Tellurは、……現在色々物色中です。

「花の詩女 ゴティックメード」(永野護監督、オートマチック・フラワーズ・スタジオ制作、2012)

2018年12月9日  2018年12月9日 
 ディスク化されてないこの映画を初めて見てきた。
 数年前から見たいなあと思ってたが、偶然再上映の情報を得たのだ。ワクワクしながら見たのだが……。

 背景は美しかった。明らかにアニメ塗りとは異なる手法で描かれ、「絵」だなあと思ってワクワクした。が、登場人物が喋るシーン、これ口パクパクさせてるだけじゃない? 序盤、顔がアップになるとセリフの音と口の動きが合わなかったので物語に入りきれなかった。中盤の旅の中でシーンを切り替える場面も画面を黒くする効果を使いすぎで、エピソードをぶつ切りでつなげている印象が残った。そのため男主人公と女主人公が対立するシーン、男主人公の背景を説明するシーン、男主人公が誠実だと(視聴者に)印象づけるシーン、2人が心を通わせるシーン、のようにここのシーンはこういう目的で撮ったのかというのがあからさまにわかってしまい……プロットの教科書じゃないのだからもう少しスムーズなストーリーにしてほしかった。

 アクションシーンもどこかで見たことがあった。騎士が走るシーンは忍法帖とかサイボーグとか十傑集とかを彷彿とさせる。「走る速度が速い」を動画にするとそのまま早く走るとなるのはわかるんだけど、他に何か表現はなかったのかと思う。ぶっちゃけ、走る姿は描かずに射撃が当たらないというイメージだけで良かったのでは? 下手に走る姿を描くといかにもアニメ的にチャチく見える。
 モーターヘッドの動きがカクカクしてるというか直線的なのは、これはもう永野護監督のイメージ通りという理解で良いのかな。必要以上にロボットっぽくて僕の中のモーターヘッドのイメージが……。FSS1巻冒頭の戦闘シーンはこういうレベルのチャンバラだったのか……。

 映像の美しさを保つためディスク化してないとのことだが、今となっては映像も動きもきれいとは思えない。
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