Tellurは、……現在色々物色中です。

「タボリンの鱗」(ルーシャス・シェパード 著、内田 昌之 訳、竹書房、2019)

2020年1月26日  2020年1月26日 
1作目の感想文  1作目は傑作だった。ファンタジーとしての異物感とそれを支える日常のリアルさ。作品のジャンルも伝記もの、冒険もの、ミステリー、ファンタジーと幅広く読み応えがあった。  このシリーズはグリオールと呼ばれる山のように巨大な竜がある土地に封じられ、いつしか人間が街を作り、そしてあまりにも巨大なのでグリオールも土地として扱われ、でも実はグリオールは魔法のような力で周囲の人間の思考に干渉していた、というそんなグリオールの周囲でみみっちく生きる人間どもを描いた作品である。前作の短編集ではグリオールも単なる巨大な竜として、ダンジョンのように生き物を棲…

「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(J・J・エイブラムス監督、ルーカスフィルム、2019)

2020年1月15日  2020年1月15日 
※当然ネタバレあり 前作エピソード8感想文 前々作エピソード7感想  「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」! スター・ウォーズシリーズのエピソード9とも言われる現時点では正史のラスト作品。当然映画をあまり知らない人でもその噂を耳にしているし、コアなスター・ウォーズ(以下SW)ファンも、僕みたいにライトなSWファンも生きている間に見たい見たいと待ち望んでいた作品だ。どんな作品になっているか。今作のキーを握るキャリー・フィッシャー氏が亡くなって、それでも彼女演じるレイア将軍を様々なテクニックを用いて映画の中で動かしたと話題になった作品でもある。期待を…

文楽「一谷嫩軍記」(いちのたにふたばぐんき)

2020年1月15日  2020年1月15日 
2019年12月に見たのに、今さら感想文をアップするのだ。  文楽を何回か見てて気がついたのは、公演を見に来てるのは僕みたいなニワカ一見さんだけでなく勉強会とか開いているコアな人が多いということ。それも僕が想像していた以上に。この公演でも敦盛が武者姿で出てくると掛け声が上がったり、拍手のタイミングがみんなおんなじだったりした。みんなよく知ってるなあ。 ウィキペディア で勉強したが、公演は内容を全部はやらず抜粋(それも前半パートのみ)らしい。確かに見ていて華麗な甲冑姿や、登場人物の心の落差や、ある人物の正体、敦盛殺しの種明かしなどエンターテイメントとして楽…