「ビット・プレイヤー」(グレッグ・イーガン著、山岸真訳、ハヤカワ文庫、2019)
2019年3月29日
2019年4月3日
久しぶりのグレッグ・イーガンの短編集だぞ! 今度はどんなヤバい世界を見せてくれるのか!?
最初の「 七色覚 」はナノテク(技術名はどうでも良い)で人間が本来持っている以上の色覚を密かに身に付けた人々が、周囲の普通の人間を自覚なく見下し、それでも普通の人間による社会で成功できずにいる姿を描いている。超人・超能力者の苦悩を描いた作品と言い表せるのだろうけど、グレッグ・イーガンはそこに一捻り加えており、超人が必要とされる分野はテクノロジーで代替するため超人の仕事がない、という技術に仕事を奪われる社会をも描き出す。普通の人々が持ってない能力は技術開発で対応して…