Tellurは、……現在色々物色中です。

「女子高生に殺されたい」(古屋兎丸、新潮社、全2巻)

2018年2月19日  2018年2月19日 
たぶんマゾヒズムについて描いた作品……なのだろうけど、タイトルにもなっている「女子高生に殺されたい」願望が何の解説もなく前提となっているせいで、僕のようにそのような願望のない人は全く感情移入できなかった作品。別に感情移入する必要はないかもしれないけど、そのせいで一歩下がった視点から読めてしまい、作品の粗が目についてしまった。  一番大きな粗だったのは、自分の死体の身分をわからなくする方法。部屋の指紋など痕跡を消して、自分の身に付けるものも全て捨て去り、長旅に出たことを装い、実は近くで殺されている……。こうやって書き出すだけで成功しないのでは? と思わ…