2008年5月7日水曜日

「超伝脳パラタクシス」(駕籠真太郎)感想+補足

【自主宣伝】
駕籠真太郎の個展がアムステルダムで開かれてますよ。ついでにデザインフェスタに参加するらしい。
【宣伝終わりw】


 そろそろ駕籠真太郎マンガの感想も終わりに近づいています。今回は「超伝脳パラタクシス」です。この本は中々ハードなので感想が難しいのですがね……。

 未来世界では巨人族(サードラ)の体を改造して重機や巨大ロボットが運用されていた。サードラにまつわる事故・事件を描きつつ、サードラが人間であった可能性が示唆され、さらにサードラこそが現代世界の人間が冷凍睡眠し覚醒した人々であり、サードラを使役していた小人の正体が明かされる。
 っていう内容ですが、まあ、内容も絵もハードだ事。スカトロ・エロ方面でのギャグが一切書かれておらず、ひたすらサードラVSサードラの内臓大出血戦闘描写とかサードラは自分たちと同じ人間ではないかと悩んだりする小人が描かれています。
 何て言うか……まず小人の都市がいわゆる「未来都市」ではないのがインパクトありますし(藤子F不二雄っぽくないのは当然として士郎正宗系でもない気がする。微妙に懐かしい感じもするし……。描かれている未来の風景ってどこから来たのでしょうね)、サードラを切って繋いでゆうきまさみのパトレイバーに出て来るレイバーみたいなのに改造されるのがキます。
 大きさが違うだけで小人にとって自分たちと同じような外見を持つ巨人の体を自由に作り替えるのですから小人達は最初から巨人族(=僕たち)と同じメンタリティは持っていなかったのだなーと。つまり1話目から小人の思考は巨人族と違うように描かれていて、後のお話もそれがぶれていないのが何ともすごい。結構長いスパンで連載されていたらしいですが、設定はしっかりしていたのでしょう。
 つーか、まず読みましょう。あのエンディングを見ましょう。いやもう、駕籠真太郎が本気で描くとここまで行くのか、と思わされます(つまり人間をモノとして使う人間はいつか復讐されて行き着く先は滅びるって感じ)。
 
 あ、読む前は胃の中を空にした方が良いかも。

【2008年5月9日補足】
 この本に対して言及しようと思えば色々言えるのですが、敢えて一つに絞ります。
 タイトルの元になった「超電脳システム」が出て来る3章はかいつまんで言えば正義の巨大サードラVS悪のサードラというロボットモノのお話ですが、新型で試作器である正義のサードラの描写が特徴出来だなと。
 脳波を無線で飛ばして動かす方式なのですが(そういや、脳波を無線で飛ばすってのが後々の伏線になってるんだよなあ)、操縦者と脳波が切れたときの新型サードラの描写が中々独特です。

白目をむいて、ガッ!

 確かに脳波操縦で、無線が切れるとそうなるかもーと思ったり、わざわざそういうシーンを2回も描くなよとも思ったり。
 絶対に駕籠真太郎は変な感性を持っていますよね……。