2010年8月18日水曜日

「そこはぼくらの問題ですから」(桂明日香、太田出版、2006)

 太田出版って僕にとっては買いにくいのだ。一方では駕籠真太郎みたいなマニアックな本もあって、そしてもう一方はオノ・ナツメみないな非マニアックがある。あ、ちなみにマイナーとメジャーでないことに注意。あくまでもマニアックか否かで。
 で、「そこはぼくらの問題ですから」なんだけど……マニアックな本で良いよね? 一応撲殺天使ドクロちゃんとかそっち方面のネタも多いし。内容も内容だし。
 そんなわけでストーリーは、変態と普通のカップルのスラップスティック。非常に省略したけど内容は間違っていないはず。

 まあ、僕が今まで読んできたラブコメって高橋留美子のめぞん一刻~らんま1/2までと、あとはちぇりーそふとなどのエロゲかな。すっげえサンプル数が少ないことをわかって書くけど、

ラブコメってカップルの心の距離が近くなって終わりな作品って多すぎないかな。

 何というか「色々あったけど、彼ら彼女らはお互いのことが理解できて二人は末永く幸せに暮らしました」みたいな終わり方なんだよね。終わり方が綺麗過ぎると言っても良い。いや、だから僕なんかは感動するし、泣いたりする作品も多いんだけど、それってそとから眺めているから美しいんだよね。二人は末永く~テイストの作品って微妙に二人の問題が解決されなかったりするからねえ……。

 それに対して「そこはぼくらの問題ですから」ははっきりしているんだ。二人の距離は開いたまま。お互いを少しは理解したかもしれないけど、でも歩み寄ってはいない。絶対的な他者なんだよね。でも僕はそういう関係に憧れるんだよな、変態性を除けば。
 たぶん今後も二人は些細なことで喧嘩するかもしれないけど、それを乗り越えることができそうなんだ。それが「そこはぼくらの問題ですから」の素晴らしいと思ったところかな。