p>オーバーボス(ナーガ!)145</p><p>-ラスカッター60</p><p>-ファーネスプレート5</p><p>-アーマードアンダースーツ25</p><p>-Incendiary charge40</p><p><br /></p><p>アンダーボス(ナーガ!)115</p><p>-ラスカッター60</p><p>-ファーネスプレート5</p><p>-アーマードアンダースーツ25</p><p>-Incendiary charge40</p><p><br /></p><p>アンダーボス(ナーガ!)115</p><p>-ラスカッター60</p><p>-ファーネスプレート5</p><p>-アーマードアンダースーツ25</p><p><br /></p><p>ロボスレイブ70</p><p>-スパッドジャッカー15</p><p>-ハザードスーツ10</p><p><br /></p><p>ロボスレイブ70</p><p>-スパッドジャッカー15</p><p>-ハザードスーツ10</p><p><br /></p><p>ロボスレイブ70</p><p>-スパッドジャッカー15</p><p>-ハザードスーツ10</p><p><br /></p><p> これは千石ターフウォーズに持ち込んだ実際のギャングのロスターである。</p><p> たぶん1000crでスレイブオグリンの力を限界まで引き出せるロスター(<span style="color: red;">※その後のグループ内の問答で、Las Cutterのファイアーパワーダイス弾切れ判定はアタックダイスを振った数だけ行うことがわかったので、Las Cutterしか持っていないと不安である。スパッドジャッカーをAxeにしたりIncendiary chargeをさらに1つ外してリーダーやチャンピオンにも片手武器は持たせた方が良い。</span>)。人数を確保し、行動回数と戦闘能力もかなりあり、それでいて1000crちょうどというのは我ながら芸術的だと思っている。キャンペーン序盤はStimm薬を使うまでもないだろう。グレネード(特に相手の行動を阻害できるBlazeと範囲の広さで定評のあるIncendiary charge)はできればみんなに持たせたかった。アーマードアンダースーツは必要か否か迷うが、安心感がほしかったので持たせた。ラスカッターは弾切れが怖いが、キャンペーン序盤なら相手は確実に倒せて撤退を検討させることができるので、1回か2回の使い切り武器として選択。ラスカッターはヴァーサタイルなのでナーガ!との相性が良好だった。</p><p> 色々欠点も書いてしまったが、シナリオの勝利条件とか考えずに白兵戦メインでやるなら最高の性能だと思う。ナラティブな方面も、「奴隷が逃げ出した」と言えばわかりやすいだろう。非常に使ってて楽しかった。</p><p> 低いステータスについてはもう手当しないと割り切って、ステータス的に得意分野で頑張ればそのステータスの高さからスレイブオグリンたちはきっと応えてくれるだろう。残りWが1の状態でケイオスカルトからの突撃3連を次々に返り討ちにしたのは感動したな……。</p><p> どうやったら他のギャングに勝てるか試行錯誤する楽しみがあるギャングだと思う。スレイブオグリンやる人は頑張ってね!</p>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-1113746933747935182020-10-13T19:00:00.001+09:002020-10-13T19:01:43.152+09:00「サイバー・ショーグン・レボリューション」(ピーター・トライアス 著、中原尚哉 訳、早川書房、2020)<p> 第一部「<a href="http://tellur.blogspot.com/2017/01/2016_22.html" target="_blank">ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン</a>」</p><p>第二部「<a href="http://tellur.blogspot.com/2018/04/2018418.html" target="_blank">メカ・サムライ・エンパイア</a>」</p><div><div><br /></div><div> 日本とドイツが第二次世界大戦で勝ったという設定の歴史改変SF完結編。このシリーズの面白いところ(ツッコミどころ)は、ドイツ(ナチスドイツ)がひたすら悪者になるもその描写はほぼ行われず、大日本帝国民にシンパシーを抱かせるようにしているところである。その大日本帝国びいきは日本人からすると理解し難いくらいの高い評価となっている(正直、大日本帝国が黒人を名家にすることとかあるのかねえ)。</div><div> もっとも、第三部ともなる今作は舞台が2019年とかなり現代的で、正直大日本帝国の鬱屈した雰囲気はもはや感じられない。やたらと権限の強い特高警察を除けば多少軍事に重点を置いた現代社会であり登場人物も極めて現実の現代的で、SFとしてのギミックは武器として巨大ロボットがあるだけで、大日本帝国軍の権力争いと高官を暗殺する人物の正体を探るミステリーという王道のジャンル作品となっている。読みやすいっちゃ読みやすいけど、「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」の機械と肉体を融合した趣味の悪いアナザーサイエンスや肯定的な描写ながらどことなくシニカルに描かれるディストピア大日本帝国などが好きな僕からすると、ちょっと物足りなさを感じた。また、作中の大日本帝国が現実の歴史と衝突しなかったことはもったいないと思う(正直、歴史のifをそのまま書くだけでは単なる願望に過ぎないからね)。</div><div><br /></div><h4 style="text-align: left;">①巨大ロボットの終焉としての最終巻</h4><div> 「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」では巨大ロボットはあくまで物語の一要素でしかなく、「メカ・サムライ・エンパイア」は巨大ロボットがプロットの軸となっていた。では今作は、というと……。</div><div> 巨大ロボットモノはそれ以外に武器や兵器の選択肢がないのが必要条件なんだなと実感した。本シリーズは戦争用の兵器として巨大ロボットがあるが、そもそも作品内の社会に目を向けると昔ながらの刃物と銃が普通に有効で、さらにフィクション特有の便利な化学物質や、ナイフドローンとかいう人間サイズで体当たりするファンネル的なガジェットまで存在しており、巨大ロボットが存在する意味がまさに巨大ロボットと戦うためでしかない。もっというと、そもそも操縦者を巨大ロボットに乗せなければ巨大ロボットが無力化できるという禁じ手も描かれているのだ。</div><div> ストーリー的にも、どんなにステルス機能があっても本質的には目立ちまくる巨大ロボットと暗殺者を追いかけるミステリーとかサスペンス要素が全然両立できてなく、頑張って巨大ロボットを出そうとして、結果として敵を巨大ロボット(=内乱)にしたのかなとうがった目で見てしまう。リアリティのある世界を追求して、リアリティある事件を描くならば、巨大ロボットはむしろ邪魔だというのがはっきり見て取れ、巨大ロボットモノが好きな僕は泣いてしまった。</div><div><br /></div><h4 style="text-align: left;">②大日本帝国VS大日本帝国</h4><div> 今作のストーリーは本質的には大日本帝国内での権力争いでしかない。時の権力者が実は敵と通じていたので秘密結社を作り上げたライバルがクーデターを起こし、新たに権力者になったそのライバルも権力基盤を固めるために残党狩りをしていたら、暗殺者から目をつけられた(これもまた新たなライバルがクーデターを起こしてる)だけという構図。復讐の虚しさだとか、カルト思想団体の危険性だとか、民衆不在の政治みたいな深い話は主人公の葛藤レベルでは存在するけど、物語全体にはどこにもない。そういう意味で本作は100%エンターテイメントとして楽しめるんだけど、「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」が好きな僕としては深みがないと感じてしまう。そもそも大日本帝国内での権力争いと言っても大日本帝国特有の要素はもはや存在せず、これがジオン内の抗争であってもショッカー内の内乱であっても特に違いがないためわざわざユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパンの世界観で読んでもなあ、と思ってしまう。まあ、最終的には大日本帝国は自壊するのだが、これも特に現実の大日本帝国の負の側面とはリンクせず、歴史改変SFは現実の歴史とコンフリクトを起こさないとつまらないと思ってしまった一因でもある。</div><div><br /></div><h4 style="text-align: left;">③ミステリー(もしくはサスペンス)</h4><div> どちらかというと、本作の焦点はSF的な要素より、かつてナチスハンターと言われなぜか大日本帝国に所属している暗殺者ブラディマリーを追うサスペンスに向いている。ブラディマリーの正体は、その目的は、と盛り上げ衝撃的な真実や格好良い暗殺者の美学なども描かれるんだけど、結局は単なるクーデター合戦だし政権内のドンパチだよな、と思うとブラディマリーのプロットもそこまで面白いとは思えない。ネタバレになるが徹頭徹尾、最後のシーンも含めて権力者同士の争いに過ぎなかったと思う。</div><div> 今作の騒動はある意味でブラディマリーが中途半端に政治に介入したから泥沼になっているわけで、最初から悪い権力者を斬りまくれば悲劇は起こらなかったし、自分の意志で行動しないなら行動しないと徹底したら血で血を洗う権力闘争にはなったろうが市民への被害を防げたのではないかと思ってしまう。ラストシーンや、なぜブラディマリーは主人公を生かすのかに対する答えも含めて、ブラディマリーの覚悟の定まらなさにはすっきりしないものがあった。</div><div> あと、今作のリアリティに比べブラディマリーの戦闘力が飛び抜けすぎておりブラディマリーは良いように使われ過ぎだと思う。それでいて上にも書いたように思想とか行動が一貫してないのも中途半端感を余計に感じさせている。</div><div><br /></div><div><br /></div><div> ちょっと文句を言い過ぎたので面白くないと思われるかもしれないが、そんなことはない。なんだかんだでディストピア大日本帝国の雰囲気はばっちりだし、政治劇がメインだがそれと巨大ロボットを組み合わせる手腕は素晴らしい。大日本帝国要素が実質的になく、それによって明るい作風となった「メカ・サムライ・エンパイア」と比べると、もちろん本作は暗いものの、ブラディマリーを追うという目的があるので前向きに読み進められる。「メカ・サムライ・エンパイア」と言えば、作者は「メカ・サムライ・エンパイア」からシリーズを読んでほしいらしいが、僕はナンバリング通り読むのをおすすめする。口当たりの良いものを味わって好きになるのも良いが、このシリーズは大日本帝国の肯定というセンシティブな要素もあることだしちゃんと1作目から順に読むべきだとは思う(たとえ作者が勧めてなくても)。</div><div> 個人的な興味はシリーズ全巻を通して作中のリアリティを突き抜けた実力を持っていた久地樂(というキャラクター)。日本語では関西弁でしゃべるため余計にマンガ・アニメ的なキャラクターに思え、当然天才パイロットにありがちな性格がアレな人。毎巻終盤になってお助けで現れてくれるので、登場シーンは少ないけど印象に残った。本作にも久地樂の活躍を描いたスピンオフ短編が収録されており、喜んだものの、彼が輝くのは主人公が別にいてご都合主義的にその主人公を助けるからこそ魅力的なのであって、久地樂そのものの活躍を見たいわけじゃあなかったのかとわかった。</div><div> なんというか、サブキャラであれば本当に魅力的なキャラクターなので、サブキャラとして活躍するスピンオフが読みたいなあ、と無理難題で終わらせる。</div></div>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-20008569149596589452020-10-13T18:49:00.003+09:002020-10-13T18:51:51.056+09:00「ベストSF2020」(大森望 編、竹書房文庫、2020)<p> ハヤカワ文庫からベストSFが出なくなったな、残念だなと思ってたら何とこんなのが出た! 竹書房、最近SFに力を入れてるな。頑張って買い続けないとなーと思っている。</p><div><div> まず最初の円城塔「<b><span style="color: red;">歌束</span></b>」。いつも相性が悪いので最初やら集中力が続くだろうと読んでたが、やはり集中力が切れた。ごめんなさい。</div><div> 次に岸本佐知子「<b><span style="color: red;">年金生活</span></b>」。あの岸本氏か! 「ねんきん」とはなんぞやと気付くとおお、となる。ただ社会が崩壊すると経済活動も崩壊し自然豊かになるとは思えない。80とか90から畑仕事始めた老人が元気になるなんて都会の人の夢じゃない? と思った。僕は祖父・祖母がかなりの田舎で畑と漁業で自給自足に近い暮らしをしていた(というかあまりの田舎だから昭和中期くらいまでは商業が発達しなかったらしい)が、僕が知ってる祖母は腰がほぼ直角に曲がるほどだったぞ。それくらい畑仕事は重労働なのだから健康になる的な気軽なもんじゃないんだけどね。</div><div> オキシタケヒコ「<b><span style="color: red;">平林君と魚の裔</span></b>」。資本主義SF? スペースオペラなのだが、技術全てにコストベネフィットの判断があり、それがギャグとかパロディではなく実は作品のテーマとなっている。面白いしスペースオペラなので読みやすい。好きなんだけど感想があまり書けないな……。</div><div> 草上仁「<b><span style="color: red;">トビンメの木陰</span></b>」。飛梅なのか。作者後書きを見てわかった。内容的には、寄生先の虫の行動を支配して自殺させる寄生虫を念頭に人間の意志も食物や化学物質で決められるのではないかというテーマを伝記仕立てにした作品。伝記成分が主で、ストーリーは楽しめたというか、短編なので面白くない要素がなかった。これくらいの短編だと全部面白い要素を詰め込んで終われるね。</div><div> 高山羽根子「<b><span style="color: red;">あざらしが丘</span></b>」。<a href="http://tellur.blogspot.com/2019/08/2019_28.html" target="_blank">どこかの短編集</a>に載ってた。まあ同じ作品なんだけど、編者解説と作者後書きが読めて満足。</div><div> ちょっと気になったのが片瀬二郎「<b>ミサイルマン</b>」。風刺としてはちょっとよろしくなくない? 出稼ぎ労働者とテロという物語なら、何だかわからない力が原因でテロを起こした本作より、望んで海外出稼ぎに行ったものの失望して過激思想に染まりコツコツ武器を作りある日テロを起こす現実の方がはるかに恐ろしく考えさせられる。それはともかく、本作のミサイルマンの描写って、未開の国の不思議な技術による人間兵器ってことなわけで、それが出稼ぎ労働者として日本や他の国々にやって来ました→未開の国内の内乱でミサイルマンが起動します→破壊活動が日本を含めた全世界で行われますってことだから、ゼノフォビア一歩手前の思想だと思う。編者はそこを指摘すべきだった。</div><div> 口直しで石川宗生「<b><span style="color: red;">恥辱</span></b>」。面白い。ノアの方舟を動物の視点から、人間にとって都合の良い動物を選定するプロセスとして描くのは新しかった。非常に現代的な視点だと思う。編者の「出稼ぎ労働者を彷彿とさせる」云々は雰囲気でそんな感じは受けたものの、具体的にどこにそう感じたかはわからなかった。</div><div> 空木春宵「<b><span style="color: red;">地獄を縫い取る</span></b>」。児童性愛者の話……らしいが、かなり粗がある気がする。性愛の対象にされる児童AIを実際の体験と感情から作るが、それは単なる実在の人間では? 少なくとも現代の社会では実在の人間判定を喰らうと思うのだ。そしてAIと実在の児童が区別出来ないなら買ったのはAIではなく人間として判定されるのでは? そして児童買春を行う人が児童の感情(作中ではエンパス)なぞ必要としてないのでは? 児童買春の被害者が望んで児童買春に手を染めたという設定(一応ラストは取ってつけたように世界に対する復讐みたいな理由にしているが)と共に、児童買春撲滅運動を謳う人の欠点を強調することで児童買春撲滅運動(少なくともその手の団体の活動。深読みすると環境保護団体への当てこすりも同じロジックで行えるよね)の正当性に疑義を抱かせる構成になっているのがアレ。そして児童買春を行う男性を出さずにどこまで普遍性があるかわからない女性同士の問題点を描くことで児童買春に対する批判を相対化させようとしている作品だと感じた。編者は「衝撃作」と評しているが作品そのものはエロマンガにおける「他人の経験に入るシチュエーション」や「性に開放的な世界」と同じロジックでしかないわけで、むしろ上記の構造を指摘すべきだと思うけどな。</div><div> 草野原々「<b><span style="color: red;">断φ圧縮</span></b>」。不思議につまらない作品。意識を圧縮したら世界の密度が濃くなる(作中では「正気」)とか、圧縮した意識を開放して(作中では「狂気」)孤独になり、正気と狂気を行き来させることで現実世界で発電が行えるとか、面白い要素は特盛でちゃんと最後まで読めたんだけど、面白くなかった。何というか、世界というか外界の描写がないから意識の圧縮というアイデアしか楽しめないのかな、と改めて読んで感じた。アイデアは本当に面白いよ。</div><div> 陸秋槎「<b><span style="color: red;">色のない緑</span></b>」。え、普通に傑作じゃない? 小説としてもSFとしても面白い。SFとしてのテーマは、言語と人工知能と技術発達とそれに伴う人間の不在。小説としては、人生で意味のない仕事に就いた孤独感と無力感といったところか。あと、この作品に限らず百合という表現を使うのはまあ下品だから止めるべきと思います。</div><div> ラストの飛浩隆「<b><span style="color: red;">鎭子</span></b>」。編者の解説を読むと、作者の他の作品を下敷きにした作品(直接の関係はない)らしい。ぶっちゃけ外伝に近い立ち位置なのかな。そんな作品でも登場人物やストーリーや世界観の把握を させることができるのは素晴らしい。ただ、いかんせん、この作者の短編は大傑作『<a href="http://tellur.blogspot.com/2019/09/sfsf2019.html" target="_blank">「方霊船」始末</a>』があり、外伝的立ち位置なのは似たようなものだが、『「方霊船」始末』の方がぶっ飛んでて派手な展開で好みである。これってひじきの煮物とカツ丼を比べてカツ丼旨いと言ってるようなもので、自分は刺激の強さを美味しさと感じる人だと言ってるようなものなんだけど、でも好きなものは好きだ。でも本作のやるせない現実に慰みを見出すために空想でもう1つの世界を作り、それに耽溺する中でどちらが現実と空想の境が曖昧になる感じはそれはそれで好きだよ!</div><div><br /></div><div> バリエーションも多くてテーマも様々でやはりSFは豊富である。個人的に好きだったのは「色のない緑」か「平林君と魚の裔」か「トビンメの木陰」。ひらすら真面目でSFとしても小説としても優等生的な「色のない緑」と、キャラクター小説的でシリーズ化されたらダラダラ付き合うだろう「平林君と魚の裔」と、短編としてテーマと描写がキッチリ決まり蛇足のない「トビンメの木陰」がずば抜けていると感じた。読んでて好きというか読み続けたいのは「平林君と魚の裔」なんだけど、僕も歳で集中力が切れやすいので太く短く読める「トビンメの木陰」がベストだった。</div><div><br /></div><div> やはり短編アンソロジーはいろんな作品が読めてお得。ちゃんと買い続けますので今後も続けてください。</div></div>Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-22931096926300544672020-03-31T21:25:00.002+09:002020-03-31T21:25:33.098+09:00アニメ「映像研には手を出すな!」(大童澄瞳、サイエンスSARU、2020) この作品、マンガの内容は一切知らなかったが、アニメーションを動かす楽しさだとか設定厨と呼ばれる人たちのこだわりの面白さだとかが事前の広告で強調されており、見ようと思ったのだった。あらすじを聞いた限りでは学校の部活モノ・女子高生3人主人公とストーリー部分はありきたりだと思ってたし。しかしどうもアニメーションが面白い、いやアニメーションを見よ、といった声が聞こえておりそれで興味を持ったのだ。<br />
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作中の妄想ゲーム、僕もやったことある! というか現在進行系でやっている……。だから設定の断片と共に水彩風のアニメーションが自由に動く作中内アニメは非常に魅力的で、むしろこの数々の短編アニメーションだけオムニバス方式で作品にしてくれれば満足したと思う。<br />
絵柄のせいもあるかもしれないが、微妙にレトロな時代描写とこれまたどうにもこうにも古めかしく見える最先端であるはずのガジェット、それらとは正反対の新たな〇〇パンクのジャンルを切り開きそうな田舎と地方都市とわずかな工業化が混ざった学校及び都市。素敵である。主人公の1人がいわゆる「設定厨」なんだけど、まさに劇中の学校の描写をわざと設定満載にして見せている感じ。なかなか面白い。そして作中のアニメーションもしっかりとした色だったり、お芝居の動きを付けていないからこそ美しく感じた。放送が始まってから主人公たちが作るアニメーションの素晴らしさを解説した記事をいくつも読んで、放送を見返して動きの面白さに魅了されていたのだ。<br />
ただ、劇中アニメが相対的に最高傑作に見えるのは作品内の現実と主人公たちが致命的な欠点を持っているからで、作品としての本作はちょっとその欠点が大きすぎるため手放しで絶賛はできないのだが……。<br />
<br />
この作品というかストーリーパートにおける問題点は中盤くらいから見えていた3点がある。1つ目に、第10話あたりで明言されたように映像研は悪い意味でのお金儲けを行っていないか? ということ。2つ目に、作品の質でなく部員であるモデルの知名度を広告に利用しすぎてないか? ということ。そして3つ目、これがかなり問題だと思うんだけど、そもそも主人公たちを待ち受ける困難がアニメの質や制作スケジュールではなく周りの人々の無理解であるのはこの作品のテーマからズレたものであり、さらにその解決が不完全であり人々を敵と味方に選別するものでしかない、ということ。以下それぞれ説明する。<br />
1つ目である映像研のお金儲けは、学校から部費も道具も調達して、それでやることが作品の質を高めるためとは言え営利目的なのだから、そりゃ教師も怒るよね。高校生の身分じゃこの問題に反論できないので、作中ではわざと教師の頭を悪く描かれていたけど、そもそも映像研自体第1話で既存の部とバッティングしてると言われながら苦労して部を作っているだけに、学校の名前やら資金道具その他を使って(11話だったと思うけど、強制的に部室を締め出されて活動ができないと主人公たちが嘆いてた)私財を増やすのは他の学生の機会を阻害してることになるわけで不適切と言われたら反論できない。仮に映像研の彼女ら以外に、例えばクレイアニメとか作りたくて、でも映像研や既存のアニ研があるからダメと言われてたような学生がいたら、映像研はお手本のような悪役なわけだ。この作品じゃ部活動というのはゼロサムゲームであることが示唆されているので余計に映像研が特権を持つと他の部は不利益を被る構図になってしまう。<br />
大昔の作品だったら、学校が学生の活動を認めないのは良くないこととして全生徒が連帯して抗議したりするような展開になったかもしれないけど……。<br />
<br />
2つ目のモデルを広告塔に使うことの是非は言わずもがなというか、アニメーションの面白さをテーマとして強調するこの作品で内容より宣伝方法が大事と言い切るのは「リアル」ではあるけどグロテスクすぎだと思う。映像研の面々も高校生の頃からこんな小技を覚えちゃだめでしょう。彼女らも、モデルを最大限に利用した結果が町内会をまとめるレベルにしかならない(それはそれですごいことだけど)ので伸びしろがあまりない気がする。それはともかく、モデルを広告に使ってよいなら、握手会やサイン会やバスツアーを開きまくってマネタイズすれば苦労しないのに、と思う(作品自体のジャンルがラブライブ!になってしまうか)。ただ、散々マネタイズの苦労を語っておきながら、あくまでも制作費を多少稼ぎたいレベルの話で、どんな質と上映時間の作品のためにいくら必要なのか具体例が全然出てこないので本当にマネタイズが必要なのか疑問に思ってしまう。実際のアニメ制作も制作費の問題はあるらしいので作品のテーマと合致するかもしれなかったのだが、シナリオでリンクさせることができなかったのが欠点(というかお金稼ぎを追求する理由として過去の体験談を持ってくるのは、チープ過ぎるのでやめた方が良かった)。この作品はプロデューサー業の苦労も描いているのが売りだと思うので、それなら本物の「資金集め業務」を見せてくれればそれはそれで骨太の作品になっただろうに。<br />
<br />
3つ目のドラマ上の主人公たちを待ち受ける試練というのが周囲の圧力でしかないというのは近年のオタクの自己認識問題とも絡んだ問題である。11話付近で、アニメを作る上の課題が資金やら時間やら人手ではなく世界観的なモノで、さらに生徒会や教師などからの弾圧(教師の言い分には十分な説得力がある)であることが判明し、そんな頭の固い生徒会やら教師やらをどうやって説得し、同人即売会でDVDを売るか、という構図が明らかになる。この時点でアニメーション制作の面白さが一切出てこないのに疑問を感じるが、それはともかく、特徴的なのが主人公らを取り巻く状況。前述の生徒会や教師は明確に「敵」として描写され、生徒会はギャグ的な描写とはいえ機動隊めいた組織に命じ暴力でもって主人公たちの活動を止めようとする。それに対し主人公たちの「味方」として描写される人々は、何の見返りも求めず応援してくれる地域の皆様だったり高校生の営利活動を面白いと煽る事情をわかってない評論から赤の他人だったり(一般市民の描写は主人公たちを全肯定するモブとしか描かれてない)。そういえば、主人公たちの1人であるモデルの子だって、アニメーターになる夢を家族が反対していると散々「敵」対視しておきながら、彼らが勝手に理解してくれると即完全無欠の「味方」という描写になる(リアルタイムで見ててもうちょっと家庭内で会話持った方が良いのでは……と拍子抜けした)。<br />
話を戻すと、主人公たちの行動は一切の非なく完璧でそれに文句をつけるのは「敵」だと演出するヤバい描写や、「敵」扱いの生徒会や教師に対してよりにもよって相互理解が大切だと言ってのける会話の通じなさは見ていて異様だと思ったのだ。上述したように主人公たちが部活動のためとは言え学校の財産で私益を増やそうとしているわけで(それもモデルの子の知名度という部活動とは関係のない技を使ってまで)、また主人公たちは絶対に同人即売会での販売を取りやめないわけで、その状況で「相互理解」って敵を言い負かすことを単に言い換えてるだけじゃん。この一連の描写って近年のオタク的「自分たちを批判するのは敵だ」という話の通じなさが現れていると思う。<br />
<br />
作中内アニメーションやその設定は面白かった。非常に面白かった。ただ……という部分が僕にとっては大きかった。<br />
悪い意味で今風だし、悪い意味で現実主義だし、悪い意味で知恵だけを持っている主人公共だし、それでいて悪い意味でフィクションな展開があるし、でも映像研の作る作品だけは欠点を一切指摘されず褒められまくるという「そういうタイプ」の作品。最強主人公系のジャンルをファンタジーとか格闘モノとかではなくリアルな学校活動に落とし込むとこうなるのかとわかった。舞台がファンタジーだったならともかく、現実に近い世界観で主人公たちに感情移入すればするほどご都合主義が鼻につき気持ち悪い。<br />
真面目な話をすると、そこそこリアルな作風の割には僕みたいに悪い部分を見つけてネチネチ言う悪意が存在せず、「敵」はあれど作品に対する批評ではなく、そして主人公たちが作る作品そのものは手放しで褒められたり感心されたりするのはぬるま湯だと思いました。クリエイター及び販売側の夢と希望だけが込められ受け手のことはあまり見てない作品。<br />
まだ続きがありそうな作りだけど、アニメーションの楽しさを見るだけならYou Tubeで検索したほうが良いと感じた。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-73927501645795325722020-03-06T23:43:00.000+09:002020-03-06T23:43:54.308+09:00「ワン・モア・ヌーク 」(藤井太洋、新潮文庫、2020) どうもこの本は2020年3月5日~11日を描いた作品らしい。というわけで、本書が出てすぐに現実に追い越されるため急いで読んだ。<br />
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物語は、ISIS(イスラム国)の残党によって核を持ち込まれ日本人の協力者によって核爆弾が作られたことによるテロリズム(政治的な目的があるため正しく「テロ」だ)に対し、ISIS戦士・協力した日本人・かれらを追うCIAに雇われたエージェント・偶然から事件に巻き込まれる2人の刑事という4サイドの視点で描いた作品。登場人物はそれぞれ自分の主張と任務があり、シナリオの都合でネジ曲がった部分は感じられない、極めてリアルな作品である。<br />
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この作品を紹介する上で一番簡単に言い表せるのは、「ゴジラの出てこないシン・ゴジラ」、かな。組織と個人コンフリクトを描き、組織が組織として活動する格好良さを描いている。特に専門外のプロフェッショナルを集めてミッションに挑む序盤はまさにシン・ゴジラの対ゴジラ会議のような面白さがあったのだが、物語が進むに連れて4サイドの主人公が強調され、プロフェッショナルたちサブキャラの影が薄くなったのは惜しい。とは言え、組織を描いた作品としては当然のテーマであるかもしれない(シン・ゴジラはそこの描き方は巧みだっただけで)。<br />
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ただ、正確にはシン・ゴジラからフィクション(ゴジラ)を抜いて近年の政治や文化ネタ(想定外の出来事やら硬直した権威やら善意の押しつけやら風評被害やらアメリカへの反感やら)とヒロイック性を加えた作品と表現でき、それだけにシン・ゴジラにもあったフィクション的なヒロイック性が極めて強調されたグロテスクな作品になったことが否めない。<br />
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それが1番際立つのが主人公の1サイドとなるテロリストを追う2人の警官。何と独断でテロリストの情報を秘密にして自分たちだけで解決しようとする。擁護しておくと、これは自分たちだけが知っている情報を持ち、上に報告しても取り入れられず、良い解決法を見つけたことによる「善意」から来るのだが、結局は核爆発は起こらずとも臨界を起こした挙げ句テロリストの目的の1つを達成させた体たらく。うーん、ダメでしょう、これは。<br />
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実のところこの作品、テロリストに協力する日本人主人公が飛び抜けて万能の能力を持っており、彼女とISIS戦士主人公が手を結ぶことでCIAや警官ら日本政府サイドにとって「想定外」の出し抜きが連続して起こり読者をハラハラさせるのだが、そこでスタンドプレーに走るのはいかがなものかと思うのだ。結局、何が起こっても責任なんて取れないし取りようがないのだから。<br />
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物語のエンディングを書いてしまうと、核の臨界はテロリストに協力する日本人主人公の「自己犠牲」でもって処理される。核爆発という最悪の事態は免れたものの、それなりにマシと言う程度であり、さらに言えばもっと「想定外」の隠し玉をテロリストが用意していれば核爆発が起こっても当然だった。作中ではみんな頑張て良く出来ました的な終わり方だったが、日本政府サイドの主人公は完全敗北と言って良いレベル。「未曾有」の大危機の中で対応した警官主人公は政治家を評価する時の「結果ではなく努力」という基準がエピローグで用いられ、上で書いたヒロイック性と結び付くことでスタンドプレーの罪を問われないまま終わる。これをグロテスクと言わず何と言おう。この軽さは、組織として動き責任をとったCIA主人公、テロリストとして散ったISIS戦士主人公、その場しのぎの「自己犠牲」ではあるが事件を収めたテロリストに協力する日本人主人公と比較することで明確になる。<br />
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そもそも警官主人公が暴走した理由である組織への不信が恐らく今後の日本社会を考える上でのキーワードになるだろう。この作品、リアルなだけに日本社会に対する不信を表に出した作品としても見事。CIAとかISIS組織は一枚岩ではないにしても足を引っ張る連中は少なく、組織としての目的をみんなで共有しておりそれぞれのミッションを成功させてはいるのだが、それと比較される日本政府はグダグダ。シン・ゴジラで「御用学者はダメだ」みたいなことを言われてたシーンを想起させる会議があり、ダミーの爆弾に対して反論を耳にも入れず戦力を全部投入してしまったり(これってイタズラに極めて弱いよね……)、恐らく都民を避難させる際も必要未満のことしか言わずにとりあえず危険区域から出て行かせたんだろうし、一回方針が決まるとそれを変えることはできないと組織のメンバーすら諦める始末。その全ての結果が上にも書いた警官主人公のスタンドプレーと核臨界になる。要素要素は僕も納得できるし、体験したことはある。それで本書の中では今後の日本がやるべき提言みたいなことが書かれているが、そんなことより、いやそれも含めて日本人が日本社会を信頼するグランドデザインを描かなければ本当に大変なことになると感じた。何がアレかと言えば、現実にはこんなシナリオ的に有能な警察官もいないと思われる(そもそもテロリストの協力者を何でここまで信じられたのだろう、結局裏切られたのに)ので余計に事態は悪い。<br />
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そうそう、エピローグを「自己犠牲」を行ったテロリストに協力する日本人主人公の視点で描くことで、何か良い雰囲気にしつつ暴走した警官主人公の罪を見えづらくしているのは姑息だと思う。上にも書いたヒロイックさを強めすぎた欠点である。<br />
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もう1つ惜しい点を書くと、市民が、大衆の影が薄かったのもシン・ゴジラからの退行であろう。テロリストに協力する日本人主人公は東日本大震災に関連した悲劇を口にし、著者自身も大衆によるデマや科学への拒否が本書を執筆した(というか創作に対する)動機の1つと語っているらしいが、それなら余計に大衆の姿を描くことは必要だったと思う。本書で大衆が書かれたのはテロリストに協力する日本人主人公の同僚っぽいサブサブキャラを除けば、主に都心から整然と避難完了した結果(皮肉を言うなら「規律正しい日本人」という日本人の自己認識そのものだね)と事件に対する関連死という数字しかない。僕も最初は日本政府側主人公が親兄弟を心配する素振りすら見せず淡々と任務を遂行していく姿を格好良いと思いながら読んでいたが、大衆の様子が描かれないことに気付いたらそれが単なる不要な要素の切り捨てではないかと思ったのだ。本書のテーマを書くなら、大衆を描写すべきだった(というか核爆発によって被害を受ける大衆の姿が描かれない本書で、何で登場人物がここまで危機感を持っているのか、東京の事情に詳しくない人は理解できるのだろうか?)。<br />
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本書著者の良き読者ではないが、いくつかの短編を読む限り、「リアル」な作品を描こうとしたら極めて同時代性が高くなり数年後に古びている作風だと認識している(「<a href="https://tellur.blogspot.com/2018/01/2017_17.html?_sm_au_=iHV7Wv6Fvk7v7tfFjLBWcKs6k83G3" target="_blank">行き先は特異点</a>」)。まさに本作もそうだと思う。<br />
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未来からのイチャモンになってしまうけどとりあえず書きたいのは、後手後手で最悪から2番目の結末になった作中の日本だが、詳細は語らないものの住民の退去は完了させられているのは褒められるだろう。現実の3月5日なんて、コロナウイルスで現状(日本にウイルスは入ってきたのだからそれ前提に行動しよう的な話)を明言せず、大丈夫ですと警戒してくださいと言い張り、戒厳令を狙っているとしか思えないのだから。<br />
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正しく現実に追い越された作品であろう。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-15357347712522415032020-03-06T23:41:00.000+09:002020-03-06T23:41:18.862+09:00「滅びの鐘」(乾石智子、東京創元社、2019) どこに出しても恥ずかしくない異世界ファンタジー(これも手垢がついた言葉だけど)。<br />
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対立する2つの民族がいて、その和解の象徴として「鐘」があった。その「鐘」が壊され、呪いが撒き散らされて、民族間でいがみ合いが起き、果たしてどのようにその争いは集結するのか……という物語。<br />
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ジャンルはファンタジーで、確かに魔法のような存在はあるんだけど、一般的に思い浮かぶ攻撃呪文とかドラゴンとか妖精とかエルフとか魔族とか伝説の武具とか意思を持つ剣みたいなものはない。古えから伝えられた知恵や人々を鼓舞する言葉などが魔法として扱われ、確かに超自然的な力を帯びているように思えるんだけど、あからさまには描写されない。その抑え気味の書き方は面白いと思うが、つまらないと思うかは人によるだろうが、僕はこの手の描写は好きだな。<br />
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この作品は現実と異なるルール(超自然の力)が極めて限られているので、登場人物の気持ちが極めてリアルに感じられ、出来事も基本的には読者にとって自然なものに思われる。結果として生き生きとした作風となる。一番超自然的であろう呪いを纏った人物ですら、日本人の僕にとってはある種の地縛霊みたいなものとして理解できたのだ。読みやすいんだけど色んな出来事があり、結果として内容が濃く感じるのが本書の特徴。<br />
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登場人物も主人公たち3人組の成長を丁寧に描いている。主人公の家族も生き生きとしており、後の悲劇の効果を高めている。敵役の2人の王子も単なる冷酷無慈悲な敵ではなく、敵役やってる間も政治をやっていて知性も冷静さも感じる。魔法使いの爺さんは……直情的と描写されているので作中では問題ないのだろうがトラブルメーカーだよな……。それでもって呪いとともに召喚された人物は敵味方に呪いを振りまくはた迷惑な存在であり、それでも過去を知ると同情できる面もある。どのキャラクターも一面的な薄い人物ではなく、「鐘」によって強調された部分はあれど、複雑な性格を有したキャラクターとして描かれ、だからページをめくる手が止まらなかった。<br />
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ただし不満がないわけではない。<br />
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1つ目は、主人公の生まれの民族が極めて欠点のない慈愛に満ちた優等生的で悲劇的な民族として描かれていること。芸術や創造の才に溢れており人口が少ないわけではないものの、後からこの地にやってきた粗暴な民族に支配され、物語開始時点で一方的に虐殺を受け、それでもまだ逃げ出していないという天使みたいな人たち。物語序盤で主人公の住む地では2民族が仲良く暮らしてるという描写があったが、虐殺事件があってもまだ仲良くできるの? 物語のエンディングで再び仲良く暮らしました、で終わるけど、作中で粗暴な民族がこれでもかと弾圧と虐殺を行って、それでまた仲良く暮らせられるの? 個人的にはこんな事件があったらもう互いに住む場所を分けるしかないと思う。特に主人公の民族はすみかを離れ、旅の先である程度の生活を組み立てているのだから。必要以上に美化された描き方をしていると思う。<br />
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もう1つあって、結局のところ、粗暴な民族による作中の虐殺というのは「鐘」を破壊した呪いに帰結させようとしていないか? という疑念を持ってしまった。劇中で「鐘」を修復すれば憑き物が落ちたようにみんな殺意を失うような描写があったが、結局の所は全て「鐘」のせいってこと? それなら「鐘」を壊した魔法使いの爺さんや、呪いの主に全ての非があるのでは? 呪い抜きに作中の暴力は粗暴な民族の本性だと言うなら、それに対しての落とし前がなかったのが残念。<br />
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なんというか、僕は読んでて最終的に話がウヤムヤになった感を持ち、何でそう感じたかと分析したら、上2つが原因だと気付いたから。<br />
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とは言え、ファンタジーとして、ビルドゥングス・ロマンとして素敵な作品だ。魔法というものが言霊のようなものとして扱われ、人々に親しまれているが派手な活躍はしないという抑え気味の描写は面白い。地味な見た目だからこそ活躍したときの派手さを感じることができる。<br />
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この作者の他の作品も読みたい。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-51638732194807123962020-02-20T22:31:00.002+09:002020-02-20T22:31:23.551+09:00Corpse Grinder Cultファーストインプレッション※キャンペーン始まる前に書いた記事。今は違います。<br />
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ジャイホビのキャンペーンに参加するのでファクションとして選んだコープスグラインダーカルト。当初は儀式ルールのあるケイオスカルトが面白そうと思ったのだが、持てる装備がイマイチ微妙そうだったのでこちらにした。遊んでみたらかなり振り切った性能で面白い。<br />
他のネクロムンダのファクションとは極めて大きく異なるので特徴を下記にまとめる。<br />
<br />
Pros<br />
・チャンピオン相当が開始当初から3体入れられることや装備できる武器の関係もあって近接戦闘は極めて強い(特に突撃時)<br />
・リーダー・チャンピオン・ギャンガー相当は射撃武器が一切装備できない(グレネード除く)とできることがはっきりしておりその分コストが安い<br />
・専用装備である高性能な仮面を用いてデフォルトでセーブを5+にできることなど防御面がしっかりしている(リーダー除く)<br />
・一般ギャンガーですら全員スペシャリスト扱いで育成にランダム要素がない<br />
・専用スキルの取得や、デフォルトで持ってる能力や武器など他のギャングに比べてお得感がある<br />
・ミニチュアが格好良くその手のモチーフが好きな人には大ヒットする<br />
・脳筋ファクションの割には移動が平均レベルにはあるのでシナリオは普通にこなせる<br />
<br />
Cons<br />
・チャンピオンはレピュテーション等に関わらず3体までしか入れられず、チャンピオンが3体いるとジューヴをアップグレードしないか既存のチャンピオンを退職させるしかない<br />
・ジューヴ以外射撃武器を扱えない<br />
・特に一般ギャンガーは白兵武器しか持てないのにWが1なのでジューヴより使い所に困る<br />
・ステータスやスキル面で白兵戦でもゴライアスに比べると弱さが目立つ(射撃戦では比べ物にならないくらい弱い。当たり前だけど)<br />
・特に鉄面皮(Nerves of Steel)を確実に取得する方法がないので被弾によるPinが怖い<br />
・移動も胆力も意志力も並なので白兵戦に引き込むのが大変<br />
・シナリオ戦でも突撃できなかったらわざわざコープスグラインダーでやる意味ない<br />
・特殊ルールが多く処理を忘れがち(特にInjuryに対する仮面による軽減効果)<br />
<br />
良くも悪くも突撃に特化したファクション。もはや白兵戦ですらない。突撃したアクションでは通常のファイターなら粉砕できる(互いに未育成なら期待ダメージ的にゴライアスでも瞬殺状態)ので全てを突撃にかける。ギャンガー以上は白兵武器しか持てないが(グレネード除く)、ジューヴなら数種類の射撃武器が持てる。そのためハンドフレイマーが神武器扱いとなる。<br />
突撃さえできれば相手を殴り殺せるけど、そこに至るまでが大変というか、相手の油断を誘わないと難しい。白兵戦しかできないためやれることも限られてるし。<br />
やはり射撃ができないこともあり、キャンペーン後半ではパンチが足りなくなることが予想される。正直、移動しながらヘビーボルター撃てる連中と戦うには不安しかない(Step AsideやParryも白兵戦にしか使えないし)。<br />
また、他のファクションに比べてジューヴ(特にハンドフレイマー持ち)の価値が非常に高く、囮役としてはコストが高くなりがち。全戦略の要とも言える大事なユニットなのだが、殺されるのを警戒して相手と戦わなかいと本末転倒である。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-80540035012164822582020-02-20T22:30:00.000+09:002020-02-20T22:30:30.483+09:00ネクロムンダ ネクロムンダ、最初に知った時はあまり心を動かされなかったのだ。パワーアーマー着てない一般人→「うーん、格好良くないし、戦車とかモンスターいないのつまんないなあ」って感じで。キャンペーン型の少人数ゲームだと当時キルチームを遊んでたってのもあったと思う。それが変わったのはネクロムンダの魅力について面白おかしく教えてもらった時。その時は色々アクションや武器があって複雑そうという印象だったが、調べてみたらキャンペーンという流れでキャラクターを成長させたり縄張りを奪ったり収入を得たりとRPGとして非常に面白い仕組みだった(その分ゲームシステムは複雑怪奇だが)。<br />
<br />
さすがにキャンペーン前提で設計されているだけあってキルチームよりはるかに自分のギャングたちに感情移入させるシステムになっており、見事にハマってしまったのだ。いわゆる25mm・32mmベースの民間人トループしかいない問題も、データカードを守っていれば実は設定上どんな外見の連中でも好き勝手に作れることに気付き、ミニチュアの自由度の意味でも魅力に思えた。お望みならアンボットというロボットも入れられるしね(アウトローギャングには入れられないけど)。マリーン的な統一された美しさではなく、スラムに寄生するギャング共の汚れた何でもありな混沌とした格好はミニチュア作りの醍醐味でもあろう。調べてみるとネクロムンダを素材としたblanchitsuな作例も多く、僕もこんなイカしたギャング共を作ってみたいと思わせた。<br />
キャンペーンとしての面白さは、単にキャラクターを作って成長させたり運が悪く死んじゃったりするだけではなく、どの陣営でも雇えるが成長させることができない傭兵(殺し屋)やバトル性能は極めて低いが治療や弾薬補給のbuff効果を持つ居候を雇えたりするなど、「自分だけのギャング団を作る」というコンセプトを徹底している。もちろんキャラクターのステータスや装備・スキルは極めて膨大であり、最初は同じキャラクターでもコンセプトが違えば全く異なる育成となる。成長の一部はランダム要素もあり、まさに唯一無二のキャラクターが存在するわけだ(その分ゲームシステムは極めて複雑なのだ……)。<br />
<br />
ゲームのシステムも僕はネクロムンダが好きだ。ネクロムンダはアクション数の概念があり、アクションのルールに従えば何をやっても良いのでやりたいことが自由にできる。フェイズが分かれてないのでむしろ初心者には40kよりとっつきやすいと思っている。もちろんアクションの種類が多いので覚えることは多いのだが……。射撃も通常の40kに比べてメリットとデメリットが強化されており面白い。<br />
<br />
ここまでネクロムンダを激褒めしたが、もちろん欠点もある。40k世界観の要となるサイカーが極めて限られていること、モンスターっぽい外見のユニットや、ロボット・戦車などの機械部隊が存在しないことだ。サイカー技能が欲しい。ゴライアスのワニだけでなく、色々ペットを追加してほしいし、アンボットだけでなく色んなロボットも欲しい。戦車とは言わないが、バイクなら大きさも25mmに近づけられるので追加してほしい。ネクロムンダは本当に魅力的な世界観なので拡張を望んでいる。<br />
そんなわけで、ネクロムンダのキャンペーンに頑張りたいと考えている所存です。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-70270528606580714182020-02-17T20:48:00.002+09:002020-02-20T22:24:55.919+09:00千石ムンダの記録<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtmmg00V5P1gSRLi58DRa9Idsqq-9T4hfh-Ih2zgRsqHkY90Mk0Q3kOyGFX89v_L5ikF7OLZm0mzZTjcqN1euqF3BdvZGDY2pm0dK331S8lO7msjV75uuZkVcMp-Xmsw4b52t_xXf1NOQ/s1600/%25E5%259C%259F%25E6%259B%259C2%25E6%2588%25A6%25E7%259B%25AE2.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1058" data-original-width="1304" height="259" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtmmg00V5P1gSRLi58DRa9Idsqq-9T4hfh-Ih2zgRsqHkY90Mk0Q3kOyGFX89v_L5ikF7OLZm0mzZTjcqN1euqF3BdvZGDY2pm0dK331S8lO7msjV75uuZkVcMp-Xmsw4b52t_xXf1NOQ/s320/%25E5%259C%259F%25E6%259B%259C2%25E6%2588%25A6%25E7%259B%25AE2.jpg" width="320" /></a></div>
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<a href="https://tellur.blogspot.com/2020/02/blog-post.html" target="_blank">このキャンペーン</a>の続き。<br />
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2/14 VS T氏(エンフォーサー)<br />
前回の戦いでリカバリー中のイニシエイト2人。急遽参戦したのはテリトリーから得られたSmoke Grenadeを装備しただけのギャンガーだった……。サーチ&デストロイのディフェンス側になり、最終的には互いに2つずつAmmo cacheを発見。怪我人も出ない平和な戦いだった。こちらは何回か撃たれたけどグレネードがどこかに飛んでいったりと幸い被害はなかった。アセンダンシーはオーダー1。Ammo cacheの4つ目がなかなか出ず、僕だけで6~7連続で1/3を外してた気がする(2人でたぶん10連続以上)。こっちが延々と1/3を試行していたので回数の差で勝った。お金もそこそこもらえたので病院代もつぎ込んでお買い物した。今後誰かが病院送りになったら自動的に死が待っている。<br />
それにしてもグレネードは強いと思っているのだが、ヒットしなかった時運が絡んでしまうんだなあ。<br />
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<a href="https://1.bp.blogspot.com/-OOGvKS373Y8/Xkp8dakRf5I/AAAAAAAADRY/Qf70prSBFBQZp6tlXuc_oGIYZfzWEQdBACLcBGAsYHQ/s1600/%25E9%2587%2591%25E6%259B%259C.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1080" data-original-width="1217" height="283" src="https://1.bp.blogspot.com/-OOGvKS373Y8/Xkp8dakRf5I/AAAAAAAADRY/Qf70prSBFBQZp6tlXuc_oGIYZfzWEQdBACLcBGAsYHQ/s320/%25E9%2587%2591%25E6%259B%259C.jpg" width="320" /></a></div>
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2/15 VS K氏(デラク)</div>
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ヒットアンドランのディフェンス側。アセンダンシーはオーダー6。イニシエイトの浸透戦術によりこちらが1体倒した時点で撤退を選ばれた。僕はサイドバトル扱いなので勝っても勝利点のみ。逆に相手側からすれば負けてもデメリットは少ないはず。必要以上の争いは互いに損なのでここで終わって良かった。それにしても戦術カードでいろんなコンボを早く作らなければ。</div>
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiERtw50eYuBcc_VQDaaZcx8xGmfs-c9t_bkFLK8FUQimuGbYbTRdjtoJeZZgDCxOqBfoVZRFclo8x91-jwZLse3G4FYyx8MDvcfuNEZ15VCYR93DcLk_-QKlVrX4Q1zLyst9B6cpTHuC4/s1600/%25E5%259C%259F%25E6%259B%259C%25E6%2597%25A51%25E6%2588%25A6%25E7%259B%25AE.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1219" data-original-width="767" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiERtw50eYuBcc_VQDaaZcx8xGmfs-c9t_bkFLK8FUQimuGbYbTRdjtoJeZZgDCxOqBfoVZRFclo8x91-jwZLse3G4FYyx8MDvcfuNEZ15VCYR93DcLk_-QKlVrX4Q1zLyst9B6cpTHuC4/s320/%25E5%259C%259F%25E6%259B%259C%25E6%2597%25A51%25E6%2588%25A6%25E7%259B%25AE.jpg" width="201" /></a></div>
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2/15 VS M氏(ケイオスカルティスト)</div>
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サーチアンドデストロイのアタッカー側。双方ケイオス側だったのでロールしたら僕がオーダーになってしまった。アセンダンシーはオーダー4。ハンドフレイマーを持ったイニシエイト2人がちょうど隠れられる場所があったのでそこに配置し、開幕フレイム。リーダーともう1人にヒットし、2人共ブレイズになってしまった。リーダーじゃない方が重傷になったため撤退を選ばれた。エキゾチックビーストが出てきたのは初めてだったが、なかなか厄介である。</div>
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://1.bp.blogspot.com/-e6wHw4-ErUk/Xkp817XieqI/AAAAAAAADRs/CkDHnSIrqvEDEUreYlUZliTgBuu_nnPIgCLcBGAsYHQ/s1600/%25E5%259C%259F%25E6%259B%259C2%25E6%2588%25A6%25E7%259B%25AE3.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1543" data-original-width="863" height="320" src="https://1.bp.blogspot.com/-e6wHw4-ErUk/Xkp817XieqI/AAAAAAAADRs/CkDHnSIrqvEDEUreYlUZliTgBuu_nnPIgCLcBGAsYHQ/s320/%25E5%259C%259F%25E6%259B%259C2%25E6%2588%25A6%25E7%259B%25AE3.jpg" width="178" /></a></div>
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Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-75891613930298485062020-02-16T21:17:00.001+09:002020-02-16T21:17:16.554+09:00「荒潮」(陳楸帆 著、中原尚哉 訳、早川書房、2019) 面白い!<br />
最近は中華圏発のSF(「<a href="http://tellur.blogspot.com/2019/11/2019.html?_sm_au_=iHVJHHQqvD52JffrjLBWcKs6k83G3" target="_blank">翡翠城市</a>」「<a href="http://tellur.blogspot.com/2019/08/2019.html?_sm_au_=iHVJHHQqvD52JffrjLBWcKs6k83G3" target="_blank">三体</a>」「<a href="http://tellur.blogspot.com/2019/08/2019.html?_sm_au_=iHVJHHQqvD52JffrjLBWcKs6k83G3" target="_blank">折りたたみ北京</a>」)がマイブームだ。僕はケン・リュウからの流れでファンになった。SFとしての問題意識や根底の身体感覚が東アジア民としてわかりやすいというのが一番の理由だ。<br />
そんなこんなで前情報も得ずに中国SFということで読んだ作品だったが、極めて面白かった。<br />
<br />
舞台は香港近くにあると思われる島。リサイクル予定の電子ゴミをいっぱい受け入れ、中国全土から労働者を募集して人海戦術でリサイクルを行うというゴミの島「シリコン島」(「<a href="https://www.amazon.co.jp/%E5%A0%86%E5%A1%B5%E9%A4%A8-%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC%E4%B8%89%E9%83%A8%E4%BD%9C1-%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC%E4%B8%89%E9%83%A8%E4%BD%9C-1-%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/4488010555" target="_blank">アイアマンガー</a>」とは全然違う方向性だ)。中国語の方言を話す土着の人々(シリコン人)は出稼ぎに来た労働者(「ゴミ人」と呼ばれる)を働かせ、その上前をはねて生きており、ゴミ人の話す標準中国語を見下している。シリコン人の人々の頂点に立つのが巨大な財閥をそれぞれ持つ三家。当たり前のように政治と癒着しており、ゴミ人の健康被害などの境遇も見て見ぬ振りしている。作中世界の技術はかなり進んでおり、マンマシンインターフェースが一般化していたり電子ドラッグというものが使われていたり、ネットは当たり前のインフラとして確立している。ただしシリコン島では島の秩序を守るためにネットの速度制限が行われ、さらに現代中国の金盾的な政策がまだ続いているらしい。<br />
ゴミ人とシリコン人の対立が高まる中、欧米系の大手企業がリサイクルの半自動化を行うため美辞麗句を尽くしてシリコン島に売り込みに来るが、当然裏の目的があって……というのが物語の始まりだ。<br />
<br />
・一筋縄ではいかない対立<br />
この作品の面白さは普通の小説とは異なる対立構造を次々に出すところである。<br />
基本は先進国から出たゴミを発展途上国が処理し、発展途上国の中ですら貧しい人が文字通り体を張ってゴミを処理することで経済を回す。そこにグローバル企業がやってきて、貧しい人を搾取していた地元の有力者ごとお払い箱にしてしまうのだが、一方で環境保護団体の反対を受けている……という流れ。なのだけど……。<br />
作中に出てくる環境保護団体は理想主義者の集まりかと思いきや、現実主義な側面が強いと言うか、プライオリティの低い理想と利益があったら絶対に利益を取る団体だろうと思ってしまう強かさがあってまずはこれに驚かされた。<br />
他にも、シリコン島の母語は中国語の中では一方言に過ぎないが、シリコン島内部ではむしろ標準中国語が蔑まれるという逆転現象が面白い。この逆転現象はアメリカで育った元シリコン人の主人公が後に出会う少女から「偽外国人」と呼ばれ、ビジネスの相手であるシリコン人からはどことなく慇懃無礼な態度を取られ、それでもって主人公本人もシリコン語を通訳できる特徴を活かしながらも中国人とアメリカ人を比べて中国人は不思議だなあと評しているところで表される。主人公が出会う少女自身もシリコン人から蔑まれる立場なのに、そして普通の物語だと大抵主人公に見いだされるようなシンデレラストーリーになるかと思いきや、主人公に対してはどことなく上から目線であり、とは言え主人公も主人公でシリコン島の価値観を身につける気もないのが面白い。物語の中で悪役として描かれるシリコン島名家のボスですらそもそもの動機が息子を救うもので、その最期も含めて同情できる部分も多い(なので「<a href="http://tellur.blogspot.com/2019/11/2019.html?_sm_au_=iHVJHHQqvD52JffrjLBWcKs6k83G3" target="_blank">翡翠城市</a>」のマフィア共とは描き方が全然違う)。黒幕の企業……というか組織ですら彼らの預かり知らぬところで事態が動いており、黒幕だし悪役なんだけどその小者っぷりも含めて作中の壮大な世界の中でウロウロしてる感がある。<br />
ある意味で感情移入を元に、また直感的なバイアスを元に、そして他の小説と同じ感覚で読むことを拒絶しているとも言えよう。中盤くらいまではゴミ人って技術も知識もなくシリコン人に頭の上がらない奴隷のような存在だと考えていたんだけど、ゴミ人はゴミ人の中で社会構造を持ちリサイクルのおこぼれの技術を持っており、それで腹の底にはシリコン人への憎悪が煮立っている! ゴミ人が暴れる展開って歴代中国王朝が経験した民衆の反乱だよね、わかる!<br />
こんな感じで描写されたことをそのまま読まなくては登場人物の考えを誤解する危険性が高い作品なのだ。<br />
<br />
・中国っぽさと中国らしさ<br />
何で僕が中国SFを好むかと言われればその中国らしさが面白いからだ。島がほぼ丸ごとリサイクル工場というスケールのデカさ。そのためゴミ人は健康を害する可能性が極めて高いし、はっきり言うとヒロインの少女ですら健康被害から逃れられてはなさそうな冷徹さがある。ヒロインは物語ではヒロインなんだけど、運が悪ければモブの1人変わらないというか、ヒロインを特権化しないことでその他の多くの人々の想像の余地を残す。<br />
名家が固持する宗族制度は欧米系の個人主義思想や公平さ平等さとは異なる原理で中国が作られていることを見せつけ、科学技術が発展したはずなのに残っている信心や占いに至っては宗教を解体しようとする欧米のSFや信仰を描かない日本のSFと対比することで中国っぽさを際立たせる。<br />
技術に至ってはゴミ人という環境もさることながら、リバースエンジニアリングやハッキングや技術のコピーなど深センなどではやっているらしい思想が出ており、作中で具体的に描写されていたりもする(あまりに普通すぎて忘れていたが、ゴミ人が体に貼っているボディディスプレイも本来は医療用かなんかの目的だったはず)。<br />
それでもって止めに描かれるゴミ人による暴動は上にも書いたとおり王朝に対する反乱と重なり、その高揚感や名家のボディガードにやられる弱さや収束のリアルさも含め反乱というのが現実世界で現実味のある社会なんだと思わせられる(日本でこのような反乱シーンを描くとしたらもうちょっとヒロイックというかフィクション的になるだろうなと思う)。<br />
<br />
・中国というアイデンティティ<br />
上でも書いたとおり、主人公、まあ立場が複雑だこと。彼が単なる欧米人だったらゴミ人に関われなかっただろうし、シリコン島にまだ住んでいたら欧米企業からの売り込みに賛同するか猛反対するか、どちらにせよ物語が単純化されていただろう。故郷を出た人間であるからこそ、故郷に戻ってきた時に歓迎も反発も受け、同時に故郷を客観的に見ることができる。この作品はそのようにして中国人(シリコン人ではない)のアイデンティティは何なのか自問している。<br />
著者はそのような中国性を物語の中では自己弁護しており、「欧米」と「中国」を並べ中国が欧米論理の中で虐げられていると作中人物に話させる。そしてそのような欧米論理に対抗する形で中国は中国人によって勢力を伸ばしてきたのだ、という旨のことを言わせる。かつてジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた国の人から見るとといつか通った道だね。<br />
ただ面白いのは、著者は一方でそれら中国っぽさを冷静に見ているところだ。重体の息子を救おうとするボスは神託によって騒動を引き起こすが、その神託はテクノロジーによるトリック(=詐欺)だったというオチ。正直、僕は本当に神託があったか偶然だとか思ってた。物語上重要である神託がよりにもよってテクノロジーでしかなかったのは、現実の中国でもそのような信心が徐々に否定され始めているのではないかと興味深い。先程書いた自己弁護も所詮シリコン人からの一方的な主張であり、物語中で主人公を納得させるまでには至っていない。<br />
「欧米と対峙する中国」的な感覚はあるだろうが、中国の風習も変わっている最中の印象を本書を読んで受けた。<br />
<br />
・SFとしての面白さについて<br />
SFとしてのギミックは、生化学的だったはずのウイルスが知能を発達させるものとして研究され、なんだかんだあって機械をねぐらにして人工知能っぽくなってしまったところ。正直、この理屈とか流れはよくわからなかった。そういうものだと考えて読んだので特に気にならなかったけど、ちょっとSFとしてはよくある発想だったかもしれない。とは言え、僕がこんなことを書けるのはまさに「そういうSF」をそこそこ読んできたからであって、もちろんこの作品はこの作品なりの独自の特徴を持っていることは書いておく。<br />
僕としては、本書のSFとしての魅力は、ゴミ人によってリサイクルされた強化義体だったり、医療器具だったはずなのになぜかファッションアイテムとなったボディディスプレイフィルムだったり、はたまた物語の中でそこまで重要ではないんだけどなぜか心に残る改造犬(特定の信号を発しない人間が近づくと攻撃されるようチップを埋め込まれた犬)だったりと、生活感を感じさせるモノの数々だと考えている。このようなリアルにありそうなガジェット、ちょっと欲しいと思わせられるモノを描くのがかなり上手い。<br />
<br />
・総合的に<br />
すっごく面白い。描かれているのが中国の生の姿かどうかは判断できないが、著者の経歴からして中国の姿はリアルなものと思って良さそう。まさに中国SFは今が旬である。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-71579842996849473362020-02-09T00:36:00.000+09:002020-02-20T22:25:24.806+09:00今日はジャイホビでネクロムンダを楽しんだのだ<a href="https://www.giant-hobby.com/blank-10">https://www.giant-hobby.com/blank-10</a><br />
上のキャンペーンに参加したのだ。<br />
初日から9人ほど参加者がいて楽しかった。<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi_QOgC_yjDXWJ3WTb3QMoCGIJBfO_zT66PwXu3rNlhLgeZJ-FsN1-L9mtR0Lk5BUsAmpw3qInIxXj2uIeHGwRqKY9tfYNnSzW1VjK_DNFaNqDVzvIi3ZWpk5UFUy5MuhCWt7LuNs2cylw/s1600/20200208_152236659.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="841" data-original-width="1435" height="187" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi_QOgC_yjDXWJ3WTb3QMoCGIJBfO_zT66PwXu3rNlhLgeZJ-FsN1-L9mtR0Lk5BUsAmpw3qInIxXj2uIeHGwRqKY9tfYNnSzW1VjK_DNFaNqDVzvIi3ZWpk5UFUy5MuhCWt7LuNs2cylw/s320/20200208_152236659.jpg" width="320" /></a></div>
<br />
<br />
2戦して1勝1敗。<br />
敗北時は永続的傷こそ負わなかったが2人のイニシエイトが1バトル休みを受けた。<br />
キャンペーン開始時にテリトリーからスキナーを1人得たのでそれで数を合わせる。<br />
このゲーム、もしかしてある程度最初に人数ないと欠場のときにきついかも!?<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://1.bp.blogspot.com/-bLlHV4dpSu8/Xj7TkOjHLgI/AAAAAAAADQs/hR0u9jv4nvAfBdCFdAhMK2dl5AE5uBJ1wCLcBGAsYHQ/s1600/20200208_163701103.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="985" data-original-width="1255" height="251" src="https://1.bp.blogspot.com/-bLlHV4dpSu8/Xj7TkOjHLgI/AAAAAAAADQs/hR0u9jv4nvAfBdCFdAhMK2dl5AE5uBJ1wCLcBGAsYHQ/s320/20200208_163701103.jpg" width="320" /></a></div>
<br />
<br />
以下記録<br />
1戦目 VS I氏(エッシャー)<br />
正直運が良かった。煙が晴れずこちらの目が通って、相手の目が悪かった。テレインを1つもらった。<br />
2戦目 VS K氏(コーダー)<br />
実力相応の敗北。コーダーのフレイマーが強い。リーダーに特攻突撃させるという想定外の運用をしており、もう少し他の戦術を探る必要がある。負けたけどイニシエイトが1回休みで済んで良かった。下手したら変な傷が残ったりしたかもしれん。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://1.bp.blogspot.com/-UfU6-ZRCpD4/Xj7TjzAUKCI/AAAAAAAADQk/XgKFAqR_RIAO3s7lh7qaPPAv8EOC-CjOwCLcBGAsYHQ/s1600/20200208_163709664.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1051" data-original-width="1424" height="236" src="https://1.bp.blogspot.com/-UfU6-ZRCpD4/Xj7TjzAUKCI/AAAAAAAADQk/XgKFAqR_RIAO3s7lh7qaPPAv8EOC-CjOwCLcBGAsYHQ/s320/20200208_163709664.jpg" width="320" /></a></div>
<br />
<br />
テリトリーからの収入はあまり良くない。うーん、2週目で大金を得ないとジリ貧かも……。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-48605033096216065252020-02-07T23:08:00.001+09:002020-02-09T00:36:41.653+09:00ネクロムンダDark Uprisingキャンペーンの流れを和訳(仮)したので読むが良いPDF置き場:https://drive.google.com/open?id=1Uo3Q-BRIZPZepqVP-0E1GKriRtdo62Fv<br />
<br />
タイトルどおりそのまま。まだ訳しきれてない部分はあるけど、大まかな流れは把握できるようになったはず。<br />
<br />
【アピールポイント】<br />
・キャンペーンの流れについてはThe 2019 FAQの内容も盛り込んだのだ(トレーディングポストの復活によるトレードアクションの記載)<br />
・公式ルールブック(Necromunda Dark Uprising)だとルールが細切れで飛び飛びだが、キャンペーンの手順ごとにまとめ、頭から読めば次に何をすべきかわかるようにした!(そのためページ数がかなり多くなった)<br />
・ブラックマーケットやCaptiveの売却など複数の本に分かれていたルールをとりあえず全てをまとめたのだ!!<br />
・ルールの根拠を全て記載したのでファクトチェックが容易!!!<br />
・ある程度細かくは和訳したけど各種ロール結果やテリトリーなどは公式本を参照させることで公式の売上を損なわないよう配慮した。良い子!!!!<br />
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【注意事項】<br />
・今気付いたけどThe 2018 FAQが出ていたのだ。必要があれば入れます。<br />
・ブラックマーケットルール(Book of Judgementの内容)は概要しか書いてなく、詳細は後ほど追加しますです<br />
・同じくBook of JudgementのCriminalアライアンスなどのルールはまだ全然読んでないので入れてません(そもそもDark Uprisingキャンペーンに必要?)<br />
・Book of Ruinの内容って暗黒神徒ルールとかどうやって使うのかわからないルールが多いのでそれらは全て切った<br />
・致命的に理解できてない箇所が1点だけあり、01-04-03のFestering Injuryについて、Necromunda Dark Uprisingだとオーダーギャング含めた全ギャングがFestering Injuryとその結果のケイオススポーン化の対象と理解したが、Book of RuinではケイオスギャングのみしかFestering Injuryにならないと書かれているように読める。なお、和訳だと「ケイオス勢力のみしかミューテーションしない」と書いてしまっており、微妙に誤訳である。。。<br />
・日本語版のネクロムンダを遊んでないので用語は英語もしくはカタカタ発音で書いた。日本語に親しんでる人は公式和訳とは異なる可能性があることに注意<br />
・当然誤訳はあるものとお考えください。誤訳箇所・正しい訳・その根拠、を教えてくだされば直します<br />
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以上! 死ぬほど疲れた!<br />
そもそもキャンペーンの流れのサマリーなんてフォージワールドの公式が本来用意すべきものだ。今のルールブックだと英語で遊んでる人もキャンペーンの全容が理解できているのか疑問。和訳していてひらすらハイパーリンクのごとく色んなページ・様々な本を参照させられるのは大変だった(フォージの人とか実際に自分で遊んでるのか?)。<br />
正直、公式ルールは複雑怪奇なものになりすぎていて、キャンペーンやるなら半日勉強会とかしないと情報格差が激しいかも。僕が見る限りDark Uprising に付随するBook of Ruin すらフォローしてない人が多そうだし、Book of Judgementに至っては僕も含めて大抵知らないと思う。たぶん自分に都合の良い解釈を信じ込む可能性は高く(もちろんズルもしやすい)、今の状況だとその指摘も難しそうである。<br />
ちなみにBook of Ruinに出てきたコープスグラインダーやジーンスティーラーカルトなどハウスルールがてんこ盛りのギャングはキャンペーンの流れに加えてハウスルールも覚えておく必要があり、チェックリストの作成をおすすめします(僕はチェックリストまでは作ってないけどできることを羅列した紙は作った)。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-42678834971716653012020-01-26T23:20:00.000+09:002020-01-26T23:20:01.215+09:00「タボリンの鱗」(ルーシャス・シェパード 著、内田 昌之 訳、竹書房、2019)<a href="http://tellur.blogspot.com/2018/10/2018_29.html?_sm_au_=iHVfqvPVwQ4VFjw6jLBWcKs6k83G3" target="_blank">1作目の感想文</a><br />
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1作目は傑作だった。ファンタジーとしての異物感とそれを支える日常のリアルさ。作品のジャンルも伝記もの、冒険もの、ミステリー、ファンタジーと幅広く読み応えがあった。<br />
このシリーズはグリオールと呼ばれる山のように巨大な竜がある土地に封じられ、いつしか人間が街を作り、そしてあまりにも巨大なのでグリオールも土地として扱われ、でも実はグリオールは魔法のような力で周囲の人間の思考に干渉していた、というそんなグリオールの周囲でみみっちく生きる人間どもを描いた作品である。前作の短編集ではグリオールも単なる巨大な竜として、ダンジョンのように生き物を棲まわせる生きる洞窟として、神のように周囲の生き物を操る存在として、色々な側面を描かれてそして死んでいった。グリオールを殺すには殺意を感じさせてはならず、そのためには有害物質の入った絵の具を用いてひたすらグリオールの身体に絵を描くというものは幻想的で、グリオールシリーズの最高傑作だったと思う。そして読者はグリオールが死んでからの出来事も見たいと思ったりもし、ついにそれが叶ったのだ。<br />
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グリオールシリーズ続編の本作は、「グリオールがあまりにも大きすぎて生きているかわからない&周囲の人間を操ることすらできる&そもそも現実めいたリアル世界でグリオールだけが不思議な力を使える」という設定が枷になった感がある。前作の感想文では実在する神様をやりたかったのだろうと書いたが、その「神様」があまりにも俗っぽくすぐに人間に干渉しすぎで何か異常な事態が起こっても読者は「どうせグリオールが絡んでいるのだろう、登場人物(主人公含む)には解決できないのだろう」という諦めに似た気持ちで読んでしまう。事実、物語の結末に至っても読者が疑問に思うであろうことへの回答を用意せずに終わるやり方は、著者もグリオールを持て余してるんじゃなかろうかと邪推してしまう。そんな感想を読んでて思った。<br />
表題作「タボリンの鱗」は結末以外グリオールシリーズを舞台にする必要性がない。時間の移動という奇妙な出来事が起こっても登場人物にも読者にもその理由や意味などわからず、ひらすら「漂流教室」(楳図かずお 作)めいた描写が行われ、それで派手な結末に至る。登場人物はどこか厭世的で100%の無視でもないけど80%の好意でもない絶妙でリアルなディスコミュニケーションが描かれ、精神的にも描写的にも粗暴さが強調される。グリオールは人間を操ったりするくらいには悪い意味での人間っぽさがあるんだけど、肝心要の部分で人間を超越した側面が強調され、結局主人公たちが召喚された理由が描かれない。グリオールのそういう設定について著者が都合の良いように使いすぎてないかと訝しんでしまう作品であった。<br />
で、その感想は長編「スカル」でさらにはっきりとする。架空とは言えかなり現実を参考にしたであろう中米(南米?)の国の生々しい描写とこれまた妙にリアリティのあるその国を見下しながらも故郷のアメリカでは生きていけずウダウダ中米を旅する主人公の男の冒険について、グリオールの頭蓋骨を崇めるカルト教団の教祖である少女のわずかな不思議さと浮世離れっぷりが見どころになっていた今作が、終盤にグリオールがでしゃばって一気に卑小なものになってしまった。グリオールは冒頭の頭蓋骨だけにして、全ては偶然かそれともグリオールとは別の不思議な力があったのかはたまた実はグリオールに絡んでいたのか、読者の想像にお任せします的なラストの方が面白かったと思う。上にも書いたように人間を超越した力を持って、人間のことを理解しているかのように操るグリオールが、3歳児レベルの知性(俗説によると犬や猫の知性って3歳児なみって言うよね)しか持ってないのは僕からすると理解しがたいものがある。ラストでグリオールが憑依した人間は殺されるんだけど、グリオールが周囲の人間を操れることを知っているとどこまで真面目に読めば良いのかわからないのがグリオールの設定上の欠点となってしまったと思う。現実性の高い暴力や混乱が上にも書いたとおりイマイチ著者の覚悟も決まってなさそうなフィクションでしかないグリオールのダシに使われたことが僕の嫌悪感となっていることは否定できない。<br />
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それとは別に、今短編集の特徴は、特に「スカル」で顕著なんだけど、主人公の男が2人ともなんか鬱屈したものを抱えていること。「タボリンの鱗」はまだ良いのだが、「スカル」はもう刺激のない日常で生きられなくなった人間が発展途上国に行ったり、カルトに肩入れしたり、そんな発展途上国の暴力性に遭遇したり、わざわざそんな国の有力者の奥さんと不倫してドラッグまでもらったりとズルズル深い刺激にはまっていく様を見せつけられる。結局は発展途上国の野生あふれる若い女性に溺れるだけだし。ただまあこの主人公って上でも書いたとおり聖人という描写とは程遠い人間なので同情もできないし、でもそうかと言って破滅されても何らかの爽快感があるわけでもないし、読者からするとどうせグリオールが絡んでくるわけで、死の美学があるわけではなくて非常に中途半端という印象を受けた。<br />
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本作の2つの短編はどちらも雰囲気が楽しめる人にはたまらない作品だと思う。「リアル」な人間造形と、特に「スカル」は舞台も非常にリアルな中、グリオールが不気味にうごめく。僕もそういう雰囲気はわかるんだけど、逆にグリオールのご都合主義さが際立ってしまいなんだかなーと思ってしまう面もある。Tellurhttp://www.blogger.com/profile/14067113151180963642noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5291143242934715495.post-19566256831527421642020-01-15T20:22:00.000+09:002020-01-15T22:11:37.563+09:00「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(J・J・エイブラムス監督、ルーカスフィルム、2019)※当然ネタバレあり<br />
<a href="http://tellur.blogspot.com/2017/12/2017.html?_sm_au_=iHVP0JRjrNWrHqfWjLBWcKs6k83G3" target="_blank">前作エピソード8感想文</a><br />
<a href="http://tellur.blogspot.com/2016/02/jj2015.html?_sm_au_=iHVP0JRjrNWrHqfWjLBWcKs6k83G3" target="_blank">前々作エピソード7感想</a><br />
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「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」! スター・ウォーズシリーズのエピソード9とも言われる現時点では正史のラスト作品。当然映画をあまり知らない人でもその噂を耳にしているし、コアなスター・ウォーズ(以下SW)ファンも、僕みたいにライトなSWファンも生きている間に見たい見たいと待ち望んでいた作品だ。どんな作品になっているか。今作のキーを握るキャリー・フィッシャー氏が亡くなって、それでも彼女演じるレイア将軍を様々なテクニックを用いて映画の中で動かしたと話題になった作品でもある。期待を胸に万全の思いで見に行ったのだ。なんか評判が微妙で、そのため公開から半月ほど遅れて見に行ったのだが……。<br />
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<b>■中盤までのストーリー展開に難は多かったが、SWと関係のない作品と言われたらかなり面白かった。大作だね! ただ、スターウォーズ正史のラスト作として考えると、難が多い。一言で言うとエピソード7同様ファン向けの懐かしきお祭り作品であり、SWシリーズを発展させる気はないのだな、とわかる、そういう作品であった。</b></h4>
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どういうことかと言うと、公開されて半月経ったのでたぶんもう言ってしまって良いと思うのだが、なんと銀河皇帝パルパティーンが登場(復活?)します! そして新3部作の黒幕ではなかったはずのパルパティーンがレイの旅路に塞がる最後のボスとなります! ……何で? それも冒頭のあらすじ部分でさらっと言われても……。</div>
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パルパティーンって前2作で出てないはずなのに、しれっと出てきてラスボスやってるのだから、ぶっちゃけ前2作は何だったの? ってなる。ダークサイドに足を踏み入れたカイロ・レンの立場は? 僕もカイロ・レンがライバルとして弱い、敵としてカリスマがないと<a href="http://tellur.blogspot.com/2016/02/jj2015.html?_sm_au_=iHVP0JRjrNWrHqfWjLBWcKs6k83G3" target="_blank">酷評</a>してしまったので、ヤケクソで「絶対悪」パルパティーンを復活させたのかなあ。そうだとしたら申し訳ない。</div>
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物語はあらすじ部分で打倒パルパティーンだと明示され、だから2時間超の作品の割にストーリーはわかりやすかった。ただ、正直パルパティーンが何をしたかったのかはわからない。レイとカイロ・レンをダークサイドの騎士に落としてまた銀河皇帝に返り咲きたいのかな。でも辺境の地であれほど強大な軍隊作れるんだったら、今さら銀河皇帝になる意味なくない? パルパティーンは悪だけど、それに従ってたファイナル・オーダー始め辺境の連中も、それからファースト・オーダーもなかなか邪悪かつシスの信奉者であることが確定したわけで、ラストシーン後シス浄化政策として大虐殺が行われる未来が見えているのだが……。</div>
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パルパティーンはわかりやすい悪として便利なのはわかるけど、SWシリーズの正史として考えるとチープな作りになっちゃったなあと思う。例えばパルパティーンが復活したと宣言されたシーンでは、パルパティーンと直接の因縁のあるルークもアナキンもいないので、パルパティーンがどれほどヤバい奴なのかは視聴者にしかわからないのだ。登場人物たちも一通りショックを受けるも、視聴者以上に「どうやったらやっつけられるんだろう」という困惑や衝撃がなかったため、視聴者へインパクトを与えるためにしか役に立ってない。それでもって派手にやっつけはするものの、正直、数年後スターウォーズ10を作るときにまた復活させられるんだろなぁ、と視聴者目線では冷める。そんな悪のくせに(メタ的に)虚無なキャラクターとなってしまいある意味可哀相なのがさらに虚無。</div>
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<b>■改めて言うけどファン向け映画の作りで、新三部作のキャラクターの魅力を引き出せなかった印象も受ける。</b></h4>
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SWシリーズについてあまりコアなファンでない僕だが、実のところ今作で興奮・感動したのはエピソード4~6のキャラクターが登場するシーンが多かったのが不思議なところ。僕自身はファンから嫌われているエピソード8をかなり<a href="http://tellur.blogspot.com/2017/12/2017.html?_sm_au_=iHVP0JRjrNWrHqfWjLBWcKs6k83G3" target="_blank">評価している</a>ので懐古厨ではないつもりなんだけど、霊体となったルークがレイを諭したり、ルークが彼の手で懐かしのXウイングを引き上げたり、ランド将軍が援軍を連れてきたり、歴代のジェダイがレイを鼓舞する(Vガンダムのラストでこういうの見たことある!)シーンはベタだけどなぜか盛り上がった。レイア将軍はさすがにサブキャラクターレベルの描かれ方に留まっていたけど、正史シリーズのラストととして(演者のキャリー・フィッシャー氏の召天も含め)忘れられないインパクトを与えた。パルパティーンの復活も上で批判したように「結局出てくるのか……」と思った一方で、「やっぱり出てくるのか!」と興奮もした。レイア姫(いや、レイア将軍か)がフォースの力に通じていたのはエピソード8でも書かれていたが、実際にそれを使うさまを見るのは「やっちゃった」と思うと同時に「やってくれた」とも思った。カイロ・レンが自分を取り戻す際にハン・ソロの幻影を見るのはわかってると思った。</div>
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ただ……それって登場人物の世代交代がうまくいってないってことでもあるんだ。確かに物語上はレイ&フィン&ポーが主役で、彼らの冒険を描くものだけど、チューバッカが物語前半で保護者のように付き添ったり、ミレニアム・ファルコンが現役で活躍したりする。前作で頑固ジジイやってて若きジェダイ見習いの印象が抜けなかったルーク(だって歳とったくせにまだヨーダに教えてもらってるんだよ?)はついにヨーダのようにカリスマのあるジェダイになりレイを導く。それらは新3部作ってのは旧3部作の延長でしかないことを端的に示しており、やはりこのシリーズはルークの物語なんだと思わせられた。新3部作通じて深堀りできたレイ&フィン&ポー&BB-8は幸せな方で、新たに出たサブキャラクターたちは愛着が全然わかなかったな……。</div>
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特に今作ではレイ&カイロ・レンがルークの代理人としてフォースの使命を背負わされるのは彼らのキャラクターの魅力を奪う要因だったと思う。</div>
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また、エピソード7でレイが何でもない出自として言われたり、エピソード8で1奴隷である子供がフォースの力の兆候を見せたりと新三部作では英雄の血統の物語を乗り越えようとしていたのだが、今作では結局レイがパルパティーンの孫だとわかったりラストシーンで彼女がスカイウォーカーの名を継いでしまう!</div>
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これ、タイトル「スカイウォーカーの亡霊」の方が正しいよね? そこでレイがスカイウォーカーを名乗っちゃうのは過去に囚われていることを示してるよ? ルークもレイア将軍も空で笑ってるだけじゃなくてレイを怒るべきだったよ。ジェダイなんて幻想だと言い切ったエピソード8は健全だったと今となっては思う。エピソード9のラストシーンを見るに、2百年後くらい後では銀河帝国スカイウォーカー王朝が誕生してる未来しか思いつかないよ。</div>
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<b>■ちなみにストーリーはかなりアレです。</b></h4>
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ストーリーを批判するとキリがないので2点だけ。</div>
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中盤までのレイは幻影を見続けて、単独行動して、しかもそれが原因でカイロ・レンに見つかるヘマをして仲間をピンチに陥らせる、という邪魔者スパイラルがひどかった。これ、僕が覚えてるだけで2回も同じ展開するんだ。今作のレイはジェダイとしての責務を意識しているせいか、仲間に黙って行動しすぎると思う。ジェダイの選民意識が出てきたのかねえ。</div>
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もう1点。パルパティーンの本拠地を探す中でC-3POの記憶と探る必要があり、それがC-3POの記憶を消すのと引き換えになるという展開があるんだけど、記憶がバックアップされていると明言されているためか特に劇的な演出にもなっておらず、みんなごく当たり前のようにC-3POの記憶を消そうとしているのには単なるロボットとしか扱ってないんだな、と引いた。「敵と戦っているのは自分1人ではなく、戦う姿を見せれば仲間が立ち上がってくれる」というのが今作のテーマの1つだけど、C-3POの勇気は別に誰も奮起させてないのがひどい。このシーンって別になくともストーリー展開(パルパティーンの手がかりを手に入れるイベントってこのシーンでなくとも作れるよね?)に問題がないことも酷さに拍車がかかる。</div>
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■とはいえ半ば超能力と化したフォースの光と闇の融合というテーマを描く方法としてはかなり良いと思っていたので惜しい。</h4>
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フォースの光を体現したレイと闇(ダークサイド)を体現したカイロ・レン。光は闇をも救い、2人で共に絶対悪と戦い、滅ぼすことで宇宙に平和(=バランス)をもたらす。この構図自体は勧善懲悪であるエピソード4~6がやろうして描き方が薄かったと思っていたので(ダース・ベイダーをもうちょっとちゃんと救ってあげて欲しかったし、ルークにも奪われるだけでなく与えてあげて欲しかった)、そこをちゃんと描いた今作は単なる焼き直しではないと思う。だけどねー。</div>
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シリーズが進むに連れ精神的なものから単なる超能力化したフォースについて、今作フォースの見せ場を最大限に作る上でもレイがパルパティーンの孫というのは絵になるものだった。心を強く持たねば大切な人も殺めてしまうし、使い方によっては癒やしの力にもなるのは絵としての説得力があった。たとえフォースが単なる超能力という印象を強めてしまうシーンであっても。</div>
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ただ、そのようなフォースの光と闇の融合というテーマを描いたところ、それはカイロ・レンが優柔不断に悩み続けることにつながるわけで、エピソード7から「キレるガキ」という評価だった彼が今作ではついにロクな見せ場がなくて可哀想だった。</div>
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■映像に手が混んでる分こけおどしという印象が……。</h4>
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上記のようにストーリーに難があり、キャラクターの描き方が不十分で、旧3部作の続きみたいなテーマである中、最新技術で表現される迫力のある映像は正直力入れるところ間違ってると思った。SWシリーズ定番の各種惑星にしても、アナキンやルーク出身の砂漠の惑星やクローン兵を作ってた大嵐の海の惑星、エピソード3ラストバトルの溶岩の惑星などに比べるとイマイチ印象が薄い。</div>
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■レイとカイロ・レンの恋愛シーンを入れられても……。</h4>
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この2人って恋愛的な関係より同士とか兄弟とかそういうイメージがあったので何だこれと思ってしまった。レイに気があるようで最後までそれを言わなかったフィンの描き方は上手かったのだから、何でレイ&カイロ・レンにもそうしなかったのだろう。</div>
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ちなみに、レイ&フィン&ポーの関係って正しく今どきの若者的で何か良いな。恋愛が嫌っていうより、彼らは互いにそういうのを求め合ってないイメージがあったので、今作で急に恋愛絡みのシーンを入れられてびっくりした。</div>
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■今後、スター・ウォーズはフォースの手の中から逃れることはできないのだろう。</h4>
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そんなこんなで文句を言ってた今作でも数少ない良心と言えるものはあって、それは霊体となったアナキンやヨーダやオビワンを出さなかったこと。フォースの光と闇の戦いである今作はアナキンくらいは出してもテーマに沿ってたかな? それでもルーク以外のかつてのジェダイの姿を出したり、会話するシーンを作らなかったことは評価できる。</div>
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そんなこんなでスター・ウォーズとは関係のない単体の映画だったのなら楽しめただろうし、実際に見ている間は粗が目につくけど面白かった。ただ、ただただエピソード9としては残念だった。キャリー・フィッシャー氏を巧みに動かしたことで話題になったけど、そんなことする暇があったらもっと大切な所を頑張ってほしかった。</div>
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序盤見てて、僕がスター・ウォーズに求めてるのはフォース関係なしに若者数人でのスチャラカ冒険と迫力のある宇宙船チェイスなんだなと思った。</div>
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あと1つ疑問があって、欧米の人って日本人に比べると家とか血統意識が薄いと思ってたんだけど、この作品って僕が理解できないほど血筋にこだわっていた(レイがファミリーネームを聞かれるシーンが確か2回ほどあったはず)。僕なんかはSFやファンタジーでファミリーネームがなくとも気にしない人間なので、かれらのこのこだわりは正直異様に感じた。<br />
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そうそう、一番面白かったのは、映画が終わって全然マニアっぽくない若い女性が自分はSWに詳しくないと前置きしつつ、あのシーンで以前の登場人物が出てたと力説してたこと。名前は覚えていないらしく、そういう意味では詳しくないのかもしれないけど、そんな解説ができること自体十分詳しいよ!</div>
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