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ゴッドエンジンの白兵戦闘

2023年1月28日  2023年1月28日 
  アデプタス・タイタニカスの主役は射撃である。
 これは射撃関連のルールの多さや、射撃武器の数の多さに比べて白兵武器の数が少なく、ルールもシンプルなのが物語っている。実際にアデプタス・タイタニカスを遊んでみると、撃ち合い合戦になる傾向があり、下手に白兵武器を持つと移動途中でやられることも多い。射撃武器にはボイドシールドがあるから大丈夫などと思っていると、ウォーロードタイタンたったの1体からアポカリプスミサイルでシールドを割られ、ベリコサボルケーノキャノンで破壊される、なんてことはよくある話だ。そうしてプリンケプス達はみな、白兵戦は難しいと悟る。
 とは言え、白兵武器の格好良さや白兵戦を行うための色々な検討、そして実際に相手を白兵戦で沈めた時の快感は何にも勝るものがある。
 僕はアデプタス・タイタニカスで白兵戦に魅せられた一人であり、何回か戦って白兵戦タイタンをメインで運用している。僕の経験から白兵戦の行い方について考えていきたい。


1.白兵戦を行うメリット

 そもそもなぜわざわざアデプタス・タイタニカスで白兵戦を行うのか。ロマンや格好良さなど感情面を除外して考えてみる。

  • ボイドシールドを貫通

 これはかなり大きい理由で、相手に肉薄できればシールドの影響を受けずにダメージを与えられる。大威力の武器は弾数が少ないので、射撃戦だとシールドに阻まれるが、白兵戦中はダメージを与えられ、その後に白兵武器でフィニッシュすることができる。そう、白兵武器は・・・

  • 部位指定が可能

 アデプタス・タイタニカスの射撃で相手のタイタンがしぶとい理由は、射撃武器だと基本的に命中部位がランダムだからだ。一応テンプレートを使わない射撃武器で部位指定はできるが、ヒットロールが下がる。白兵武器だとペナルティなしで部位指定ができるため、一度白兵戦に持ち込めばかなり短時間で倒せるのだ。

  • 威力が高いため1~2ラウンドキルが可能

 そう、白兵武器は威力が高い。後述する白兵武器がなくても行える体当たり(スマッシュアタック)でもウォーハウンドタイタンでS7・d3回とウォーハウンドの割には強い。白兵戦闘の花形であるリーバータイタンに用意されている武器はS8、S9。ウォーロードタイタンやウォーマスターイコノクラストタイタンだとS12とかS13とかなのでノーダメージの相手に対しても1ラウンドキルが夢ではない。それを可能にするのが・・・

  • 突撃指令(チャージオーダー)による火力増強

 突撃は移動フェイズで移動後攻撃が可能という単純に1ラウンドでの戦闘回数を増やせるし、突撃自体も突撃で移動した距離に応じて攻撃回数が増える。強い。

  • スマッシュアタックによる追加攻撃ができる

 そして白兵武器を持っていなくても可能なのがスマッシュアタックという体当たり。体当たりではあるが自分の被害はないので(これはネクロムンダのビークルアタックと異なる)、気軽に使える。戦闘フェイズで持っている武器と併用してスマッシュアタックを行うことも可能なので、相手に肉薄するメリットがある。ウォーハウンドタイタンでのスマッシュアタックは甘く見ると大ダメージを受ける。

  • 相手に背面から肉薄したらそのタイタンからは攻撃を受けず、一方的に殴れる

 最後に、白兵戦というか、相手に肉薄するメリットだが、特にリーバータイタンがウォーロードタイタン背面から肉薄すると基本的に攻撃を受けなくなる。ウォーロードタイタンの旋回能力が低いので、背面を攻撃するのは難しいのだ。仮にウォーロードタイタンが逃げても、リーバータイタンの機動力なら追いかけて背面から肉薄することもできる。


 以上がアデプタス・タイタニカスでの白兵戦のメリットと言えるものだが、では一方でデメリットはどのようなものかと言うと・・・


2.白兵戦のデメリットというか課題

  • 選択肢の少なさと白兵武器を入れると射撃武器が減るジレンマ

 スマッシュアタックを除くと、リーバータイタンは2種、ウォーロードタイタンは1種、ウォーマスターイコノクラストタイタンで3種類の白兵武器しか用意されていない。射撃武器に対して圧倒的に数が少ないし、複数の種類があるリーバーやウォーマスターイコノクラストでも、コストが似たようなもので、これにしようと決めた武器から別の武器を選ぶインセンティブに欠ける。ポイントは低いが比較的弱い武器、ポイントそこそこで性能そこそこの武器、ポイントは高いが火力が高い武器などが用意されていれば、ロスターに一通り入れる選択肢もあったのだが、
 タイタンにしても、ウォーロードやウォーマスターイコノクラストは、その機動力と当たり判定のデカさでどうやって相手の元まで行くの? と頭を悩ませる。タイタンでの白兵戦と言われてリーバーが出てくるのはそういう理由なのだ。なお、リーバーやウォーロードは3箇所しか武器スロットがないので、1つ白兵武器を持つと残りの2箇所でシールド破壊とアーマー破壊用の射撃武器を持たねばならず、射撃で貢献しづらくなることに注意すべきだろう。

  • 他のスカーミッシュゲームと異なる移動の難しさとリスク管理

 また、アデプタス・タイタニカスというゲームはネクロムンダやウォークライと異なり、旋回する回数に制限がある。……それだけならそれはそれで問題ないのだが、Power to LocomotorsやPower to Stabilizerという移動時の能力アップがあることが逆にジレンマとなっている。 
 どちらも熱の発生や最悪の場合は機械精霊の覚醒リスクがある移動時の能力アップなのだが、相手に近づくためだけにここまでのリスクを受ける必要があるか? このタイミングでPower to LocomotorsやPower to Stabilizer(あるいは両方)を使うべきか?  
 選択肢があるためにかえって考えることが増えてしまっており、白兵戦を試みる中で絶対に起こる悩みなのだ。この判断は何回かゲームをしないとわからないだろう。

  • 射程が短いため砲撃をかいくぐって相手に肉薄する必要がある

 単純に白兵戦とはそういうもの。アデプタス・タイタニカスはウォーロードタイタン1機で1ラウンド(下手すると1フェイズでも)でシールド破壊からのユニット撃破ができてしまうゲームなので、相手の砲撃を何とかする算段は考えたほうが良い。

  • 指令(オーダー)に依存する

 実際に移動する際、当然相手に肉薄したいのだが、できれば早い段階で肉薄したい(1ゲーム5ラウンドなので相手の位置取りが上手ければ相手の元にたどり着けないままゲームが終わる可能性すらある)。 
 そのためにはフルストライドの指令が必要である。また、1ラウンドキルを達成するためにはチャージの指令が必要である……、と指令への依存度が極めて高いのが白兵戦闘の特徴なのだ。

  • タイタンのWSは悪いため、武器にヒットボーナスがないと厳しい

 そしていざ白兵戦闘が始まると、基本的に白兵武器にはヒットボーナスが付いているし、カバーなんてないだろうから3+以上にはなる。逆に言えばスマッシュアタックはヒットボーナスがないので、ウォーハウンドやリーバーで4+、ウォーブリンガー以上で5+ヒットになってしまう。正直、バニラのスマッシュアタックしか白兵手段がないなら白兵戦はおすすめできないし、白兵武器を持っていたとしてもスマッシュアタックを考慮に入れる戦い方はすべきではないだろう。

  • 相手も同様に反撃する

 自分のターンが終わると相手がアクティベーションするかもしれない。相手が白兵武器を持っていたら、結構ピンチ。相手が射撃武器のみだとWSで射撃するのでそこそこ安全だが(そうやって甘く見てると意外と当たったりする。特にブラスト武器はワンチャン命中するし、命中したら被害が大きい)、自分もボイドシールドを抜けて攻撃を受けることは考えておいたほうが良いだろう。

  • 相手の爆発やら転倒やらに巻き込まれやすい

 僕の経験上、白兵戦で相手を倒したらそこそこの確率で巻き込まれて相打ちになる。……別に白兵戦を行ったからと言って一方的にメリットを受けられるわけではないのだよ……。


 このような感じで大なり小なり白兵戦にはリスクがある。では、どうやってこのようなデメリットを乗り越えて白兵戦を行うかと言うと・・・


3.白兵戦の実践

  • テレインの利用、できれば対戦相手と高いテレインを多めにすることを合意しておく

 シンプルかつみんなが幸せになれるアイデア。相手にとってもこちらからの射撃を防げるのでメリットが大きいはずだ。

  • トレイターになる(ストラタジェム、トレイター専用特性、変異)

 トレイターレギオンは比較的近距離戦、近接戦にメリットがある能力持ちが多いし、トレイター専用特性は完全に白兵戦向けだし、ストラタジェムは白兵戦を行ってくれと言わんばかりのものがある。忘れちゃいけない、変異の存在も白兵戦に役立つものが多い。 
 ロイヤリストも悪くはないが、トレイターほど直截的に白兵戦向きの能力ではないだろう(これはロイヤリストは白兵戦を諦めるべき、という意味ではなく、白兵戦と射撃戦どちらも行うハイブリッドな戦い方を目指した方が色々な能力と合う、という意味で理解してください)。

  • レギオンやマニプルズを移動にボーナスがあるものを選択

 白兵戦を行う上で一番大事なのは「どうやって移動するか」であるため、移動距離を伸ばしたり、指令のコマンドチェックにボーナスを与えたり、旋回能力を強化するレギオン能力やマニプルズ能力があればより良い。個人的には攻撃関係の強化よりも移動強化の方が白兵戦の役に立つと思う。

  • 自分のレギオンとタイタンに愛を持つ

 今まで色々書いたが、 白兵戦のためだけにレギオンを変えたりタイタンを変えたり武器構成を意にそぐわないものにするのは本末転倒。そもそも昔は変異やトレイター特性なんてなかったし、ストラタジェムも少なかった。レギオン能力すら特に白兵戦に役立たないようなレギオンで何とかやっていたし、何とかできたりもした。
 正直テレインだけは大盛りにしてもらわないとキツイけど、バニラなタイタンでも頑張れば白兵戦に持ち込めるし、白兵戦で戦果を上がられたりもする。
 好きなレギオン・タイタン・武器で何とかする。これが白兵戦の醍醐味で、その上でボーナスとして色々な能力があるわけで、だからレギオンやタイタンは好きなものを選んだ方が良いよ。どんなに白兵強強タイタンを作っても長距離ウォーロードから撃破されるのは変わらないし。 


 以上のように白兵戦は大きなメリットと大きなデメリットがある。僕もまだまだ白兵戦を研究する必要があると感じている。この記事を読んでアデプタス・タイタニカスで白兵戦をやってみたいな、白兵戦も悪くないな、と思ったプリンケプスが現れたなら、嬉しい。

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