Tellurは、……現在色々物色中です。

「ターミネーター:新起動/ジェニシス」(アラン・テイラー監督、スカイダンス・プロダクションズ、2015)

2015年9月24日  2017年2月24日 
のっけからネタバレだが、今作(以下ターミネーター5)は「T- 800が敵に倒される→主人公ピンチ→T- 800が再起動し逆転勝利」の展開はない。 このシーンを作らない決断をした製作陣は勇気があった。  思えばターミネーター2での予備電源を利用した逆転以降、 再起動シーンはターミネーター3・ ターミネーター4で何度も使いまわされ、 しかも微妙にシチュエーションを変えているので余計にチープさが 増していった。ターミネーターシリーズ迷走の象徴でもあった。 2の予備電源のシーンは視聴者がそのことを知らなくT- 800は完全に壊れてしまったのかと衝撃を受けたからこそ後の感 動につな…

「女子高生 Girls-Live」(大島永遠、双葉社、2015完結)

2015年9月24日  2017年2月24日 
あの伝説の「女子高生 Girls-High」の続編、なんだけど、 キャラクターはほぼ一新されてるので前シリーズを知らなかったり 忘れてても問題ない。テンポが良く、 ギャグマンガとはかくあれという作品だった。  僕がこのマンガで面白かったのはキャラクターの描き方。 大バカだけどムードメーカーな主人公とその周りにそこそこバカな 中二病と少々バカな博士タイプを序盤で配置したものの、 真面目で賢い委員長タイプが現れた結果、 主人公と委員長タイプのコンビに内容がシフトしていった。 最終話近くは委員長タイプが語り手となるなど裏主人公としての貫 禄を見せつけた。…… ボケツッコミとして…

「アーティスト症候群」(大野左紀子、河出文庫、2011)

2015年9月24日  2015年9月24日 
筆者もわかっているとは思うんだが、いわゆる芸術家( 本文読む限りでは特に現代アート系?) のアートに対する感覚と一般人のアートへのイメージが全然異なっ ていることがこれでもかと言うほどわかる本。  今後アート系の人の発言は一般人の使う用語とは異なっていること を踏まえて理解する必要があると感じた。  結局、この本の構図というのは単純で、 アートとは保守性と前衛性(新規性?) が延々と対立しているらしい。 筆者は現代アート系の人なので保守的な作品に対しては問答無用で 批判する。 最先端でなければ価値がないと言わんばかりの筆運びは「最先端」 の価値が理解できない人間からすると少…

「映画 ひつじのショーン 〜バック・トゥ・ザ・ホーム〜」(リチャード・スターザック監督、アードマン・アニメーションズ、2015)

2015年9月24日  2017年2月24日 
すげえ作品。  ひつじのショーンシリーズは言葉を話さないという特徴のある欧米 でしばしば見られるタイプのアニメーション。 しかもクレイアニメでもある。 言葉を話さなくても物語は非常にわかりやすく、 かと言って単純なストーリーではない。 コメディとして十分に笑え、 ストーリーの練り具合がどれほどか予想もつかないほど。  テレビアニメだと1話数分だったのに、 映画になったらその何倍にもなり、物語を紡ぐのに大変だと思う。 しかしそんな苦労を微塵にも見せず視聴者を笑わせるこの作品は本 当にすごい。  子供向けとして現状の不満(物語の導入)→事件発生→ 手強い敵の登場→頼もしい味方の登…