2014年7月7日月曜日

「君は淫らな僕の女王」(横槍メンゴ・岡本倫、集英社、2014)

 1巻で完結するよ!
 いやまさにそれが僕にとって一番のアピールポイントであった。
 こう書くと褒めてないような気がするが、そんなことはない。ストーリーも王道のラブコメであり、大ボス(彼女の父親)を攻略するシーンも、彼女がああ発言すりゃそりゃ父親としても認めざるを得ないだろうなと納得できるくらい。2人が互いの気持ちに気付くのだってここまででっかい出来事があったら仕方がないと思ってしまう。その意味で序盤のファンタジー要素さえ納得できればラブコメ作品として辻褄のあったストーリーを提示できるのは地味ながら素晴らしい。
 僕自身はラブコメにあまり反応できないというか、ラブがわからないのでよほど変な作品じゃない限りは普通に受け取ってしまう人間なので他作品との比較ができないのがもどかしかった。面白いし満足してるけど、他作品のこんなシーンを念頭に置けないというか。

 ストーリーの分量はちょうどよい。当て馬キャラも出てこない2人の関係に焦点を絞るなら1巻程度が読みやすいな。この作品の特徴として1日を描写すると絶対にツンだけでなくデレシーンも入れられ、メリハリがある。また、物語の開始から両想いなので2人がいちゃつくマンガとして引き延ばそうと思えばいくらでも延ばせられるのだが、もう少し読みたいと思わせるタイミングで物語を終わらせるのは憎い。

 発言ややってることはアレなのに雰囲気は(恋愛ものとして)きれいな作品。幼なじみ・高嶺の花・努力・エロさ・ツンデレと高校時代に経験したかったファンタジーとしての恋愛のノスタルジーを濃縮しており1度読んだ直後に読み返しても楽しめる。