2007年10月3日水曜日

『正しい変態性欲』の感想

著者:駕籠真太郎
出版:三和出版
ISBN:ISBN978-4-88356-399-9
価格:933円+税
発行:2007年10月15

 駕籠真太郎の新刊です。三和出版のBaby Faceという雑誌で連載されていたため成年マークが付いています。
 何ていうか、ぼくは熱しやすいため信者になりやすい性格だと思っています。ですが今作はあまりすごいとは思いませんでした。ある程度下らない内容でも受け入れられると自負してるので、こんな気分になるとは思いませんでした。正直今の時期の駕籠真太郎の新刊として出す意味も成年マークを付ける意味もなかったと思います。とりあえず以下その理由でも。
 1.収録されている内容を適当に挙げてみると「名探偵アナン」とか「それから」とかです。わかると思いますがパロディです。しかしそのレベルが低い。駕籠真太郎はギャグが上手い印象がありましたが今作に限ってはあまり面白くはありませんでした。
 2.今作はスカトロネタです。ただ駕籠真太郎の歴史の中では『アイコ十六歳』など良作がたくさんあるのですよ。駕籠真太郎の書くスカトロの面白さとは、スカトロそのものが一捻りされたSFガジェットであることでしょう。例えば単行本『万事快調』中の動力シリーズにおいて、便が銃の弾なのです。対して今作は文字通りの「スカトロ」。性癖以上の意味は与えられていません。面白くは……ないでしたですよ。
 3.その2と被りますが、駕籠真太郎の作品の特徴として「ある奇妙な法則に支配された世界の、それを何とも思わないで受け入れていく一般人」を描いている点が挙げられます。それは『アイコ十六歳』の「日本精神便」などもそう。しかし今作は一般人がスカトロ性癖に目覚める様子を描いた物が多い。それゆえ薄まっていますよね。

 要するに過激さというか面白さが足りません。今作の内容だと「そういう性癖の人」意外にアピールしにくいと思います。ラストシーンやコマ一つ一つは面白い物があるのに(『それから』の顔の皮が内側に引っ張られるアレ。絵で勝ったも同然でした)、もったいないです。
 つーか、Baby Faceってことは「そういう性癖」でエロマンガを読まない人向けなのか? まあそこら辺はどうでもいいや。