2011年3月6日日曜日

UO回顧録@桜 その9

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   第九章 ~


 具体的にどういう経緯でそうなったかわからないが、ある日MSNメッセでジャックさんからこんな話を聞いた。
「マミちゃんの家、消しちゃった」

 その頃になると連日のようにLizaもアンコさんもジャックさんも、mamiさんとギルド運営の議論を続けていた。ある時はUO内で午前3時頃まで、またある時はBBS上で。
 議論のトピックはmamiさんのギルドマスターとして相応しいか。それまでにも細かな(だけどかなり重要な)問題が山積していたが、最終的にはmamiさんのギルド運営手腕の話となった。思いつける限り挙げるならば、以下の問題が起こっていた。
1.ギルド資金:狩りで得たお金の使用目的
2.ギルド規約:FTTB内での意思決定の方法
3.ギルド目的:何を行いたいのかがわからない
この3点に集約される。
 ギルド資金は第八章でも書いたとおり、mamiさんはギルド活動で得た金をギルド資金として独占していた。しかもFTTBが発足し最初の新人であるKさんが入隊してから長い間、ギルド資金は使われずにあった。その額およそ500kほどだと思う。FTTBの実態はすでに新人育成ギルドとなっており、ギルド活動として狩りに出かけても各人には何も分け与えない状況だった。装備を整えるまで、たとえ数100GPでも収入が非常に貴重だった、そんな人達にだ。もちろん狩りだから死ぬ人も出てくる。保険金代だけ失って、逆にギルド活動をすると損になっていた。
 ようやくギルド資金の用途を議論したのだが、mamiさんはとんでもないことを言い出す。
「狩りで死んで保険金を失った? じゃあいいよ、もしそれでロストしちゃったら資金の7割を慰み金として出すよ」
 僕もジャックさんもアンコさん唖然とした。時は保険1点あたり600GP掛かっていた時代。今と違ってどんなアイテムもきっかり600GPかかっていた。保険金支払のために所持金を全てなくしたら、その時に初めて補助を行うと明言したのだ。そんなことよりも狩りの際に山分けしろよ、と思うだろう。しかもmamiさんはギルドハウスでの世間話として出たこの結論を、FTTBの決定事項にしようとしていた。

 そもそもmamiさんのギルドの運営手腕は非常に強引であった。親睦を深めたいから毎日がアクト! なのは百歩譲って認めるとしても(当時の僕は大学生であり社会人の生活リズムが全然わからなかったのだ)、お金の使い道などFTTB内での約束を勝手に決めたがった。
 そのためにギルド規約が作られたほどだ。普通、ギルド規約は万が一の時のために作られるはずだが、FTTBではギルマスの暴走を防ぐために必要だったのだ。しかし規約が作られた以降も勝手に「決定事項」を作り出すmamiさんの暴走は続く。
 その一環として、一部のメンバーとの世間話がいつの間にかギルドの決定事項になっていたことがあった。先ほどの「慰み金」しかり。mamiさんがUOにログインした時が会議でありギルド活動でもあった。僕はわからないが、LizaがFTTBを脱退した後では戦利品をルートできるのはmamiさんのみとかいう約束が作られたそうな……。

 そして強引な手腕が目的のないギルド運営と結びついたとき、悲劇となる。
 第八章などでしばしばmamiさんは新人をほっぽかしていた、と書いたが彼自身もFTTBで何がしたいのか、単なるギルドで何ができるのかがわかっていなかった模様だ。聞くところによるとコンパニオンに応募して落とされたこともあるらしい。まあ確かに、飛鳥のアークエンジェルhttp://a2l.bianka.jp/を参考にしていたので、最終的に「イベントギルドになりたい、毎日がアクトみたいな楽しいギルドにしたい」との目標は悪くはなかった。問題は、メンバーが初心者中心であって狩りなどに手間取り、しかもmamiさん自身の求心力も低下する一方だったことだ。
 先のギルド資金は、すぐに「慰み金」から下記の形に変更され、BBSに載った。

 ギルド運営資金についてですが
1) 保険のスタイルを採りたいと思ってます。
若しダンジョンの中で死んでしまい、骨になり全部ロストしたらその時にこのギルド運営資金(保険)を使ってください。
2)若し、その様なケースに遭ってしまった場合
慰め料として以下の割合で以ってお支払いいたします。
死亡+全ロスト 保険金 10K(上限)
死亡したが、駆除出来た場合 5K(上限)
支払われないケース
1)MPKで死亡
2)緑PKで死亡
3)赤ネーム(犯罪者)を教唆した場合
4)ボス等、皆さんで行った時に死んだ時。
5)●○に行くよ良いねとこちらで言い【行きます】若しくは、【YES】と言って、死んだ場合
(行く意志を現した時)

 死亡+全ロスト。つまり装備を全てなくし、かつ所持金もなくなったら10k(通常保険かけてるか)。慰み金としては少ないだろう。MPKに巻き込まれても支払われない。そもそもMPKか否かなんてどうやって調べるのだろう? これに対して周囲から突込みが入ると、今度はドラ鎧や消耗品を買うための資金となった。それはそれで重要だったのだが、この一連の流れでmamiさんがメンバー間の需要を汲み取れていないことが露呈した。確かに戦士も生産者も持っていないmamiさんには、秘薬の重要性や神秘装備、APBの補充などが理解できていないようだった。
 個人的には初心者への最大の支援は安い消耗品のお店や資材の売り方などだろう。ヘイブンで声をかけるのは中々勇気がいるだろうからギルメンが買い取ることで補助したりするべきだと思う。

 最終的に、mamiさんは彼を頂点とした社会を作りたかったようだ。ニートさんの来襲、ギルド資金や運営手段などメンバーから散々たたかれていたのにも関わらずギルマスを降りるとは言い出さなかった。むしろ、「残念な事態に陥りましたがここから抜け出し次のステップへ向けて頑張るのが私の役目です」といった政治家めいた理屈でギルマスであり続けようとしていた。
 これはLizaやアンコさんが脱退した後に天皇宣言や、ポイント制(mamiさんに=GM擁護な意見+50、らしいw)打ち出したことからもわかる。どうも「姫」のごとく我侭に振る舞い、ちやほやしてほしかったみたいだ。

 もう少し続く。家抹消は次回。