2011年1月8日土曜日

UO回顧録@桜 その2

第一章はこちら


   第二章 ~安寧~

 UOでmamiさん、ポールさんに出会ってから、彼らの入っているギルドに入りたいと思った。
 そこで僕の取った方法はmyUOで検索することであった。今から思うと、よくもまあ思いついたな、と感心する。myUOを使ったことなんぞ、これが最初で最後である。それくらい必死だったのだ。
 そのギルドの名はシグマ。ちなみに、ここまで書いておいて難だが、実はギルドシグマもポールさんもこれからの話しには余り関係がなかったりする。僕の思い出には重要な人たちだけど、物語としては脇役も脇役なのだ。まあ、こんなことがありましたーということで。
 また、もうネタばらしをしてしまおう。桜に詳しい人ならピンとくるかもしれないが、mamiさんは「あの」mamiである。飛鳥のプリサミと言えばが知っている人は多いだろうか。俗にいう「珍獣」って奴だった。実は僕に対してはそこまでアレレな言動を行わなかったのだが(ただし他の人と比較して、だ)漏れ聞こえてくる噂では相当なものだったらしい。
 だからUOでmamiさんと出会った日に、彼と距離をおくよう注意してくれた人がいたんだと思う。初心者狩りもそうだしMPKまがいのこともしていたらしい。ヘイブン住民間では有名だったそうな。ただしそんなことを知ったのもUOで遊ぶようになってしばらくしてからだった。

「さっきから見てたんだけど…」
「あまりさっきの人(mamiさんのこと)と関わらないほうがいいよ」
「あーあ、初心者にお金も装備も渡しちゃって…」
 こんなことを言われた。今でこそ非難されるべき行為だとわかるのだが、当時のKanamiは、
(おいおい、何だよ偉そうに。知り合いの見極めくらい自分で決めるよ)
と憤慨しつつ当たり障りもない返事をしていた。世の中には本当に言葉が通じない人もいる、そんなことすら僕は知らなかった。

 ギルドシグマをmyUOで検索し、ギルドハウスも見つけたKanamiはスキル上げ訓練も行わずに一目散に走った。場所はマラスの、パラリでいう13-b付近。馬すら手に入れていなかった。
 幸か不幸か、クリスタルエレメンタルにも遭遇せずにシグマのギルドハウスまでたどり着いたが、誰もいない。後で知ったが、その日はギルドの活動日ではなかったのだ。でもUO日記サイトなどでブリタニアの住民は何をするでもなくギルドハウスでお喋りに興じているとの先入観を持っていたために、ショックだった。
 泣きながら帰るKanami。ヘイブンにmamiさんもいなかったのでおとなしくスキル上げをした。

 偶然だけどmamiさんには1週間ほど出会えなかった。Kanamiもヤングクエストが終わり、ベンダー巡りで防具を購入したり、ダンジョンに行ったりと忙しかったし、mamiさんはリアルの方で時間がまちまちになってしまう仕事に就いているらしかった。
 KanamiはmamiさんからもらったHQ青皮鎧をいまだに着続け、武器はPCベンダーで買ったクリスを使っていた。オスタードも買って行動範囲が広がった。見るもの全てが新しくて、楽しい日々だった。ちなみに当時のKanamiは何と魔法も騎士も入っておらず、どこに行くのも自らの肉体を使っていた。だって忍者のテンプレにはなかったんだもん、そりゃないぜ、EA様。スキルはフェンシング・戦術・アナトミ・忍術・ハイド・ステルス・フォーカスだったはず。ここで騎士も包帯も魔法もないことが後の小トラブルになる。
 そしてついに土エレを倒せるようになる頃、お金もそれまでに比べて得るようになった。実はKanamiはモンスターから皮や宝石を剥ぎ取ることは知っていたが、PC・NPCに売ることまでは考えつかなかった。しかも転送バッグの仕様が一時的に重量制となった頃で、ダンジョンへの篭もりが行いにくかったのだ。そのため比較的装備が悪かったが、それでもMAF白熊帽子を装備して意気揚々としていた。悲劇はその頃から起こり始めた。サソリに毒を浴び、死んでしまったのだ。当時も今も、僕はペットが死ぬのが嫌で嫌で堪らない。自分のキャラが死ぬのは慣れるのだが、ペットはどうにも……。UOSAみたいにペット蘇生のNPCがいない時代だったからかもね。暇人の集団だとか、実はGMの別キャラだとか言われているヘイブンのResQさん(ペット蘇生を専門にしている方。UOML時代はお世話になりました)もいつもいるとは限らないのだ。買ったばかりのラマで散歩しているときにリーパーに二人とも殺された時なんぞ、泣きそうになりながらもう一匹ペット屋さんから購入をした。
 より性能のよい防具を買って、殺されないようにしなければと決意したKanamiであった。

 mamiさんと再び出会ったのはそんな感じで順調に成長している時だ。ギルドシグマに入りたかったKanamiはすぐにそれを伝えた。それから数日間はヘイブンでmamiさんと会って狩りに出かける日々だった。もっともmamiさんが氷オーガロードにターゲットPMをかけて、それをKanamiが横殴りをするだけだったので、飽きるのも早かったのだが。
 そうそう、狩りが終わるとmamiさんの部屋に連れていかれてそこで就寝(ログアウト)されるのも微妙だった。マラスアンブラの西側、馬で走って1分ほどの場所なんて初心者にはわからないよ(パラリ26-Q辺りかな)。
「ここはマミのおうち」
「カナミンは自由につかっていよ」
「だってカナミンもここの人だし」
「寝るまえに2人でベッドに入ろう♪」
 そんな囁きを聞きつつ、mamiさんがログアウトをすると一目散にヘイブンに帰る毎日であった。

 数日後ギルドの定例会に出た。
 ギルマスのゼロさん、初日に出会ったポールさん、mamiさん、他ギルメン3人くらい、そしてKanami。特に試験などもなくギルドに入会し、それからイルシェナーのエクソダスダンジョンへの道となった。
 初めて見るエクソダスオーバーシーアとかが恐ろしくてシグマの戦士の影に隠れていた。
 mamiさんはというと、意外と何もやってなかった。いつものドラゴンでの狩りなどもせず、みんなの後からついてくるだけ。その内に寝る時間となったらしく、先に帰るmamiさん。
 一般的にはこれからが夜だったので、Kanami達はダンジョンで狩りをして過ごした。始めてのギルド活動は大興奮だった。