Tellurは、……現在色々物色中です。

キングスマン(マシュー・ヴォーン監督、Marv Films、2015)

2016年4月20日  2017年2月24日 
キック・アスの制作陣が集ったと聞いてある意味で納得した。 クライマックス……の一歩手前で厳かな曲が流れ、 派手な映像で逆転を演出する。キック・アスのあのシーンも、 このキングスマンのあのシーンも、ノリは一緒で、 されどキングスマンには笑い出してしまうユーモアも同時に持って いる。 よく考えると凄惨な光景だがこんなに楽しく描ける制作陣は素晴ら しいな、と。  そもそもこの映画でアクションシーンは売りの1つで、 しかも音楽やカットの切り替わりもあいまって何となく明るいのだ 。ナイフを体に刺したり銃を撃ってはいるが、 流血シーンは最小限なので全然痛くなく、 むしろ軽快なダンスを踊…

「12人の蒐集家/ティーショップ」(ゾラン・ジヴコヴィッチ、東京創元社、2015)

2016年4月20日  2017年2月24日 
面白い。ブラックとまでは行かないものの、 一筋縄ではいかない不思議な読後感。 何よりもコレクターの不条理な感覚が再現されている。  コレクションを集めるというのは最初は楽しいのだが、 途中で義務的になり自分の意思では止められなくなる。 もしコレクションの対象物に飽きてしまったら、 新たに集めずに今まで貯めたコレクションを楽しい思い出として愛 でればそれはそれで幸せに暮らせるのだが、 集めること自体が目的になっている場合は悲劇だ。 なぜ集めているのか自分でもわからずひたすら貯め続けるだけにな る。ある意味でこの本に出てくるコレクターはそんな人達ばかり。  「12人の蒐集家」 …

「ひつじのショーン スペシャル ~いたずらラマがやってきた~」(アードマン・アニメーションズ、2016)

2016年4月3日  2017年2月24日 
選り抜き傑作選と新話の合同上映。 ひつじのショーン自体は面白いので「ああ、 こんな話があったなあ」と懐かしむ目的で楽しめる。  冷静に考えて、 動物を擬人化したこの世界で家畜の売買ネタってなかなかにブラッ クだなーと感じた作品。  おとなしいラマを競売所で偶然買うことになったけど、 そのラマ3匹は実はとんでもないいたずら好き・・・・・・ というか暴れん坊で、 何とかおとなしくなるよう催眠にかけて再び競売所で売りに出す、 というストーリー。  人間と同じように動物も感情を持つこの世界でラマや他の家畜を売 買するのって大昔の奴隷売買と同じ感じがし、 見方によっては相当危うい作品で…